よろしくお願いいたします。
(………………ここは?)
目覚めると、見知らぬ天井――――。曖昧な記憶がぼやっと霞んで、それ以上何も思い出したくないって思ってしまって。瞳を閉じてそのまま再び深い眠りに落ちてしまおうと、現実から逃れようとするそんな甘い自分に、ビリッと雷が落ちる。それは、唐突に蘇ってきた記憶の数々。ここ最近ずっとその身に経験してきた、危うくてエッチな行為の数々。そして、極めつけは……。
「はっ、ハナぁ!!」
漸く思い出して、みこはばさっと上半身を起こす。髪が乱れるのもお構いなしに大慌てで周りを見渡すと、隣のベッドでスヤスヤと寝息を立てている大きな膨らみが一つ……。みこはその膨らみに手をつけて、包み込んでいた掛毛布を強引な手つきで引っ張り上げた。
「…………ハナ。はあっー、良かった…………え?」
そこには――――安からな表情を浮かべて、スヤスヤと寝息を立てているハナの姿があった。そして、そのすぐ隣には……荒い息遣いを繰り返し、顔を真っ赤にさせて丸くなっている知らないお姉さんもいて。2人して、どういう訳か衣類の類を一切身に着けていなくて…………。
みこは思わずばさっとベッドからベッドへ飛び移り、ハナに添い寝しているお姉さんから強引にハナを奪い取ろうと、そのたわわなムネを掴んでは自分の傍へ引っ張り上げた。
「あらあら、まだ眠っているのにそんな風にしたら可哀そうでしょう?」
「……あ、あなた、ハナに何してたんですか? 可哀そうって……人の事、言えますか?」
「ふふっ、せっかく助けてあげたのだから……抱かせてくれたっていいじゃない」
「ハナにはダメ! 手を出さないでください!!」
くすくす……お姉さんは微笑みつつも、ゆさっとその豊満な乳房を揺らしてベッドから降りる。ハナと同じかそれ以上に大きな胸をしており、そして……明らかに揉み込まれ慣れている、そんなプニプニ感があってベッドの揺れに合わせて妖艶に映える。みこは思わず、ゴクっと生唾を飲んだ。そして、蘇ってきた記憶を冷静に振り返りつつ……目の前のお姉さんを前に身構える。
このお姉さんは……結果として、みこたちを助けてくれた。しかし“お仕置き”といって、夥しい数の異形たちに射精を促しては、全裸姿のみこに全て“ぶっかけ”させるという悪魔のような所業も見せた。この人は、味方かそれとも敵か――――みこはまだ、判断しかねているのだった。
「ふう……そうねえ、ハナちゃんには聞かせられないものねえ。下で、2人きりで話しましょうか。ねえ、みこちゃん?」
まるで占い師のような、いや……それにしては胸も開けているし素足もほとんど露出してしまっている、そんな黒色のローブを簡単に身に纏って。お姉さんは、不安そうな面持ちのみこに微笑みかけながら階下へ案内した。2階が寝室だったのに対して、1階は……どうやらお店の中のようで。明かりが少なく薄暗いという雰囲気は続きながらも、広い室内に沢山の物が彩りよく並べられている。中には、ぬいぐるみや食器、骨董品、日用品など……年季の入った物や、明らか高級そうな物などが、和洋入り混じって棚の中やテーブルの上など、店内のあちこちに並べられていた。
お姉さんに連れられるがまま、みこはその少し不気味な、しかし……視線を奪われ思わず魅入ってしまうような品物の数々に目移りしながら。鼻歌混じりに進んでいくお姉さんに付いて行く。もしも、立ち止まってその商品に心を奪われてしまったら……もう帰ってこれないかもしれないと。みこは、心のどこかでそう理解していた。それだけに、この空間には魅力的なモノが多くって。中には、思わず声を上げてしまうようなものも――――――。
「…………ふふっ、エッチな玩具はもう買ったでしょ?」
「えっ」
気付いた時、みこの足は止まり……1つの商品を食い入るように見つめていた。
その商品には…………“調教痴女ペット用セット・卑しい雌犬コス&お仕置きアナルパールシッポ……欲情する、媚薬ドッグフード付き……これで、可愛いあの娘を自分だけの従順な雌犬に!”なんて………。どうやら、コスプレ衣装とアダルトグッズのセット商品らしい。「開封済み」のラベルが張られたまま、透明なビニール袋に入ってテーブルの上に置かれていた。
「調教……興味あるのかしら? されたい? それとも……したい?」
「い、いえ……アンティーク系の物の中に、急にヘンなのあったから立ち止まっただけです」
「そう? それにしては、食い気味に見てたけど……。中古品だけど、売ってあげましょうか?」
「えっ! い、要りません……!」
「残念。私のおさがりをみこちゃんが使ってくれれば、それはそれは興奮したのになあ」
「……………………」
変わらずくすくすと、イタズラっぽく、そして妖艶に微笑むお姉さん。みこはまだ出逢ったばかりのはずのこのお姉さんに、次第に心を許しつつあった。しかし、まだ警戒心を完全には解いていない。信用しきってはいけない……何て言ったって、ハナの身柄は今このお姉さんの手の内側にあるのだから。思わず魅入った雌犬セットから慌てて視線を外すと、深呼吸をして気持ちを切り替えて。引き続き、お姉さんの後に続いていく。そしてようやく、テーブルとイスがある「おもてなし空間」へと辿り着いた。
「どうぞ」と促されて、みこはそそくさとイスに腰かける。お姉さんはすぐにはイスには座らず室内の奥まで入り込むと、紅茶が注がれたティーカップとクッキーを持って戻って来て、みこと向かい合う形で腰かけた。どうやら楽しくティータイムをしつつ、お話を行いたいらしい。みこは遠慮しつつ、さっさと本題に切り込もうと……緊張の面持ちですぐに口を開いた。
「あっ、あのぉ……! お、お姉さんはその……“見える”んですよね?」
ドキドキしつつ尋ねた一言……それは、みこにとっては考え抜いたうえでの質問だった。「ナニが見える」とか「ソレがナニか」とか、「何でソレは痴漢や強姦したりするのか」とか。聞きたいことは山ほどある。話を進めるうえでは、自分の身に起こった恥ずかしいコトを口外しないといけなくもなるだろう。それでも……みこにとって、目の前のお姉さんは初めて出会う「自分と同じ側」の存在から。どれだけ恥ずかしい話の展開になっても、雑に省略したりせず、丁寧に丁寧に……真実を紐解くように、尋ねていくべきと判断していた。
すると――――みこの問いかけにお姉さんは、表情を一つも変えず。ティーカップを口許に一口運ぶと、真面目な視線をみこへと向け直して。ようやく、その紅色の唇を開いた。
「ええ……見えるわ。みこちゃんの…………」
「わ、私の!?」
「……下着を履いていないせいで、もうバレバレよ。その年でそんなに剛毛だなんて……それはもう、寄せ付けるのも当たり前じゃない」
「…………は?」
「おっぱいはそんなに無いのに、下の毛はすっかり大人っぽいんだから。私よりも濃いわ。もうっ、キュンキュンしちゃう……!」
「何を言ってるんですか??」
最初は何を言われているのか分からずキョトンとしていたみこだが、お姉さんの視線が自身の下半身へ注がれて思わず慌てて履いていたスカートを押さえ込む。ハナと違って、どうやらお姉さんが服を着せてくれていたみたい。それに精液で汚れた身体も、綺麗に拭われている。改めてそれらの感謝の念をお姉さんに向けつつも、お姉さんの口から出る危うい言葉に……みこは、ドキドキしてしまう。コホンと咳払いをして、火照った顔を落ち着かせっると、改めてお姉さんを見た。
「あのぅ……真面目に答えてもらっていいですか? 帰りますよもう」
「ふふふっ、ごめんなさいねえ。みこちゃんみたいな可愛らしい女子高生とお話するのなんて、久し振りだから……。前に目を付けていた娘を追いかけてたら、警察に通報されちゃってねえ」
「えっ……は、犯罪者」
「誤解よ。私はただ、お〇んこの色を確認したかっただけ。パンツの色は分かっても、お〇んこの色までは分からないから。無理矢理脱がせるのは好みじゃないけど、欲求には逆らえないのが人間でしょ?」
「………………通報していいですか?」
「えー……いいけど、じゃあみこちゃんを無理矢理に犯しちゃおっと♪」
(やっぱり……この人を信用してはいけない気がする)
美しい顔立ちに似合わない子供っぽさで、飄々とみこを楽しそうに揶揄ってくるから。みこは、お姉さんの人柄を掴めずヤキモキしだす。見たところ、年は20代半ばくらい。みこたちとは一回りも年は離れていない気がするけれど、露出の多い服装とその大人っぽい雰囲気のせいで、みこは……動揺して上手く言葉にすることが出来ずにいた。こうやって話をしてみると、母親や先生を除いて、こうやって顔を突き合わせて話をする年上の女性なんて……そういなかったから。
ソワソワと手を
「なーんて……与太話は置いておいて、本題に入りましょうか。私が“見えるか”という質問だったわね」
お姉さんはまた一口だけ紅茶を口許へ運ぶと、カチャッとテーブルの上に戻して。それからは一呼吸も置かずに、みこの方を真っ直ぐに捉えて離しだした。
「先に言うと……“見えるときもある”って感じかしら」
「“見える”……ときもある?」
「ええ、私はみこちゃんみたいに何でもかんでも見えちゃうような、フシダラな女じゃないの。エッチじゃないの」
「ひっ、人をド変態みたいに言わないでください。さっ、さっきの路地裏では……その、みっ……見えてたじゃないですか」
「まあそりゃ、あれだけ夥しい数が集まっていれば邪気も濃くなるから。それに、一応……そういうのを祓うことを生業にしてるから……ね」
「…………え? れ、霊媒師さんなんですか?」
「そうよ。まあこの曰く憑きのアンティークショップの店長っていうのが本職だけど、占い師だったり霊媒師だったり、そういう系の仕事をメインにしてるの」
“曰く憑きのアンティークショップ”……その言葉を聞いて、みこは改めて自分が存在しているこの空間に溢れている、言いようもない重圧を感じた。あちこちから“見られてる”感じがビンビンと注がれているのに、薄暗さと……そして、その中でも堂々としている目の前のお姉さんという存在感のお陰で、こっちを観察しているモノタチは姿を見せようとはしないけれど。間違いなく、この室内に溢れんばかりに置かれた品々には、何か……奇妙な何かを感じていたのだ。
そんな曰く憑きの品々を蒐集し、お店で売り出しているというお姉さん。それに、占い師や霊媒師もしている……そっち系のプロフェッショナル。みこは、鈍器の18禁コーナーで最初に出逢ったときのことを思い出した。言われてみれば、あの時からずっと違和感はあったのだ。それに、路地裏で再会したときは自分たちの名前も知られており、そして異形たちへの対処法も理解していた。
(こっ、このお姉さんならっ…………どうにかしてくれるかもしれない!)
繰り返される恥辱の連鎖……。果てさせても果てさせも、蛆のように湧いて出来る異形チ〇ポ。みこのことをブチ犯したいって、そう強引に求めてきて……とうとう本番行為に至ってしまう。それほどまでに、エッチな女の子に陥れられてしまった今。みこは、目の前にいるこのお姉さんであれば、自分がこれからどうするべきか……正しい道を示してくれるのではないかと期待して。
「あのっ…………! わ、私は……これから、どうしたらいいんでしょうか?」
思わずイスの上から立ち上がるほどの勢いで、みこは……縋る想いで、お姉さんにそう強く問いかけた。すると、お姉さんはそんなみこを見上げて……ポカンとした表情で。
「えっ……知らないけど?」
「……え?」
首を傾げ目を丸くしているお姉さんを見下ろして、みこは……まるで絶望の淵に突き落とされたような衝撃を受けて。そのまま、ヘナヘナと腰を落としお尻をイスへとぺたり。そんなみこを見つめながら、お姉さんは紅茶を今度はグビグビ。そして「ぷはあ」と美味しそうに飲み干すと、項垂れているみこの頭にそっと手を添えて。反対の手では頬杖をついて、優しい声音をかけてきた。
「まあ、若いんだし。好きなようにシたらいいと思う。性の赴くままにね……それが女子高生のあるべき姿なのだから」
「で、でもそれじゃあいつか……」
「だって、みこちゃんは我慢できる?」
「えっ」
「気持ちイイこと、ずっと我慢してられる? みこちゃんのような10代の肉欲を、舐めない方がいいわ。理性を少しでも崩せば、四六時中ずぅっと発情している哀れな子ウサギちゃんなのよ」
「そ、そんなこと…………」
「恥ずかしがる必要なんてないわ。気持ちイイことを求めるのに、理屈なんていらない。思いきって気持ちイイ感じになっちゃえば、すっごく楽かもよ? 私が保障するわ」
もしかしたら、お姉さんもそうだったのかもしれない……。なんて、そう思うほどの説得力がある言葉。それに、そういった今までの経験に少しの後悔もなく、むしろ感謝すらしているようにも見える。みこは、自分のこれからの展望なんて一切見えないし、何の問題も解決した訳ではないけれど。なぜか、お姉さんに頭を撫でられて――――思わず、安心してしまった。
今まで、色々な目に遭ってきた……。その度に、怖い思いも恥ずかしい思いも沢山してきた。その途中で、自分が本当は……どうしようもなく淫乱な娘なのかもしれないって、そう思ってしまって。逆に楽しんじゃえなんて吹っ切れて、本能のままに快楽を求めてしまうときもあった。そして、その結果……今回は、大切な親友を危険な目に遭わせてしまった。でもきっと、これからもやめることは出来ないだろう。求められ、感じてしまって、ソレに病みつきになってしまったら。
(…………これまで通り、無視してこ。そして、たまには調子に乗るのも……アリなのかな)
安心してしまった……だからこそ、冷静な頭で絶えず悩むみこを見て。お姉さんはくすっと笑うと、助け舟……とでも言わんばかりに。人差し指と中指、その2本を立てて見せた。
「そうねえ……確かに、妊娠しないっていう保障はできないから。お姉さんから、みこちゃんに……2つ提案をシてあげる」
「…………提案?」
「そうっ♪ 異形とのエッチな戯れを抑制するための提案……。ちなみに、みこちゃんはこれまで自分を求めてくる異形たちには、どんな風に対処してきたのかしら?」
「そ、それは…………」
誰かに問われてから思い出すと、自分がしてきた痴態が……余計に恥ずかしくて。顔をぽっと赤くして、わなわなと唇が震えだす。みこは早口で、お姉さんに返答した。
「てっ……手でシてあげたり。そっ、その……口で、抜いてあげたり……」
「うわっ、むちゃ変態じゃん。じゃあ“やらせてくれる子ちゃん”なんだ」
「ヘンな呼び方しないでくださいっ……! わ、私だって好きでやらせてあげてるわけじゃ……」
「ふふふっ……まあ、犯されないように先に相手をイかせてあげる……これは最近流行りの“パパ活”でも取り入れられている、女の子が自分の身体を守るための大事な手段だしね。そのためのテクを磨くことは、とっても大事よ」
(ぱっ……パパ活って…………い、いや、思い出すな)
遠くで聞こえた“パパ”の声に、思わずびくっと身体が反応する。アソコがキュンキュンとしてしまって、思わず開いて……膣奥にどろっと出された白濁液の熱量を、股の辺りで思い出す。
みこは……こんなところで欲情してなるものかと……フトモモの上の両手をに強く握って。お姉さんの方を見た。さっさと、方法を聞かなきゃ……と。
「そ、その他に2つも……提案があるんですか?」
「ええ、あるわ」
「おっ……教えてください!」
「そうねえ。じゃあ…………これから私が言う事を、絶対に実現してね?」
「え……」
「約束よ? さもないと、ハナちゃんもみこちゃんも……2人まとめて調教しちゃうから」
「…………ひゃい」
お仕置き……は、もう終わったはず。それなら、お姉さんはみこに次は何を求めるのか。
ドキドキしているみこに向かって、お姉さんはそっと耳打ちをしてきた。
お読みいただき、ありがとうございました。
次回は、ハナとみこ仲直りエッチinラブホテル回です。
これからも無理なく更新できればと思います。
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誤字や脱字のご指摘なども、お願いします。
皆さん、『やらせてくれる子』ちゃんをお読みいただきありがとうございます。相変わらず遅筆かつ稚拙な文章であるにも関わらず、読んでくださっている方々には感謝しかございません。話数も30に近づてきたこのタイミングで、今後の「竿役」について少しだけ皆さんからのご意見をお聞きしたいと思います。端的にいえば、「みこと生者の絡みがアリかナシか」です。あくまで参考程度となりますが、ご回答宜しくお願い致します。
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竿役は生者・亡者誰でも大丈夫
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竿役として少しくらいなら生者でも大丈夫
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竿役は生者を出してほしくない