【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】 作:ぶっこ抜きデク
目視で覚えたポイントに、緑谷出久はビルの間を個性の深化によって手にした『引く力』を使い飛んでいく、何より……この衣装と本来の形を取り戻した『鎖苦無』によって、より個性の負担が軽減されていた。また一つ屋上へ着地しながら、あの二日間の合宿が無駄では無かったと知り、相澤先生に礼を心の中で言った。
その相澤先生をまた裏切る事になる……なに、いざという時は俺が全て暴走した結果かっちゃんを救いに行ったで全責任を負って雄英を去るしタルタロスにでも行くさ。そう考えながらまた違うビルに飛び移ると、ふと大型モニタが目に入る。
「あーー」
そこには、雄英高校の此度の合宿におけるヴィラン襲撃の謝罪会見が映っていた。根津校長が、相澤先生が、ブラドキング先生が列席して会見に出席し、質疑応答を受けていたのだ。
ー読売テレビです雄英高校は、今年に入って4回……ー
ー周辺地域の警備強化、校内の防犯システム再検討、強い姿勢で……ー
何言ってんだこいつら……全然守れてねぇじゃねぇか……ヒーロー育ててる学校が……保身の間違いじゃねぇの……
ビルの下から、モニターにたむろする野次馬たちの声が聞こえてくる……偉そうにと、こいつら事情も知らないくせにと緑谷の拳に力が入る。
一方で……これが、失敗したヒーローを襲う嘲笑、罵倒、後ろ指なのだと実感する。雄英に入る前……留置所でオールマイトに言われた事が現実に起こってしまっている。
先生達は堪えている、相澤先生も、ブラドキング先生も……。
しかして、緑谷は胸につかえが出来てきた……死柄木弔に、ラーメン屋で自ら言った事、言われた事を。
『あ、わかる、昔にはなるけど……もうこいつら全員殺した方が平和にならねーのかなーって思ったりしたもん』
『あっそ……でもいつかさぁ、お前正義に裏切られるよ、コミックでよくあるやつ……傲慢な市民に後ろ指刺されて罵倒される日がさぁ』
気にするな、今は振り払え、やる事をやれ……緑谷出久は今居ない、今の俺はスコーピオンなのだから、モニターを後にして緑谷は発信機のポイントに向かった。
運命の会合が……近づいて来る。
その同刻……緑谷の向かう地点とはまた違う、敵連合アジトではーー。
「仲間にはならない……か……」
「はっ!無駄だよ……俺はオールマイトの勝つ姿に憧れた!!誰が何言って来ようがそこはもぅ曲がらねぇ!!それになぁ……テメェら如き三下ヴィランに構ってやるほど暇じゃあねぇんだわ!!」
爆豪勝己、孤軍奮闘の兆しあり。