ひょんなことから同級生たちと同棲することになり、楽しいからいいやと油断していたら毎晩毎晩大変なことになった 作:松木ユキ
柊の言葉を聞き、俺はただただ困惑するばかりだった。一緒の布団……って、本気か!? 大人の男女が同衾する意味など――柊も分かっているはずなのに。
「ほ、本気か?」
「本気ですっ! 私、実家じゃ今でも両親と一緒に寝ていて……」
「そ、そうなんだ……」
「今日は頑張って一人で寝ようと思ったんですけど、やっぱり怖くて……」
そんな奴がよく下宿しようと思ったもんだな……。しかしこのまま「一人で寝ろ」と追い返すわけにもいかない。柊は疲れているだろうし、ここは仕方ないか。
「……分かったよ。いいぞ、一緒に寝ても」
「ほ、本当ですかっ!?」
「ああ、部屋から布団持って来て――」
「ありがとうございますっ!」
「ええっ!?」
二人で布団を並べて寝るつもりだったのだが、なんと柊は何も持たずに俺の布団に向かってきたのだ。そうだよな、最初から「布団に入ってもいいですか」なんて聞いてきたもんな。
「失礼しますっ」
「あ、ああ……」
呆気に取られているうちに、柊は掛け布団をめくって身を潜らせてきた。シャンプーか何かの良い香りが漂ってきて、思わずドキリとしてしまう。ってか、本当に髪がさらさらだなあ。
「狭くないですか?」
「だ、大丈夫だよ」
「なら良かったです」
俺と柊は二人並んで仰向けに寝ていた。いいのかな、恋人でもないのに。ましてや相手はあの柊琴音。……すごいことになっちゃったな。
俺たちは互いに何も言わず、ただただ時間だけが過ぎていった。もともとあまり眠くなかったけど、隣に柊がいると思うとドキドキしてますます寝付けない。悶々としていると、柊が話しかけてきた。
「……春くん、起きてますか?」
「う、うん」
「あの、今日はありがとうございました。何から何まで、お寿司までご馳走になっちゃって」
「いいよいいよ、気にしないで」
「これから、よろしくお願いしますね」
「こちらこそ、よろしくな」
ふと左を向くと、同様にこちらに顔を向けた柊と目が合った。思わず照れ臭くなってしまい、互いにぱっと目をそらす。おかしい、柊とはただの友人だったはずなのに。これじゃ付き合いたてのカップルみたいじゃないか。
「あの、春くん?」
「な、なに?」
「……もうちょっと近づいても、いいですか?」
「え?」
「その、寒くて……」
もう四月とはいえ、まだまだ夜は肌寒い。俺は薄い布団の方が好きなのだが、柊には少し足りなかったみたいだな。
「あ、悪い。毛布取ってくるから――」
「いや、そうじゃなくてっ!」
「うおっ!?」
体を起こして毛布を探しに行こうと思ったのだが、柊が俺の寝間着を掴んできた。布団に引き倒されるような格好になってしまい、驚いて声を上げてしまった。
「あっ、ごめんなさいっ!」
「いや、大丈夫。……それより、どうしたの?」
「は、春くんがいいんです」
「え?」
「春くん、湯たんぽになってくださいっ」
「ちょ、えっ?」
気づいたときには――柊は優しく俺にしがみついていた。柔らかな温もりが体全体に伝わってきて、心が絆されていくような気分だ。
「柊……」
「春くん、あったかいです……」
「お、お前もな……」
反射的に、俺も柊の背中に手を回す。コイツ、こんなに積極的な奴だったのか。普段は見られない一面を見ているみたいで、不思議な気分だ。
「……ねえ、春くん」
「なに?」
「さっき――私のハダカ、見ましたよね?」
「えっ!?」
唐突になんだよ!? ちょっといい雰囲気だと思ったのに急に咎められちまった!
「あ、あれは」
「分かってます、わざとじゃないですよね」
「もちろんだよ。でも、なんで」
「……どう思いましたか?」
目の前には柊の顔がある。暗くてよく分からないが、笑っているようにも、不安そうにも見える。
「どうって……」
「嫌でしたか? 見苦しかったですか?」
「そ、そんなわけない」
「……良かった」
柊はさらにぎゅうと抱きしめてきた。パジャマの胸の部分が当たってきて、俺はゴクリと唾を飲む。これ、
「なあ、お前は何がしたいんだ」
「……手、貸してください」
「えっ?」
柊は俺の右手を掴むと、ゆっくりと動かし始めた。どうするのかと思えば、そのまま自らの上半身へと導いていき――そのまま、胸に当ててしまったではないか。
「ひ、柊!?」
「その、男の人って……好きなんですよね?」
「好きって、何が」
「……胸、好きなんですよね?」
右手からは柔らかな手触りが伝わってくる。パジャマ越しでもはっきりと分かる、たわわで綺麗な形をした柊の乳房。なあ柊、いったい何をするつもりなんだ……?
「お前、こんなことしていいのかよ」
「春くんならいいんです。それに――私、家賃すら払えませんから」
「そんなこと気にしなくて……って、どこ触ってんだよ!?」
「いいから、じっとしてください……」
いつの間にか、柊は俺の股間に手を伸ばしていたのだ。そのままズボンに手を突っ込んできて、パンツの上から俺のちんこをごそごそと漁っている。
「や、やめろって……!」
「でも、ちょっと固くなってますよ?」
「それは、お前が……!」
さっきあんな下着姿を見せられたうえに、今は右手でおっぱいを触らされているのだ。この状況で平常状態でいるのが無理な注文というもの。
「柊、駄目だって……!」
「どうしてですか?」
「だって俺たち、恋人でもないのに……」
「春くん、私のことが嫌いなんですか?」
「そ、そんなわけないけど……」
「じゃあ、遠慮しないでください」
「ひ、柊っ……!」
柊はパンツの中に手を突っ込み、直接俺の竿を鷲掴みにしてしまった。それでは飽き足らないのか、さらに玉の方をまさぐっていく。
「それ、ヤバいって……!」
「その、頑張りますから……!」
「えっ?」
「春くんが気持ちよくなるように、頑張りますから……!」
そして、柊はゆっくりと竿を上下にしごき始めた。柔らかな手で、包み込むように。目の前には可愛らしい顔、髪から漂う良い香り、そして股間から伝わってくるぎこちない快感。余すことなく刺激され、俺の心はどんどんとろけていった。
「柊……」
「き、気持ちいいですか……?」
「あ、ああ……!」
「良かったです。一応……初めてなんですからね?」
「えっ……?」
よく見ると、柊は顔を真っ赤にしていた。たしかに、毎日飲み会もせずに帰っていたんじゃ――そんな機会はなかったかもしれないな。だけど、初めてこんなことをする相手が俺でいいのか……?
「んっ、んっ……」
柊は一生懸命に俺のちんこを擦っている。やはり初めてというのは本当らしく、その手つきはどこか覚束ない。しかしそのまだらな刺激が逆に効果的で、俺の竿はますますいきり立っていった。
「柊っ……!」
「春くん、その……」
「な、なんだ?」
「お、おっぱい触っていいんですよ……?」
上目遣いで、おねだりするような柊の声。「触っていい」ではなく、「触ってほしい」と訴えかけるようで、俺の心は完全にとらわれてしまった。
「あ、ああ……」
「やあっ……!」
右手でパジャマの上から乳房を触ると、柊が艶やかな声を漏らした。吐息すら愛おしく、まるで天使のようにすら思える。たまらなくなって、俺は右手をさらに深く乳房に沈み込ませた。
「やっ、いやあっ……!」
「あっ、痛かったか?」
「そうじゃないです。ただ……恥ずかしくて」
「……可愛い」
「や、やめてください……」
柊はすっかり小さくなってしまった。しかしその手は容赦なくちんこを攻め続けており、俺に安心する隙を与えてくれない。なかなかやるな……。
「なあ、柊」
「は、はい?」
「その……直接触っても、いいか?」
「えっ……」
予想していなかったのか、柊は戸惑いの表情を見せた。暗くても分かるくらい、耳まで真っ赤になっている。流石に無理かと思ったが――柊は声も出さずに小さく頷いた。
「……」
「いいのか、柊?」
「は、恥ずかしいから聞き返さないでください……」
その言葉を聞き、俺は柊のパジャマに手をかけた。右手を潜り込ませていくと、たわわに実った二つの手触り。
「ひゃ、ひゃあっ……」
「柔らかいな」
「は、春くんのはすごく固いですけど」
「でも、お前もここは固くなってるぞ」
「だ、だめえっ……!」
やがて山の頂点に達した俺は、そこにある突起を指先でなぞった。それに呼応して、突起はすぐにぷっくりと膨れていく。
「や、やあっ……!」
「気持ちいいか、柊?」
「は、恥ずかしいです……」
俺たちは布団の中でもぞもぞと蠢きながら、互いの体を触り合っていた。柊は俺のちんこを、俺は柊のおっぱいを弄んでいる。柊はさらに手の動きを加速させていき、さらなる快感を与えようとしてきていた。
「ど、どうですか春くん……?」
「き、気持ちいいよ……」
「ふふ、嬉しい……ひゃあっ!?」
「ほら、これはどうだ?」
「やあっ、やああっ……!」
意地悪して、わざと爪を立てるように乳首に与える刺激を変えてみた。なかなか効果てきめんだったようで、柊の声がさらに高くなっていく。普段のおしとやかな姿からは想像もできない、いやらしい声。
「やだっ、春くんの変態……!」
「お前が言うなよ」
「むう……じゃあ、こうですっ!」
「ちょ、ヤバいって……!」
柊は俺の亀頭の方に手をあて、ぐりぐりと攻撃してきた。コイツ、本当に初めてなのか……? やけに手慣れてるし、どこで勉強したんだろう。
「ほらっ、どうですか春くん……!」
「なあ、柊」
「なんですか?」
「……もしかして、意外とむっつりなのか?」
「そ、そんなわけないじゃないですかっ!!」
柊はちょっと怒ったのか、ふんと鼻を鳴らしていた。それでも手の動きは止めず、変わらずしごき続けている。さ、流石にそろそろヤバいっ……!
「なあ柊、流石にそろそろ……!」
「で、出そうなんですかっ?」
「ああっ、ヤバい……」
「でも、お布団汚しちゃいますよね……?」
「え?」
「……春くんだから、特別サービスですっ」
次の瞬間、柊は掛け布団を左手で取り除き、そして――俺の竿を咥え込んでしまったのだ。ぬめっとした感触が全身を走り、身震いしてしまう。
「ひ、柊っ!?」
「んっ、んんっ!」
「そんな、いいのかよっ……!?」
「んっ、んんっ……」
柊は舌先で竿を舐め、亀頭にむしゃぶりついていた。ただでさえ寸止めみたいな状態だったのに、これじゃとても耐えられない。
「だ、出すぞっ……!」
「んっ、んんっ……!」
「ああっ……!」
そして、全身を快感が走り抜けていき――俺は全力で精を解き放った。気づけば俺は柊の頭をひっつかんでおり、イラマチオのように竿を深く押し込んでいた。柊は苦しそうな声を漏らし、目を見開いている。
「んんーっ、んーっ!!」
「ごめんっ、このままっ……!」
いつまでも射精が止まらず、竿がびくびくと波打っているのが自分でも分かる。液体が竿の中を伝っているのがよく感じられ、しばらく経ったあと――ようやく全て出し終わり、一気に脱力感が押し寄せてきた。俺が頭を離してやり、柊は息を切らしていた。
「はあっ、はあっ……」
「ごめん、乱暴にして……」
「もー、春くんったら。……そんなに気持ちよかったんですか?」
「あ、ああ」
「ふふ……」
俺は咎められるのかと思ったが、それどころか柊はどことなく嬉しそうだった。ってか、初めてなのに飲み込んじゃったのか……?
「なあ、飲んだのか……?」
「え? はい、じゃないと汚しちゃうじゃないですか」
「そ、そうだけど……」
すごいな、柊。てっきり清純なイメージだったけど――思ったより変態さんかもしれないな。
「あー、春くん何か変なこと考えましたね?」
「べ、別にそんなこと」
「んふふ、分かるんですからねえ?」
そう言って、柊は俺の頬を指でつついた。やっぱりいちいち所作が可愛いな。……それにしても、
「なあ、柊」
「なんですか?」
「その……やっぱり家賃払ってもらっていいか?」
「えっ?」
「なんか、お金の代わりに体で払ってもらってるみたいでさ。……あんまりよくないと思うんだ」
「春くん……」
予想外の言葉だったのか、柊は少し戸惑っていた。でもなあ、あんまり高い金額を払ってもらうわけにもいかないしなあ……。
「あの、いくら払えばいいんですか……? 私、そんなにお金は……」
「……百円とか?」
「えっ?」
柊の声色は明らかに上ずっていた。数秒間だけ無言の時間が続いたが、間もなく――柊は俺に抱きついてきた。
「ちょ、柊!?」
「やっぱり春くんの家に住んでよかったです! ありがとうございます!」
「こ、こちらこそよろしくな」
「はいっ、よろしくお願いします!」
俺も柊の背中に手を回し、声を掛ける。やれやれ、とんだ一日だった。流石に疲れてきたし、そろそろ寝るとするかな――