「ここは……どこだ?」
目を覚ますと、見慣れない部屋にいた。
天井も壁も、何もかもが初めて見るものばかりだ。心臓が早鐘のように鳴り響き、背筋を冷たい汗が伝う。
一体、何が起こっているんだ。
「どうして俺はここにいるんだ?」
疑問に思いながらも、探索していく。
周囲を見渡すと、簡素なベッドと小さな机、そして扉が一つだけ見える。
だが、窓がない。まるで外界と隔離されたような空間だ。
出口を探すために部屋の中を歩き回る。
ドアノブを回してみるが、鍵がかかっているようだ。ガチャガチャと音を立てて動かしても開かない。
壁や床を調べてみても、何もない。絶望感が胸を締めつける。
「一体どうすればいいんだ……?」
自分がなぜここにいるのか思い出そうとしても、頭が混乱して何も浮かばない。不安が募る一方で、心の中の冷静な部分が何かを訴えているような気がする。
「落ち着け、冷静になれ……」
そう自分に言い聞かせながら、周囲を見回す。すると、後ろから囁くような声が聞こえてきた。
「やっと、目が覚めたんだね、エロゲ」
「っ!?」
振り返ると、そこにはゼータが立っていた。驚きと混乱で言葉が詰まる。
「ゼータ……?」
彼女の顔にはどこか寂しげな微笑みが浮かんでいる。その表情に胸が締め付けられるような痛みを覚える。
「あぁ、そうだよ。エロゲ」
ゼータは俺の後ろに立ち、ゆっくりと両手を回して俺を抱き締めてくる。
その温もりと息遣いが耳元に触れる。
「なっ……!?」
驚きのあまり声が出ない。混乱しながらも、ゼータの手を振りほどこうと体を動かすが、彼女の力は思いの外強い。
ゼータはそのまま俺を抱き締めたままベットの上に座った。その瞬間、彼女の体温と柔らかい感触が全身に伝わる。
「ゼータ……?」
困惑しながらも尋ねると、ゼータは俺の耳元に口を近づけて囁く。その声は低く甘美で、背筋に震えが走る。
「普段は仕事で一緒にいられないから、休日はずっと一緒にいたかったんだ。だから……エロゲを攫ったんだよ」
その言葉を聞いた瞬間、衝撃が走る。誘拐されたという事実に驚愕するが、同時に何かが腑に落ちるような感覚もある。
「誘拐……?ゼータが……?」
信じられない気持ちと混乱が交錯する中、ゼータの手が俺の首筋を撫でる。その触感に思わず身を震わせる。
「ごめんね、エロゲ。でも……ずっとこうしたかったんだ」
ゼータの声が再び耳元に響く。その言葉に心が揺れる。
「ゼータ……」
思わず呟きながらも、彼女の手の感触と温もりに抵抗する気持ちが弱まっていく。
「エロゲ……好きだよ」
ゼータはそのまま俺の耳を舐める。その感触に全身が震え、思わず声を漏らしてしまう。
「っ……!?」
彼女の舌が耳たぶや耳の裏を這い回る度に、背筋に快感が走る。その感覚に体が反応し、力が抜けてしまう。
ゼータは俺の身体を逃さないように抱き締めながら、耳元で囁き続ける。
「エロゲ……もっと感じて。もっと感じて欲しいんだ」
彼女の言葉に誘惑され、次第に俺の意識は朦朧としてくる。抵抗する気持ちが弱まり、彼女に身を委ねていく。
「ゼータ……」
俺の声が震えながらも彼女の名前を呼ぶ。その瞬間、ゼータは。
「良いよね、今日、一日ぐらい」
俺の口から最期の了承を聞く為に。
そんなゼータへの返答は。
「一日ぐらいだったら、ゼータの好きにしてくれ」
そうして俺はゼータに身体を預けた。