催眠玩具船団・オラクル 作:どろまみれ
26.
オーザ班が惑星リリーパに着任してから数ヶ月が経過した。
ダーカーや機甲種との戦闘を行いつつ、上から降された指令 ――「複数隊の戦力を投入しての大型機甲種制圧」をこなすため、着々と任務を進めている。
ちなみに。
あれから自分が注視していたレダの方はというと。
「おっ、モニカちゃん今日暇? 珍しくお酒の配給があったんだけどよ~、今日の待機番はオレとモニカちゃんだからさ、お仕事終わりにどうよ?」
「ひぇ……あ、あの、わたしなんかがお酒のご相伴に預かるなんて……」
こういうモーションをめげずにかけ続けているようだった。
その甲斐もあってか、先日には夕食を共にしたとも聞いた。食事も多分に漏れず配給品であるため豪華とは言い難いが、モニカはあの性分である。男と1対1の食事を摂ったというだけで十分な進捗と考えるべきだろう。
ついで。自身の固有術を「
刷り込みという名前に反して対象の殆どは幼体ではないのだが、とはいえ。発動に制限と条件があり完全にこちらの自由になるわけでもないという不自由さが、生物的な刷り込みに似通っている……と、個人的には思っている。
あれからモニカとマールー、オーザにまで「刷り込み」をばらまいてみた。
結果は予想の通り。強制力は無く、いきなり全裸で性交をしろと命じてみてもオーザからは無言の反論が返ってくるのみ。当然だろう。アークスは体内でフォトンを循環・浸透させており……別指向のテクニックに対しては
それがどの程度のものなのか。
件の任務の進捗。
着々と月日は過ぎ、アークス中央から派遣された追加の隊員が順次惑星リリーパへと集結し始めていた。
「―― よう! 直接顔を合わせるのは久し振りだな、ヒース! 俺もエコーも世話になるぜ、よろしくな!」
「もう、ゼノってば。ヒースより部隊の隊長に先に挨拶をするべきじゃないの? ……ん。でもよろしくね、ヒース! こうやって正式にアークス隊員として一緒の活動が出来ること、嬉しいわ!」
まずはゼノとエコー。ゲッテムハルト隊旗下にあった頃の、合同研修以来の再会である。
ゼノは……
「……えー……。いくらフォースでも、ヒースと同じって言われるのは流石に違和感があるのよね」
「あっはっは! おお、いいないいな。エコーもヒースの良さが判ってきたんじゃないか?」
ゼノは快活に笑いながら、エコーの肩を叩いている。仲の良さは相変わらずのようだ。
それにしても。彼らも自分の同期であるとはいえ、ゼノとは未だ数度(研修中)の訓練を共にした程度の交友しか無いのだが……どうやらゲッテムハルトに認められたという点を買い被られ、気に入られているらしかった。
エコーはエコーで不満気な表情を浮かべたままだったが。いちど顔をぱぁんと自分ではたいて、今度こそ自分と握手を交わした。
「ま、仲間として働くなら同期は頼もしいわ。フォースは人数居る方が助かるのよねー」
「そりゃそうだな。オーザが居るから前衛が足りてるのはありがてぇよ、な?」
「ああ、こちらこそだ。……改めて、オレがオーザだ。一応は班のリーダーを務めさせてもらっている。よろしくなゼノ、エコー」
そのまま順に、全員が挨拶を終える。
唯一レダはエコーに対して「うひょー」とでも声をあげそうな表情をしていたが、こればかりは仕方の無い事だろう。マールーが
次。ふたつめの部隊。
……は、どうやら変わり者の部隊であるらしく。
到着するなり、ゼノが目をひん向いて大仰なリアクション。
「うひゃー……。何というか、アレだな。目に毒というか、眼福というか。すまないけど隠している意味あるのか? あの衣装」
「ガン見してんじゃないわよ、ゼノ」
身を乗り出そうとした彼の耳をエコーが引っ張って
とはいえゼノの様子も理解出来る。なにせサプライシップから降りてきた2人組は、殆ど全裸のような格好。身体のラインが丸まま出る全身タイツに、バイザー付きのメットを被っていたのだ。
リリーパの大気をものともしない強い日差しが、彼女らの肌をビニール質に照らし出す。
壮大な肌色。乳房の丸みと平坦さ。尻の出っ張り。食い込んだ女性器。乳頭部と女性器には申し訳程度の装甲板らしきものがつけられているが……だとしても尻から生えた謎のシリンジは必要ない。いずれにせよ以前の倫理レベルであれば確実に、公安の輩に引っ捕らえられていたことだろう。
ため息を挟んでから。
つかんでいた耳を離して、どうやら事情を知っているらしいエコーが続ける。
「というか本当に、あんまり見ないであげたほうが良いと思うわ。上から降りてきた資料によると、新設された研究
「……ふうん。かなり実験的な装備、ということかしら……? 法撃職は衣服の露出率でフォトン拡張の感覚がかなり変わるって、聞くし……」
エコーの意見に、マールーが補足を加えている。どうやら班員たちは「実験的な装備を試用のために使っている、哀れなモルモットアークス隊員」ということで納得したようだった。
……しかしあれは、自分にとっては見覚えのある
「―― え、ええと……チーム『@♯!』から出向となりました。ポルクス1、現地着任です」
「カストル2、同じく着任だよ~! よろしく!」
向けられた奇異の視線には全く怯まず、ふたりは挨拶をしている。
その名前でナンバリングがある意味は、と考えて視線を送る。逸らされた。ならば別人という体で進めるのが好ましいのだろう。
隊長達がそれぞれ握手を交わす。彼女たちはどちらも
その特徴的というか扇情的過ぎる格好に加えて。会話をすると発声に感応したバイザーメットがやたらピカピカとピンク色に光るので、印象値は抜群に違いない。
これにて8人。
その後、夕方にかけて別部隊の戦闘員が4人と、幾人かの操縦士とエンジニアが合流した。
実働部隊が12人。それとサポートが必要人数集まった ―― アークス規定における
オーザは部隊の取りまとめと、明日早朝のブリーフィングに向けて最後の資料をまとめるようだ。
判断は正しい。部隊が出揃ったからには早期に作戦を始動させるべきだろう。
手元の端末で作戦の概要を見る。
早期から音響探査を複合して行っていたおかげで、目標地点が割れている。
砂と岩。通路と機器に囲まれた……その中心。かつての地表面採掘基地の跡地で
防衛とエネミー討伐を複合された、アークス
/
出動を控えた、その夜。
オーザ班のキャンプシップが作戦本部を務めることになったため、整備室周りで自分の装備を確認し。
終えて、出口を潜ると。
「―― こ、こんにちは」
件の痴女が、通路の端で出待ちをしていたようだ。
流石にこの呼び方は口にはしなかったが……手を挙げて挨拶を交わす。確かこちらは双子星の、ポルクスだったと記憶している。
「そ、そうね。ポルクス1……です」
ポルクスが身を
彼女の胸は
目のやり処に困る、と反応すれば可愛げはあるのだろうけれども。自分にしてみれば視線を逸らす意味もないので、ポルクスが被っているバイザーメットをしっかり見つつ。
とりあえず会話を試みることにする。
緊急クエストの配置などが話しやすい内容だろうか。
「そう……ね。うん。今回わたしとパt……カストルちゃんは、えっと、新装備の試用をお願いされてて……。デバフ弾。あなたが詳しいから、助k……ご、ォ。色々と聞いてこぃ……んひっ。……て。言われて……おり、ます」
太股を、股をすり合わせるように動かしながらポルクスは話す。
その度にバイザーがぴかぴかと明滅し、何かが稼働していることを律儀に説明してくれる。
遊ばれているな、というのは一目瞭然である。
ただ、自分
求めに応じよう。
デバフテクニック、つまりはジェルンとザルアについて。
効果時間。効果範囲。
「……ふ、んぉっ」
消費PP。対象数。
「……ん、ふぅっ」
技術部へ提出する際にクラリスクレイスから受け取っていた仕様と。
「……ふぁっ……く、ぃ、ぐ……。……い……ゃ、だ……!」
弾頭を
「……や、だ。……だ、ァ、アッ。……ぃヒ」
そういうところを順番に、教科書的に説明した。
目前、ポルクスの尻が震えている。
何をしてくれるのだろう、と待っていると。
「―― おじえでくださりぃ゛! ありがとございマ゛ン゛ゴォッッッ!!」
がに股に足を開き、陰部を強調しながら、両手でピース。
尻からばぶぅと液体を噴き出して、自分のタイツの内側を盛大に汚染して。
濁音と濁声で辛うじて卑猥な単語を回避。しかし明らかに意味不明なお礼と間違いなく卑猥なポーズを残し、かさかさと、がに股のまま高速移動で去って行った。
理知的だった双子の妹にああいう行動を強制するのはとても楽しいとは思うが……自分はどちらかというと、ああやって正面から壊してしまうのは勿体ないと感じる側である。
だとすれば誰の好みか。決まっている。
アークスを行動の理念から弄るだなどという事が可能なのは、ルーサーくらいのものだろう。
そのための機器を用意できるのも虚数機関くらいのもので……メディカルセンターにもなくはないだろうが、あちらは「ダーカーの除染装置」に面積と費用が吸われている。
加えて、もう少しで彼が言うところの
廊下の隅にあるいて寄って、窓からキャンプシップの外を見る。
篝火に照らされて語り合う多数のアークスの姿が見えた。どうやら顔合わせを兼ねて、配給品で酒盛りなど催しているようだった。
自分の混ざるべきだろうか、と考えながら。
レダとモニカが抜け出したのを視認して。
それならば混ざらなくても十分か、と思い直した。
ポルクスが残した染み……タイツで漏れ出しては居ないため、おそらく涎だ……を自動清掃機の巡回チェックリストに入れ、自室へ戻ることにする。
ベッドへ飛び込んだ。
戦力は揃った。下調べも終了した。
惑星リリーパにおける開戦は、明日明朝にまで迫っている。
・ゼノ
この時期はちょうど持ち替え期間、くらいにしています。
テミス襲撃の際に双子君ちゃんに手痛い目に遭わされ、ハンターとしての活動を開始しようかというところ。
・エコー
そういう懊悩中のゼノのことを隣で見ていながらも、結局ああなったのが原作通りな訳で……。
描写をみるに、実際にはいつも隣にいたというわけではないのでしょうね。
↓前話分
・ジグ
刀匠と銘打っておきながら、普通にユニットも作れるので板金屋さんが近いのかなと。
なのでアダルトグッズを開発してもらうことにしました(
・サブユニット
ユニットは装備部位が背、前腕、下腿なのに対して、サブはそれら位置を無視して装備できる防具。
率直に言って、ゲーム的には新人救済のための防具でそれ以上の意味は無い。
組織的に考えれば同型のものを量産し誰でもどこにでも装備できる、というのは凄く良いことなので、存在価値は大変ある。
・@♯!
伏せ字された場合の記号表示。
PSO2はキャラクタークリエイトの次くらいにコミュニケーションの豊富さ、便利さが特徴だなと思います。
チャット内で卑猥な言葉、差別用語などを入力するとこれになる。
意識していなくても結構なる。チャットコマンドで色変更などを挟めば普通に表示できたりはする。
頻出例:あけ「おめこ」とよろ、あ「あなる」ほど、月のはじ「めくら」い
・エーテル体
フォトン体に書き換えようかなとは思っていますが。
ゲーム内に頻出したのはエーテル体なんですよねぇ。具現化。
・洗脳メット
あ~! これエロ漫画でみたやつ~~~!!
原作内には登場しないかと思いきや、実は漫画版EP0で最後に捉えられたサラにそれらしきものが被せられていたりする。だからルーサーさんは持っているハズ(偏見