※この作品はR-18です。

催眠玩具船団・オラクル   作:どろまみれ

39 / 52
38.×クーナ02

 

 38.

 

 

 造られた龍の目は、悲しさを(たた)えて。

 憎しみに満ちた目で、仇敵を睨みつけている。

 

「やれ」 

 

「……はい」

 

 弟は。

 床に仰向けに寝転がらされ。

 手足首胴を拘束器具で固定され。

 空腹の腹に、これでもかとダーカー因子(・・・・・・)を詰め込まれ。

 

 ……その腹から、趣味の悪い、赤黒い男性器を模した梁型(ディルド)を生やして。

 

 …………弟の上に跨った姉が、尻穴に挿入し、腰を激しく振っている。

 

「ほおっ!? おごっ……ケツマンコ、気持ちいい! です!! ケツマンコ!! 気持ちいい! ですっ!! ダーカーチンポ、ケツ! ケツチンポッ!!」

 

 躾の通りに、機械のように。

 本日はアイドル顔をしたクーナは、その表情を不細工に歪め。後ろにルーサーを楽しませるために……自らの尻穴を喜ばせるために、腰を振る。

 

 赤橙のツインテールが揺れる。

 くびれた細い腰が高速で上下する。

 小ぶりだが形の良い尻がばつんばつんと、弟の腹に向けて勢いよく振るわれる。

 その度に尻穴が広がって。クーナは汚い喘ぎを発する。

 

「……ふむ」

 

 ルーサーはどうやら、直近までの様子は記録をしていたが。

 どうやら終了するらしい。タブレットを閉じると腰を上げ、姉弟の自慰からすいと視線を逸らした。

 

 研究所の中には静寂が満ちている。

 

 ……姉妹の、嬌声以外は。

 

「ほォッ!! オ゛ッ!! ケツッ! マンコッ! チンポォッ!!」

 

「……」

 

「イグイグイイグッ……ウッ!? ほぉぁあああああ!!」

 

「……」

 

 ひとりで盛り上がって、ひとりで尻を振って、ひとりでぶしゃあ。

 姉は閉まったままの未通女性器から愛液を噴き出し、弟へ向けて喜んで小便をかけてゆく。

 歌詞ではなく隠語を。それも初等部みたいな低級で語彙の無いものを連呼するその様は、アイドルがどうこうですらなく、アークスでもなく。人としての尊厳を捨てているような有様だった。

 

 捨てさせたのは、ルーサーである。

 

 エーテル体に精神性を乗せて疑似的に剥離し、創世器との適合率を上げ……六芒均衡の()として、それらを崩す仕込みとなったクーナ。

 

 そして演算能力の高い高次生命として。アムドゥスキア攻略の切っ掛け、かつ、別次元(・・・)への手掛かりとしても研究を施されたハドレッド。

 

 その成果が本日、結実する。

 

 結果は ―― ほどほど。

 

 ハドレッド単体では、ルーサーが探した答えには届かない。演算力が違い過ぎる。

 手掛かりにはなった。これ以上は必要ない(・・・・)。だから最後に、ハドレッドへ付け加えた生体機能 ―― ダーカーを捕食しエネルギー源とする龍魂炉心(・・・・)を稼働させて。

 

 これにて。虚数機関としての、最期とする。

 

「―― 施設廃棄の準備が全て完了しました」

 

「退避だ。あとはこちらが、勝手にやってくれるだろうさ」

 

「はっ」

 

 後ろから出でた全身ぴっちりタイツにバイザーを被った女に、ルーサーは指示をとばす。

 女は交わる姉弟に一瞥もくれず、ぴしりと敬礼をすると、指示の通りに扉の外へと出て行った。

 まとわれたタイツの胸部。慎ましやかな胸が蛍光灯の緑色を意味もなく照り返し……その尻には、「ケツ1」という品性の欠片もないコールサインが描かれている。

 

 ルーサーはその動きを暫く追っていたが。

 女が部屋を出たのを確認して、姉弟へと視線を戻した。

 

「ケツ(ゼロ)。射精させてやるといい」

 

「りょ……かい! じましたぁ!!」

 

 梁型(ディルド)を尻穴に挿れたまま。今度は腰を使って、刺激を始めた。

 それはハドレッドの性器ではない。ハドレッドは造龍だ。生殖器官は初めから存在しない。

 

 ならば射精とは ―― 梁型の、その根元。

 ハドレッドのあばら骨を埋める様に球体として固まった、ダークマター。ダーカー因子の凝固を外へと放出する行為に他ならない。

 

 それを、女は忌避感なく受け入れた。

 これは洗脳に関わらず。虚数機関で行われていた人体実験の日常(・・)である。

 ダーカーによる因子。侵食。特定の細胞による影響を取り入れる・除去する・除染するための研究だ。

 

「ほっ! ほっ! ほっ……ほぉぉぉっっ……! ダーカーチンポ! ダーカーチンポ!!」

 

 ダーカーにも生殖器は無い。存在しない事物を妄想し、女は尻穴を刺激する。

 まがりなりにも弟の上で。弟を射精させるためにと尻をぶつけ。排泄穴でしごきあげる。

 

 先走りのように、腹の上に生えた梁型の先から、赤黒い(もや)が湧き出始めると。

 女は気を良くしたように、一段と腰をうねらせた。

 

 龍の角を持ち手として掴み。身体を固定し。

 黄色に濁った眼の直前で、もろ出しの乳をぶるぶると揺らし。

 喘ぐ。喘ぐ。喘ぐ。

 

「ふんっ、ほっ、ふんんっ……く、あ、ひ」

 

 龍は身を(よじ)った。

 この姉に因子を吐き出すのでは、自分がこうなった(・・・・・)意味が無いと。

 

 そうした龍の中身までを汲み取るように、ルーサーは否定する。

 

「関係ない。この女には初めから訓練をつけてあるさ。君だって、そうだろう? 自浄作用も免疫も、他アークスと比べて十分保持している」

 

 青みがかったツインテールの端が、くるりとハドレッドの目の前で渦巻いた。

 毛先部分の、相反する、反転したような色味の発色。ダーカーによる浸食を受けた証……のようなものだ。

 

 姉の尻穴が(すぼ)む。 

 直腸が根元から先までを扱いて扱いて。

 ハドレッドの意志は関係ない。腹部に球状に圧縮されたダーカー達が、この女を汚してやるとばかりに、尻穴に向けて吐精した。

 

「ほぉぉぉぉぉッ……ン゛オ゛ッッッ!?!?」

 

 女はそれで絶頂するよう仕込まれている。

 前の穴から愛液を吐き出した。ばたたた、と弧を描いて落ちた液体が……ハドレッドの左角。巻かれた黄色の布を、濡らしてしまった。

 

「ほ、お」

 

 姉は度重なる絶頂に白目を剥いた。

 ずるりと尻穴から梁型が抜けてゆく。力が入っていない。姉は顔面からごろり、べしゃりとハドレッドの右側へ転がっていった。

 

 床に伏せ。天高く掲げた尻穴から黒色の因子を噴き出して、クーナは意識を手放していた。

 

 ……。

 

 ……なぜだ。

 

「……ほう?」

 

 なぜ自分たちは、このような目に合わなければならないのか。

 

「君たちは僕が作った生命体だ。当然だろう? ―― ふむ」

 

 ルーサーが飛び退いた。

 欠けた腹に残っていた黒い半月を燃料として、ハドレッドは体中から()を生やし。それでもって、高速具を破壊したのだ。

 

「君の筋力では到底破壊出来ない剛性の器具だったが……ああ、ダーカーの因子を利用した武器防具を造ったのか。それは確かに、フォトンを流しておかなければ、ならなかったな」

 

 ハドレッドの腹に浮かんだ半球が、内側から。明瞭な明るさを持って水色に灯る。

 背に生えたダーカーの棘翼を利用して、ハドレッドはルーサーへと飛び掛かった。

 

 (えぐ)れた。虚数機関の、無機質な床だけが。

 

 ルーサーはふわりと緩やかな歩法でハドレッドから距離を取り。

 彼の対面に居座ると、性懲りもなく話しかけた。

 

「僕には君と戦う理由が無い。……が、君にはあるんじゃあないかい?」

 

 今は開かれた窓の外。

 ルーサーが指さしたそこから、爆炎が上がった。

 

 爆炎。爆音。ビルが次々と半ばから炎を吹き上げてゆく。

 そこには。その中心には……。

 

 ビルの上。その1棟(・・)分をまるまる持ち上げて、お手玉のようにして遊んでいる……。

 人型の、真っ黒な、ふたり(・・・)子供(・・)が、いた。

 

「あれはダークファルス【双子(ダブル)】。僕と君を餌にして呼び寄せた、特大の厄災さ。以前にアークスシップをご機嫌のまま襲撃した際に、味を占めていたみたいでね。今回は援助をしてあげたのさ」

 

 ルーサーはわざとらしく、自慢げに言う。

 ハドレッドはそちらへ向けていた視線の半分を、再びルーサーへと向けた。

 

 問われた。答える。

 

「あれはこの船に在る全てを食い尽くすだろうね。以前は【若人】という明確な目的があったけれども……今あれが興味を示すのは、僕と君くらいのものさ。……いや。もっと言えば君たちの兄にも興味は示すだろうが、それは邂逅すればの話だ。今思考することではない」

 

 ハドレッドの目が細められた。

 姉の愛液が額を伝い、眉間をおりて、涙のように頬を伝う。

 

「さて。そこの床の上で絶頂し間抜け面で倒れている姉を守れるのは、君だけだ。姉を守るために、ダーカーを食らうと良い。―― その果てには、君の暴走と言う結末が待っているだろうけれどもね」

 

 がごん。言うが早いか、ハドレッドは爪を振るった。

 ルーサーの横にあった壁が爪の形に抉れ、まるで次元を引き裂いたかのように、その闇を広げてゆく。

 

 その中へ身体を半分、沈ませながら。

 ハドレッドは唐突に後ろを向くと……腹を空かせるため。ダーカー因子を凝固させた両正四角錘の槍を撃ち放った。

 

 金属質な破砕音。

 彼の最後っ屁はルーサーの横髪を掠め、はじけ飛ばし、そのまま虚数機関の天井を爆散させた。

 既にあちこちで起こっている爆発のひとつ。誰も気にとめず……龍の悲しみもまた、虚空へと消える。

 

 アークスシップ256番艦 ―― ベスタの片隅にて。

 

 ずしんと揺れる建物内で。

 横合いから射し込んだ赤色の陽光が、クーナの裸体を照らしている。

 絶頂したことで満足気な顔と。打倒すべきダーカーの因子を尻から垂れ流し。

 

 それでもハドレッドは、彼女を守るために。

 






>>クーナ(アイドル
 ミラージュ洗脳(人形)
 尻穴経験人数+1(総数4
 ダーカー性交+1
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。