【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】 作:ぶっこ抜きデク
「なんて一本背負いだ!あんな綺麗に決まったら普通立てないぞ!?」
「おいおいおい!でも立ってんじゃあねぇか爆豪のやつ!?タフすぎんだろ!!」
尾白猿夫と切島鋭児郎の2人がこの一瞬にエキサイトした!カウンターの一本背負いを決めた出久、それでも立ち上がる爆豪に、訓練を忘れて熱を吐き出すように叫ぶ!
「これは……ヴィラン側は連携ができてませんね、多分爆豪くんが勝手に突撃したんでしょうね」
「そうだな、尖兵に向かわせるなら機動力が高い飯田が行くべきだが、まぁあの2人が連携は無理だろうな」
「ああ、しかも緑谷くんは彼を煽ってるのがわかる……訓練忘れて私闘になりつつあるのは美しく無いね?」
対してこの訓練を冷静に分析し、評価する者も居た。八百万百、轟焦凍の特待生組と、青山優雅だった。
『爆豪少年と緑谷少年は、同じ中学校の出身……彼等は対立し、それを緑谷少年が力で押さえ込んでいたが反発する関係だったか……しかし……あの背負い投げといい……』
オールマイトはペンを評価シートに走らせながら、何があってもいいように終了ブザーに手をかけていた。彼は約束の耐えていた期間中言っていた。
『鍛えてるんで』
と、その経歴もしっかり調べ上げて、その強さの裏付けも取れている。
彼は、どこまでもヒーローだ。その努力と研鑽に関しては。
「いつもいつも見下ろしやがってぇ!優越感でさぞ気持ちいいだろうなぁ!ああ!?デクゥ!!」
「かっちゃんが勝手に見上げてるだけでしょ?僕はかっちゃんだけは、いつも真っ直ぐ見てるつもりなんだけどさ、他の中学の奴らと違ってーー」
「そのスカした言葉がムカつくんだよぉおおおーー!!」
コスチュームを纏った爆豪が腕を振りかぶり殴りかかる、それに対して緑谷の動きは無駄が無い。すぐ様左に避けるやーー。
「シッッ!!」
「がっ!?」
右のアッパーカットが叩き込まれ、爆豪の頭がガクンと揺れた。そこへーー!
「はぁあ!!」
膝裏に放つ足を払うローキックで崩れ落ちる爆豪!そして低くなった体勢に、緑谷が髪の毛を掴むや壁に叩きつけながら、側頭部に膝を叩き込み壁と膝蹴りのサンドイッチが完成!!
「あ……が……」
接敵して数秒、まるでアクション映画のワンシーンの如く爆豪が崩れ落ち床を舐める様に、1-Aのクラスメイトは唖然とした。
「え、エグいって幾ら何でも……」
「これ、アクション映画じゃあ無いよね」
「怖いよ……こんなの……」
訓練の域を超えた攻撃……それを見たオールマイトに汗が一筋流れる。
『なぜ彼はこうまで容赦なく暴力を振るえる!?普通躊躇するだろう!幾ら何でも、仮に嫌いな相手でも……もしも間違ってしまったらと……彼にはそれが全く無い!』
それはまるで、ヴィランの暴力。無慈悲で、残酷、命乞いも意味を成さない作業の如く痛めつける出久の様に、どうしてこれほどにまでと考え、気付いた。
『そうか、そういう事か!彼の個性は、蘇生というやり直しができる!殺しても蘇らせて来たという体験が、暴力のタガを、許容を曖昧にしてしまっているのか!』
個性が作り出してしまった、歪な暴力!それが彼から躊躇と手加減を奪ったのかと!すぐに止めねばなるまい!オールマイトがブザーを押そうとした瞬間……画面が白に染まり、爆音と振動が響き渡った。