【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】 作:ぶっこ抜きデク
やがて、また次の日の必殺技開発にて……緑谷は発目から即日改良された試作品を簡易ホルスターで持ち込み、エクトプラズムの前で披露する事にした。
「それは?」
「必殺技……とまで行かないですが、新たな使い方でできた僕のガジェットです」
構成されるのは三つの棒、両端と中心に別れており、両端をまずそれぞれ左右に持ち、個性でイメージした引っ張る紐を作り上げる。そして昨日は開発工房で自滅したが、エクトプラズムの目の前で軽く振って見せて、動作確認を行った。
「成る程、引っ張る力を持続させた紐の無いヌンチャクか?」
「ええ、さらに……」
また1本、中心の棒を見せ放り投げれば、その両端に棒が追従し、それを自由自在に操って見せる。
「三節棍にもなると、応用や組み合わせができるわけか」
「はい、最後は……」
そして最後とガジェットの棒にスイッチを入れると、棒同士が勢いよくくっつき一本の棒に纏まって、それを振り回して構えて見せた。
「電磁力の補強と、互いに引っ張り合う力でくっつけて棒にする、打ち込んでも接合部から離れないくらいになってますし、変形、変化して間合いを狂わせれます……ガジェットありも必殺技になります?」
「うむ、個性の新たなる使い方、そして変幻自在の間合い、必殺技と言って差し支え無いだろう……名前は決めてあるのか?」
エクトプラズム先生から、正式に必殺技といっても良しと認められた。では、技名はと問われた緑谷は……。
「奇をてらわず、イーヴルヌンチャクとしておきます」
「よし、では試運転に戦ってみるか?」
「よろしくお願いします」
ガジェットの補助を借りたとは言え、個性に新たなる使い方が見えた緑谷は、早速その試運転だと、その口から吐いたエクトプラズムにより分身を作り出す。
対して緑谷は、まずは棒のモードで構えをとった。
その時だったーー。
「A・Pショットォオオ!!」
丁度上あたりから、そんな大声と共に爆発音が響き渡る。ふと、目にした先には爆豪がセメントの壁に穴を開けていた。
彼もまた新たな技を作り上げたらしい、今まで散々爆発をぶつけて来た男が、一点集中の攻撃を見せた事に、緑谷は構えを解いて見入ってしまった。
「凄いなかっちゃん……む?」
穴が空いたセメントの壁に亀裂が入り、壁は砕け人の頭より一回りある瓦礫となり……真下に居た、今日も見に来ていたオールマイトの頭へ落下した。
「おい上!!」
爆豪が叫んだと同時に緑谷が走って断崖から飛んだ。これは間に合わない!引き寄せるか!?他に誰もいない場所は!?と、咄嗟に緑谷は瓦礫に向けて手を伸ばした。
そして瓦礫はーー緑谷とオールマイト から『さらに奥』へ離れるように飛んでいき、誰にも当たらず落下した。
「えーーおおぁぉあ!?」
「緑谷少年!?」
落下した緑谷は、自由落下するもしっかり着地態勢に入った。しかしオールマイトや近くにいた相澤先生から見て明らかに、危ない着地になった。
所謂『スーパーヒーロー着地』勢いも死なない、衝撃が膝へ体へもろに来る着地。それで着地した緑谷の身体に、紫の電流が微かに迸った。
『今……明らかに押し出した挙動だった!?瓦礫が!!』
着地した緑谷は、落下して破砕された瓦礫に目を向ける。
「緑谷、今の着地危なかったが……足はなんとも無いか?」
「え?あ……はい……」
相澤先生から着地の危うさから足を怪我しなかったか尋ねられ、緑谷は左右足首や膝を動かして確認し、異常も痛みも無いと報告した。
その着地の際の電流……オールマイトは見ていたらしい、少々驚いた表情をしていたが緑谷は、それよりも先程の『自らの個性のルールから、明らかに外れた挙動をした瓦礫に目が釘付けになっていて、オールマイトの方を見る事は出来なかった。