ふるまぴ!【♡R18版♡俺は、フルマッピングボーナスで迷宮を無双する。〜毎日コツコツ探索してたら何でもできるようになってしまった。だからこれからはバカ弟子たちを育成していくぞ!〜】 作:龍々山ロボとみ
俺は、あまりにも意味不明すぎる状況に思わず天を仰いだが。
とりあえず、話を聞いてみることにした。
えっと、誰なら聞きやすいかな……。
まず、推定
アイツ……、ラナの前だから正体がバレないように喋らないつもりだな……。
ツバサとラナは、アレが誰か分かっていないようだが、
ユミィとモコウはきちんと理解したうえで、あまりにも異様な姿過ぎて口を閉ざしている。
俺は次に、双剣の老人(間違いなくムサシさんだ)を見たが、あの人はあの人で、なんかいつもより目がおかしい気がする。
ギャックボの首筋に剣先を押し当てたまま、小さな声でぶつぶつと呟いている。
……いや、怖えーよ。
ムミョウからの呼びかけも完全に無視してるし、俺が話しかけてまともな話が聞けるとも思えない。
「あの……、ジョーさん? これはいったい、何がどうなっているんですか?」
仕方がないので俺は、消去法でジョーさんに話しかけた。
なんだかんだ、この人は普通に話ができるタイプだからな。
するとジョーさんは「コイツら、街中でヤラかしたんだろ。だから捕まえといた」と言う。
「いえ、ジョーさんほどの方の手を煩わせるような連中でもなかったのですが……」
「そうか? けど、コイツらスペードのところの下っ端なんだろ?」
「そうだど」
スペードさんがのしのしとギャックボたちに歩み寄った。
……すごく嫌な予感がする。
「ジョー、ムサシ。礼を言うど。あとはオデがヤる」
スペードさんは荒縄を掴み、縛られたギャックボをヒョイっと持ち上げると、おもむろにギャックボの頭を手で鷲掴みに……!?
「お待ちなさい、スペード君」
「んだ?」
ぎゅっ、と引っこ抜こうとする手の動きを、スペードさんが止めた。
「ギャックボ君たちを始末するつもりですね? それは止めておいてください」
「どうしてですだ、聖女様」
「その者たちの正式な処遇については、私どもがフォッカス君からの寄進を受け取ってから決めます。ですので、この場では殺さないでください」
「分かりましただ」
スペードさんは、ギャックボをポイっと放り捨てた。
……あの人、
杖を握りしめて緊張していた様子のユミィが、ホッと息をはいた。
「それにしても、聖女さまとブロトーン。まさかアンタたちまで来てるとは。
ジョーさんが意外そうに言った。
……なるほど。
この場にこの人たちがいるのも、全部
「それはもちろん。私どもも、この件に口を挟んだ以上は最後まで付き合いますとも」
「それほどでもない。しかし、ジョー。そっちの怪しい変態マスク女は、なんだ?」
「コイツか? ははは。コイツは、『謎の女仮面T』だ。ヨイチに頼まれてな。ムサシと一緒に銀ダンでちょいと稽古してたところに、聖女さまからのお願いが来たもんでな」
「ふむ……。経験が生きたな」
だから一緒にいるのか!
いや、だからといってその覆面は意味が分からないが。
推測するに、このギャックボたちの制裁理由とか、俺がラナを含む弟子たちを連れて黄ダンに入ったこととかを、聖女様からのジョーさん経由で知ったんだろう。
で、咄嗟にそのへんの店で覆面を買って、朱書きでイニシャルを入れたんだろう。
……バレたくないのか、バレたいのかどっちなんだよ。
それと、
「レミリオンさん。それに他の皆さんも。無事で良かったです」
「ああ、なんとかね。ギャックボたちは、私たちに護符を作らせたかったらしい。だから、それほど手荒にはされなかった」
「護符を……?」
「どうやら彼らも、新しい稼ぎ先を求めて近々銀ダンに挑戦しようとしていたらしい。だが、彼らがここに潜って集めている護符は
ああ……、俺がシオンさんを連れていった時の、あのやり取りか。
「フランは、それはできない、それに君たちにはまだ無理だからやめておけ、と警告したようだが……。結局その場では話がまとまらなかった」
「それで、ここで手に入れた護符は勝手に使えないから、レミリオンさんたちに錬金術で作らせようとした、ということですか……」
……思っていた以上に、
護符を作るための材料費はそれなりに高額だし、拉致してきた人間が素直にあんな難しい錬金術をするわけないだろうに……。
「ひとまず、なんですが。……フランさんは大怪我をしていますが、命に別条はありません」
「そうか……! ……それなら、良かった」
「
突然、俺の真横を突風が通り過ぎていった。
いや、今のは……!?
「くっ!」
俺はとっさに、足裏を通して
突風を遮るようにして出した塀盾は、しかし1秒と保たずに
「オォー!?」
俺の次に気づいたモコウが、蹴足を振り上げる。
足先から長く飛び出した自在刃が突風の進路を遮り、一瞬立ち止まらせた。
そこで、ムミョウも気づく。
「お、お爺ちゃん……!?」
突風とは、二刀を構えたムサシさんであり、
モコウの自在刃を避けたムサシさんはさらに踏み込もうとして、
「っ……!」
目前を通過していく大量の光弾(ユミィが撃ったものだ)にたたらを踏む。
そしてそこに、
「ええーーいっ!!」
ツバサのタイラントフレイルがズズンと叩きつけられた。
ムサシさんはさらに大きく跳び下がってかわし、両手の剣を構え直した。
「ムミョウ……、ムミョウゥゥ……!!」
いや、待て待て待て……!?
「ムサシさん!! 何をしてるんですか!?」
俺はとっさにジョーさんやスペードさん、そして
誰も、何も、動こうとしていない。
……なんなんだよ、マジで!!
「ムミョウさん!? お助けですわー!」
そこに、一拍遅れて状況を認識したラナが飛び込んでくる。
棍棒を振り上げてムサシさんに殴りかかり、ひょいっとかわされて斬り返される。
ラナの首筋に中刃が食い込む直前、限界まで小さく固めた自在盾がムサシさんの剣戟を防いだ。
あれは、ティナの盾か!
俺が雷矢を4連速射して牽制すると、ムサシさんはさらに跳び下がって距離を取る。
その間に俺は、弟子たちとムサシさんの間に割って入った。
「ムサシさん! 落ち着いてください!!」
「……落ち着け、だと?」
ムサシさんは、……美味しいご馳走を目の前にした子供のように笑った。
「落ち着いてなど、おれん……。ワシは、ずっと待っていたのだからな……!!」
そうして二刀を構え直す様子のムサシさんを見て、俺はとうとうカチンときた。
……どいつもこいつも、ふざけてんじゃねぇぞマジで!!
俺は自在刃を両手に用意し、迎え打つように構えた。