【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】 作:ぶっこ抜きデク
ーー翌日の事……B組の数人が当てられた『強化訓練』で地獄を見た。
「かほーーっ」
崩れ落ちたのは鉄哲徹鐵、個性により身体を鋼鉄化し、体育祭では切島鋭児郎と足を止めたバチバチの殴り合いを演じた生徒が、脇腹を押さえ痙攣して蹲った。
「うわぁあああ!?て、鉄哲くんの右脇腹に拳の跡とヒビが入ったーー!?」
その鋼鉄化した肉体に、拳の跡とヒビが入り、ゆっくり元の身体に戻る様を見て絶句するのは、同じB組庄田二連撃、
「ちょっと、嘘でしょ!!これでこの子限界まで個性使った後なんでしょ!?」
拳藤一佳も、あまりにも理解できない状況と課せられた訓練の過酷さを目の前で見せられて戦慄する。
「体育祭での戦いを見たが、ば、化け物だ……これがA組対人最強のヴィラン殺し!!」
同じ訓練に参加した宍田獣郎太は、その殺気の濃密さに個性のビーストが危険信号を示す。
「さぁ向かえ!手負いの獣ほど恐ろしい物は無い!あの獣を見事御してみせよ!!」
プッシーキャッツの1人、虎が指し示す先には、目や耳や鼻から血をダラダラ流してスプラッタ状態で息を切らした緑谷出久が立っていた。
B組の、単純な増強型個性に当てられた訓練内容、それは……。
『我ーズブートキャンプで個性増強、さらに、訓練で疲れ切った緑谷出久相手に全力を出して戦え!!』
そんな無茶なと、虎の命令に庄田、拳藤、宍田が嘘やろと虎に向き直った。そしてーー充血した血涙を流す目がギラリと赤く光を放ち三人に向いてーー。
「キシャアアアアアアアァーーー!!」
「「「ぎゃああーーーーー!!!」」」
残り3名の獲物に襲いかかった。
「さて、緑谷……おまえの個性増強訓練は単純だ、引く力の増強とその負荷に対する耐性のアップ……というわけで、これだ」
皆が個性増強トレーニングを始める中、相澤先生から割り当てられたトレーニングはなんとも単純明快だった。ピクシーボブによって作られた岩、それを個性で引っ張るという物だった。
「お前の個性は、相手の脊髄を引き抜くだが、その最中にお前は相手の脊髄を遠くから引く力を得た……それは無機物にも扱えるが……逆にそちらの方に負荷が掛かるというピーキーな仕様だったな」
「は、はい、その負荷を和らげる鎖に、グラップルガンですから」
脊髄抜きから派生した『引く』個性、その始まりは緑谷が愛用する鎖、本来はそれ無しでもできるのだが、慣れにより無いと負荷が強まるいわば『補助輪』の役目もあったのだ。
「それ無しでひたすらこの岩を引け、血を流してもやめるな、限界を感じたら休憩を繰り返し……負荷への耐性を高める……それが今回の一つ目の課題だ」
つまり、これからは補助輪を外しても出来るように、負荷に耐えれるようにするのが目的だと相澤は言う。
「わかりました、やりま……うん?一つ目?」
無論、それで強くなるならやるさと早速取り掛かろうとして……今一つ目と言われて確認し、相澤は歯を見せて笑った。
「喜べ、お前には個性強化と別に特別課題を与えてやる」
「特別課題ーー!?」
まださらに何をやらされるんだと、相澤先生から語られた
「あぁ、お前には……B組の数人を相手に同時に戦ってもらう、訓練で疲れ切って個性無し……正しくは個性使用不可の状態でだ、ブラド先生から頼まれてな……特に徒手を使う奴らとやらせてやってくれと、という訳でお前が相手にする奴らの名前と個性だ」
まさかの内容、それはB組の数人相手に同時の組み手。緑谷は相澤先生よりリストを渡された、そもそも緑谷は一学年全員の名前と個性を既に頭に叩き込み、二、三年の大半をもう覚えたが、一応確認としてリストに目を通す事にした。
・鉄哲徹鐵 個性 スティール
体を鋼鉄のように硬くする、くれぐれも殺すなよ?
・拳藤一佳 個性 大拳
拳を巨大化して凄まじいパワーを生む、間違っても殺すなよ?
・庄田二連撃 個性 ツインインパクト
打撃を与えた箇所に任意のタイミングでさらに衝撃波を発生させる、頼むから殺すなよ?
・宍田獣郎太 個性 ビースト
獣化することで体格・筋力・聴覚・嗅覚・視力が大幅にアップする、再三念入りに言うが殺すなよ?
相澤先生からの念入りな『殺すな』という字と、じゃあ頑張れと違う生徒を見に行った背を見て、リストを足元に置き目の前の岩に集中した。まずは兎も角こっちからだと、いつもの所作と台詞を叫んだ。
「Get Over Here!!」