【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】 作:ぶっこ抜きデク
色々言われたが、自らの新たな個性の汎用性が上がっている事を緑谷は喜んだ。今までできなかった事ができる事実……思い通り操れる事実、林間合宿も技開発訓練も糧になっていると。
「離れろ!彼らの防御は硬そうだ!!割る!!」
この拮抗を崩しに掛かる!行動を起こしたのは傑物の真堂だった!屈んで両手を地面に付けた。
「最大威力!震伝動地!!」
そうして起こったのは、フィールドの地面が割れ、打ちあがるほどの地震だった!それに巻き込まれ雄英A組が打ち上げられる!
「うわぁああ!?現象系の個性とかチートも良い加減にしろーー!!」
緑谷も、轟のような現象を操る個性を前にしては悪態を叫びながら打ち上げられる他無かった。
「いかん!皆逃げるんだ!!」
「何なのよこれーー!?」
「無茶苦茶するなーー!!」
両手を地につけ、汗を垂らしながら真堂は打ち上げられた雄英一年組に向けて言った。
「必殺技なら、当然こちらも編んでるよ……」
傑物学園2年、真堂揺……その個性は『揺らす』という現象の操作!その個性により擬似的な地震を起こしたのである!ただし、大きいほどその余震は自身に来て、動けなくなる諸刃の個性!
それにより打ち上げられた緑谷だったが……。
「殺す気か!あの傑物の先輩!?いや……僕が先にやったから仕方ないか」
落下先の地面を見て、着地して転がりながら衝撃を逃して事なきを得たのだった。傑物の先輩である真堂に向けて叫んだが、自分の殺しかねないスリングへのやり返しなら仕方ないかと自省した。
「しかし……やられたな、散り散りになるし1人とは……今他の学校に見つかったら流石に脱落必死だよ……」
そうして立ち上がった瞬間だったーー。
『うぉお!?脱落者120名!?1人で120名を脱落させて通過したぁ!?』
「はーー?何があったんだ?今の数十秒で……地震じゃないとして……うわぁ……市街地がなんかえらい事になってる?」
市街地で暴れ回った輩が居るらしい、誰だ一体と思いながら緑谷は、敵との遭遇を避けつつ、クラスメイトと合流を急ぎ歩き出した。
「本当に……面白いな、この界隈ーー」
さっきの地震、今の放送の張本人、ヒーローでもない同じ学生でこうまで強い輩が居るのかと知ってゾクゾクと背中が震え糸切り歯が見える笑みを浮かべた緑谷だったがーー。
「ーー!?」
それは唐突に現れた、明らかに真正面に居た、それなのに気付きもしなかった、ただターゲットのブザーが鳴って、その影は緑谷の頭上を背後に超えて回り込んだ。
「良い笑顔するんですね、追い詰められているのに……しかも……まるでヴィランみたいな笑顔……」
真正面に居たにも関わらず反応ができなかった、個性で気配を消していた!?こうも不意を突かれた事は、かっちゃんとのガチ喧嘩かオールマイトとの組み手、グラントリノとの稽古くらいしかなかったぞと、そのポイントを取った背後の相手を確認する。
「かっこいいねぇ……本当に……血の匂いも凄い……濡れちゃいそう」
確かこの人は、士傑の生徒だったか、夜嵐の背後に確かに居たが彼の存在感によってか、今になって確かに居たと思い出す。そんな金髪に学帽、ツナギタイプのヒーローコスチュームから谷間を覗かせ、上気し赤らむ頬と荒い息遣いで緑谷へ熱視線を送った。
なんだこの女!?発情してるのか、この試験会場で!?緑谷は未体験の新しい恐怖を感じて後退りした。
こいつはダメだ、ヤバいやつだ、即逃げろ!いやマジで!!本能が警鐘を鳴らし尻穴が窄まるくらいに!!
「あ、待って、混戦で雄英はターゲットとして狙われるからすぐ脱落すると思って、せっかく会いに来たのに……もっとあなたの事知りたいなぁ……ダーリン?」
「はぁ!?誰が!!うぁあ!?」
いきなりなんだ、この女は!?唐突なダーリン発言と同時に、士傑の女生徒から投げられた小石をキャッチし、さらにボールも簡単にキャッチする。決して眼を離さないと意識した緑谷だったがーー。
「また消えた!?」
「こっちよダーリン!」
左側からわざわざ声をあげてようやく緑谷は視認し、即座に横跳びで避けた。今度は目を離すな、よく見ろ!言い聞かせてボールを取り出し投げる体勢に入り、左側に移動したのを目で追った緑谷だったがーー。
「またーー!?」
視界から外れた瞬間、跡形も無く消えて唖然とする。姿を消すというより、意識できなくする、そんな消え方に緑谷は周りを見まわす。真堂の個性で瓦礫の隆起が激しい、それを利用しているのかと探す緑谷だったがーー。
「消える個性と思ってる?」
「!?」
頭上から聞こえた声に見上げた瞬間、視界が真っ暗になり、体重が首にのしかかり抵抗したら確実に折れると理解し、その力の流れに身を委ねた。
「うぁあぁああ!?」
「あぁはぁあん!」
何をされたんだ……目を開けて確認し、視界の先には士傑の女生徒が緑谷を見下ろしていた。そんな彼女は……自分の顔面に跨っているわけで……状況を理解して緑谷は両の鼻の穴から熱が湧き上がるのを感じた。
「は、離れーー」
「だぁめ」
「んぶぅむぅうう!?」
突き放しに押し上げようとして、太ももに挟まれ股を顔に押し付けられる。ジタバタと暴れるしかできず、こんな場面でこの人何をしようとしているのかと理解をできない行いに、緑谷は混乱した。
「これは技術、個性じゃない……ダーリンの戦い方と一緒で私が積み上げて来た技なの……相手の目と耳から、あん!私の存在を逸らすのよ……」
蹂躙、そして拘束から自由を奪い、男の尊厳を奪うように士傑の女生徒は緑谷の顔に股を押し付け腰を動かす。
「ねぇダーリン?あなたどうして、そんな個性でヒーローを志してるの?名誉、誇り、誰の為?ダーリン、あなたの事もっと教えて?」
緑谷出久、女性への免疫、情緒、共にまだ同年代男子よりもお子様!しかし此度はそれらで鼻血を出すよりも、苛立ちが競り勝ち両足を士傑女生徒の両脇に差し込み、そのまま地面に引き倒した!!
「きゃああ!?」
「ぶっはぁあ!!良い加減にしとけよこのヤリ◯ンビッ◯!!◯血臭いま◯こ押しつけやがーー」
それこそ、普段の自分ではまず躊躇う悪口を彼女にぶつけたのだが……引き倒した後がダメだったーー。
「あーー」
「やぁん、ダーリン大胆……」
あかん、これは絵面がさっきよりあかん、この体勢はあれだ、葉隠さんとぶつかった時にしてしまった、ま◯ぐり◯しだっけ……緑谷は赤面し、即座に立ち上がった瞬間ーー。
地面が割れて蜘蛛の糸らしき網が出て来て、2人の距離を突き放した。