無口無表情でダウナー系の幼馴染は僕の部屋でくつろぎすぎている──ダウナー系で隠れ巨乳美少女な幼馴染がオナニーしているところを見かけてしまってから、僕が彼女と生ハメセックスを繰り返す仲になるまでの七日間 作:しじままどせ
「人の部屋で寝るなよな、悠里。いくらなんでもくつろぎすぎだぞ」
まだ寝ぼけ眼を擦っている悠里に僕はそう文句を言った。
悠里は今し方達し終えたばかりで、とろんとした顔をしていた。まだ体には快楽の余韻が残っているのか「は、は、は……♡」と甘い息を吐いていて、その熱のためだろうか、汗で額に髪が貼り付いていた。
そのうえ水色のショーツが丸見えで、しかもそのショーツには染みができている。僕に弄られて蜜を吐いたのだから当然だ。そこからは淫蕩で甘い香りが薫っているような気さえする。
その状態で悠里は上半身を起こして、さらに片膝を立てたものだから、もうかなり淫蕩な見た目になってしまっている。
悠里がそんな状態になっているのは八割方僕のせいなのであるけれど、しかし何と言い訳していいか分からなかったので、一か八か悠里の寝起きが悪いことに賭けていつものように文句を言ってみたのである。
「んー……」と悠里は額に貼り付いた髪を剥がしながら喉を鳴らした。
たぶん意識がまだはっきりしていないのだろう。とろんとした顔のままで乱れた髪を撫でつけ、ブラウスの襟元を直し、それから自分のスカートを見下ろした。
当たり前だけれどそのスカートはめくれ上がっている。ほとんどヘソのあたりまで見えてしまっているような状態だ。
「……わたしのスカート、めくった?」
悠里は首を傾げながらこちらをまっすぐにジッと見た。寝ぼけていた目がだんだんはっきりしていって、いつもの感情の読めない瞳になっていく。もっとも今は疑いの眼に見えるけれど。
ヤバい、と思って僕は慌てて首をぶんぶんと振った。
「め、めくるわけないだろっ」
「でも、めくれてる。見て、ほら、パンツ丸出し」
「見せんなってば! 隠せよ、もうっ」
悠里が自分のスカートの裾を摘まんで持ち上げようとするので、僕はその場から後退って手近にあった広げた毛布を悠里に投げつけた。
ふわっと毛布が舞って、悠里の顔面あたりにバサッと引っかかった。
「──わっぷ」と悠里は奇妙な声を漏らす。
「僕は悠里のスカートをめくってない。むしろ悠里が寝返りを打つせいでめくれちゃったんじゃないか」
「……わたしのパンツ、見た?」
「見たけど何とも思ってないね。今更、悠里のパンツくらい」
「ふぅん……?」
悠里はしばらく疑念の表情を浮かべていた。
けれどもしばらくこちらを見つめたあと、悠里は体に引っかかった毛布をゆっくりと抱き寄せて、それを抱き枕みたいにしながらこちらに背を向けてコテッと横向きにベッドに倒れ込んだ。
ふわ……と一瞬またスカートが舞うのが見えて、そして悠里のショーツのお尻側が見えた。水色だ。それはフルバックとティーバックの中間くらいのもので、それは悠里のお尻に食い込んでいて、その尻にシーツの跡がついているのまでしっかりと見えた。
「あ、こら、また寝るなって」
「……ねむい。すいみんぶそく」
「おいこら悠里、そこは僕のベッドなんだぞ」
「んー……じゃあ、一緒に寝る……?」
「ね、寝るわけないだろっ」
こちらに背を向けて寝転んでいる悠里とそんな会話をする。
『一緒に寝る』か、だって? そんなこと、できるわけがない。
だってここで悠里と一緒にベッドに入ってしまったら理性がぶっ壊れてしまう自信があるから。いや今までも充分に壊れていた可能性はあるけれど、今度は完全に悠里を犯してしまうに違いない。それはいくら何でもマズい。
僕は頭をガリガリと掻いて、それからやや雑に勉強机の椅子に腰掛けてそこら辺にあった漫画本を適当に開いた。もう話しかけてくれるな、という態度である。
すると悠里は「んー……」と唸って、それから僕の投げつけた毛布を抱きしめたままころり、ころりとベッドの上で転がり始めた。
そうして悠里が寝返りを打つ度に、こちらの角度からは彼女のお尻にショーツが食い込むのが見える。それは非常に目に毒で、僕はどうにか意識を漫画本の方に向けようとする。といってもそれは無駄な努力でしかないのだけれど。
「……ったく、本当に悠里は人の部屋でくつろぎすぎなんだよ」と、結局僕は虚勢を張るしかなかった。
そして、それから僕は、どうも自分はこの場を切り抜けたらしいということに気が付いた。
なぜなら悠里は寝ぼけていて、自分が寝ている最中に僕に触られていたことを感知していないらしいのだ。だから『自分のスカートがめくれていたこと』に関しては文句を言ったけれど、それ以外のことに対しては特に言及もしなかった。きっと本当に僕が彼女の秘部に触っていたことに気付いていないのだろう。
いや悠里の秘部は思いっきり濡れているはずだから気付いていないはずはないのだけれど。けれど、男性に朝勃ちがあるように女性にも朝濡れ?みたいなものがあるのではないか。そのおかげで今回は切り抜けられたらしい。
悠里が睡眠不足だったせいもあるかもしれない。いや、いつも悠里はどこか眠たげで、常に睡眠が不足しているような気配であるけれども。
家ではなんだか安眠できないと前に悠里が漏らしていたことを思い出す。家でゆっくり眠れないのを解消するために僕の部屋でくつろいでいるとか何とかかんとか。
今回ばかりは僕の部屋で気安くくつろぎすぎている悠里のダウナーさ加減に感謝するほかないのだった。
「なあ悠里、僕以外のヤツの部屋でこんな風に寝るなよ?」とひとり言みたいに呟くと、
「んー……」と彼女もひとり言みたいに喉を鳴らして、それから機嫌良さそうに枕に顔を埋めて両足をぱたぱたとやり始めたのだった。
◇◇◇
そしてその夜、僕は一睡もできなかった。
ベッド全体に悠里の甘い香りが染みついていて、しかもそこには淫蕩な香りも混ざっていて、横になるだけでムラムラして溜まらなかったからである。
◇◇◇
「睦月くん、今日はなんだか元気がないねえ……」
翌日の昼休み、睡眠不足のせいで僕はぼーっと教室の天井を眺めていた。
天井には棒状の蛍光灯が二本ずつ等間隔に並んでいて、僕の頭上にあるやつの片方は寿命が近いのか色がくすんでいる。白い画用紙に落としたインクの染みみたいな点がいくつかあって、僕はその点をひとつずつ数えている最中だった。もっとも、単に眠すぎて自然とそういう感じになっていただけで、面白くてやっている訳ではなかったけれど。
昨晩は一睡もできなかったからこれは仕方のないことだ。
そんなタイミングで「元気がないねえ」などと声を掛けられて、目線を降ろすとそこには与木さんが立っていた。
与木さんはなんだか困ったように眉を下げていて、泣き笑いに近い顔で微笑していた。
どちらかというとこれが彼女の素であるらしいと最近気が付いた。困っている人がいると放っておけないタイプのいい人なのである。むしろ先日の昼休みに僕に迫ってきた態度の方が異常だったと言えるかもしれない。
「頭とか、お腹が痛いとか?」
「いや、大丈夫。その……眠いだけ。ただの睡眠不足だよ」
「えっと、眠れなくなるような、何かお悩みごと……?」
「そんなところ、かなあ」
ぼんやりと視線を窓の方へ移すと、窓際の席で悠里もまた眠そうにしていた。いや彼女が眠そうに見えるのはいつものことであるけれども。彼女は頬杖を突きながら窓の外を眺めていて、その長い髪が窓からの風でふわふわ揺れるのがなんだか綺麗だった。
それからまた視線を正面に戻すと、与木さんがクスクスと笑っているのが見えた。
「もしかして恋の悩み的なやつですか?」とか聞いてくるので思わず目を剥く。
「こ、恋の悩みって」
「睦月くん、いっつも悠里ちゃんのことを見ているように思うんだけど、そういうことかなーって」
与木さんがからかうようにそう言うので僕はブンブンと首を振る。
断じて恋の悩みでは、ない。
いや睡眠不足に陥っているのは完全に悠里のせい──とまでは言えないまでも、半分くらいは自分で蒔いた種であるけれども、でも、ともかく悠里に起因する問題ではある。ともかく一晩中悠里の香りに包まれていたせいでムラついて眠れなかったのだから。
でもそれは恋というよりも……。
恋というよりも、何だろう。睡眠不足で頭が回らないせいでうまく思考がまとまらない。
いや僕が悠里のことを好きなのは確実だから、それは恋といえば恋なのだろうか。でも眠れなかったのは結局、悠里が僕の部屋でくつろぎすぎているのが問題なのだ。その点を何とかしないといけないような気はした。
「与木さんはさ、人から嫌がらせ……嫌がらせじゃなくてもいいんだけど、困ることをされている時って、どうする?」
「なにか、困ったことをされているの?」
「うん、まあ、そんなところなんだけど」
「うーん……」
と与木さんは人さし指を自分の顎に当てて首を傾げ、いかにも『考えています』みたいなポーズを取った。それからチラリと悠里の方を見て、またこちらに視線を戻して僕の顔をマジマジと眺めた。
「困っているなら『やめて』って素直に言ってみたら?」
「それはそうなんだけど……困っているんだけど、困っていないと言いますか」
「……?」
そう、ぶっちゃけた話、僕は困っていない。
悠里が僕の部屋でくつろぎすぎていて、彼女のショーツやら何やかんやが見えてしまうのは決して嫌ではない。というか悠里みたいな美少女のいろんな面が見られるのを僕は楽しんでいる節さえある。
まあ、はっきり言って理性が保たなくて、そろそろヤバいと思うけれども。昨日だって、あのタイミングで悠里が目を覚まさなかったら、その後はどうなっていたか分からないし。
「むむむ……」と与木さんは悩むような声を出して「それだったら」と思い立ったように人さし指をピンと頭の横に立てた。
「意趣返しをしてみたらいいんじゃない?」
「意趣返し……?」
「そう。やられて困ったこと……困ってないかもですけど、困ったことと同じことを睦月くんもやってみるとか」
「なるほど」
やられたらやり返す、か。
この場合は何をやり返したらいいのだろうかと考える。僕の部屋に悠里が入り浸っているのに困っているのなら、僕も悠里の部屋に侵入してみるとか、だろうか。いやしかし悠里のご両親は共働きで家を空けがちで、僕も悠里の家の鍵を所持していない。
勝手に悠里の部屋に入ることは難しい。というか男子が女子の部屋に勝手に侵入するのは倫理的にマズい。いや男女が逆でもマズいが。
じゃあ僕がパンツ一丁とかで自分の部屋をうろついてみるとか?
いや、それだと悠里のパンツが不意に見えたときに勃ってしまったら即バレてしまう。それはかなりアウトだ。後から何を言われるか分からない。
だとしたら……ああ、ダメだな、眠くて頭が回らない。
──そうか、寝ればいいんだ。
悠里が昨日僕のベッドで勝手に寝ていたせいで困ったのなら、悠里が僕のベッドに侵入する前に僕が自分のベッドに潜り込めばいいのだ。帰って昼寝をしよう。そうすれば睡眠不足も解消できて一石二鳥だ。
「あ、睦月くん、何か思いついた?」
「うん、今日はまっすぐ家に帰ってシャワー浴びて即寝ることにするよ」
「……?」
「いや睡眠不足を解消するには寝るしかないって話」
「なるほど……?」
与木さんは分かったのか分かっていないのか不明瞭な顔をしていたけれど、しばらく後に「えっと、解決策が見つかってよかったね!」と両腕でグッとガッツポーズをしてから自分の席へ戻っていった。
どうも与木さんはオーバーリアクションが似合うな、と何故だか思った。
それはそうとして、次にやることが決まって僕はホッとしていた。今日は速攻で家に帰って昼寝をして、悠里が来ても気にせず寝続けてやるのだ。それが悠里への意趣返しになるのだから……。
◇◇◇
そして、僕は睡眠不足のせいで気が付かなかった。
与木さんと話す僕のことを悠里がじーっと見つめていたことにも、僕が家に帰って昼寝をし始めた後だろうと悠里は僕の部屋に勝手に入ってくるであろうことにも。
そして、昨日僕が悠里にしたのと同じように、眠る僕の体に悠里が触れてくるであろうことにも。
──意趣返し
僕が眠る悠里の体に性的な悪戯をしたのだから、悠里が眠る僕の体に性的な悪戯を仕返すことだって、あり得るのだ。
そして、そうなった。