※この作品はR-18です。

インキュバス イン テイワット   作:朝潮

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モンド編
導入(0)


 

 

 

人間。獣人。エルフ。妖怪。

様々な種族が一同に暮らすテイワット大陸。

 

その中でも極めて珍しい種族、サキュバスを知っているだろうか。

性を象徴するような蠱惑的な容姿や肉体をしており。

その魅力で男を誘惑し、性行為や淫夢を見せることで精気を吸い取り生活する種族。

 

そんな性質から、喜ばれることもあれば、災いの元ともなる彼女らは、

出自を隠し。時に追われ、時に庇護されながら大陸の片隅で細々と生きてきた。

 

そんな卑猥な種族の末裔がオレ。

正確には男であればサキュバスではなくインキュバスというらしい。

インキュバスも同じく、端正な容姿で女性を誘惑し孕ませる夢魔だ。

孕ませた後は逃げてしまうため、サキュバスと比べると厄介極まりない。

 

成長につれて子種の含まない射精ができるようになるため、望まぬ子供を孕ませる事はないが。

逆に言うと、気に入った女には子種の入った精を吐き出す奴は多い。

そう言う奴らのせいで肩身が狭いのだ。

 

オレはがサキュバスとインキュバスのどちらの親から生まれたのかというと、

サキュバスの母と行きずりの男との間にできた子供だ。

……と言ってしまうと、うちの母が奔放なように聴こえてしまうが。

人間との間の常識が違うだけで、サキュバスにはよくあることだ。

とりあえず好みの男を見つけると誘惑してしまうのが種族的な特徴なのだ。

 

精気を吸い取っては、種族を悟られてしまう前に引っ越し。と旅をしながら大陸を渡り歩き。

性の英才教育を受けさせられたオレは齢一桁にして母相手に童貞卒業。

それから好みの女を犯し回り、翌年には経験人数100人を超え。

各地に愛人や現地妻を作る立派なインキュバスへと成長した。

 

そして今日。

ついに成人である18歳を迎えたオレは、母の元から旅立つこととなった。

童貞卒業をした途端に子供を見捨てて男探しに出る親もいる中、

自らの体で性教育をし、この年まで育ててくれた母には感謝しかない。

サキュバスは出産後も現役であり。また数多くの男から精を絞り取るのだ。

 

そんな母親とはまた再会を誓い合い、自由の国であるモンド*1で別れた。

これからはオレ1人で生きていかなければならない。

 

……いや。各国にはオレを受け入れてくれた人達がたくさんいた。

オレは1人ではないのだ。まずは、久しぶりに彼女に会いに行こう。

 

モンドは7国で唯一、神*2が不在の国だ。

とはいえ、風の赴くまま旅をしているだけで、国を見限っているわけではない。

なんとも自由の国らしい神様だ。

 

そう言う訳で。国の管轄は人間が。更に詳しく言うと騎士団が取り仕切っている。

モンド城は高い城壁に囲われており、門扉には騎士が待機して睨みをきかせている。

 

オレは母親との旅で一度入国したことがあるため、簡単に入国することができた。

と言っても、彼らの仕事はどちらかというとモンスターへの警備が重であり。

入国審査や検査などはなく誰でも入国できるのだが。

まあ、初めて入国する人間ならば1言2言、質問くらいはされるだろう。

 

まさに城下町といった和やかなモンド城の空気。

攻め込みにくい、迷路のような作りの路地を歩いて目的地へと歩く。

 

城とは言うものの、本当に城が存在するわけではない。

言うなれば、この町1つが丸ごと城のようなものか。

遠い昔。それこそ首都がまた別の場所だった頃には本当に城があった。

今は廃墟(風龍廃墟)になってしまっているが。モンド城と言うのはその名残だろうか。

 

そして本来、城が存在するであろう城壁の最奥には、七天神像*3と大聖堂が鎮座している。

オレの目的はその大聖堂だ。

 

 

 

*1:
テイワット大陸に存在する国の1つ。蒲公英と牧歌の国。

*2:
国を治める存在。1国に1人、あるいは1柱鎮座する。

*3:
七神を祀る神像。

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