【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】 作:ぶっこ抜きデク
「あははははは!!どうだ!殺ってやったぜぇ!デクぅ!!」
爆豪勝己の個性……それは『爆破』手のひらから、ニトログリセリンの様な汗を出して、それを爆破する事ができる!!そして……彼の戦闘服の両手、手榴弾の如きアームガードには特殊機構が備わっていた!汗をそこに溜め込み、レバーを引く事によって発射口を開いて、溜め込んだ汗を一気に爆破!その結果……訓練会場たるビルがまるでミサイルを受けたように半壊しかけていた!それほどの威力を出久に向けて至近距離で使ったのである。
「勝ち誇ったテメェの!その煽り顔をぶっ飛ばしてやる為に機会を待ってたんだよ!!ああ!?テメェみたいなヴィラン候補、ここで死んじまった方が世のためだからなぁ!!」
空が見えるまで崩壊した訓練用のビルで狂ったように笑う爆豪に、モニタールームから見ていたクラスメイト達は。
「み、緑谷が、死んじまった!!」
「馬鹿やろーー!爆豪!訓練だろうが!?クラスメイト殺すとか何考えてるんだよ!!」
「オールマイト先生!すぐ止めてください!こんなの、こんなの許されません!!」
まさかの労災……緑谷出久が肉片も残らず爆豪勝己に爆破され殺されてしまったとクラスメイト達は阿鼻叫喚の中……オールマイトの表情もまた、驚愕一色だった。決して、その目は、あの閃光の中を見逃しはしなかったのである。
「はははは!はは!は……や、やっちまった……デクを……俺は……」
『おい!?さっきの爆発はなんだね!緑谷くんをどうしたんだ爆豪くん!?』
通信すら聞こえない、聞いてないと半壊した景色を目にして爆豪の笑い声は消え失せる。ああ、やってしまった、遂に俺は……ヴィランを、この世に出たらいけない悪を……クラスメイトを殺してしまったと、歓喜の笑いはゆっくりと乾いていく。
「いやー凄いなかっちゃん、マジで死にかけたよ」
だが、消え去ったはずの、聞こえるはずの無い声が背後から聞こえて、思わず振り返った。そして……絶句する。
「な、何で、テメェーー!?」
「Get Over Here!!」
流暢な英語が響き渡り、爆豪の腕に巻きつくは……錘らしき装飾を先端に括り付けた鎖!それが爆破の余波で巻き上がった砂埃より伸びて、思い切り引っ張られた先にーー吹き飛ばして死んだはずの緑谷出久は待っていた!
SMAAAASH!引き寄せられた爆豪の顎に、本日二度目の緑谷のアッパーカットが炸裂!足がふわりと軽く浮き上がる威力で、爆豪の背中はまた床に着陸した!
「な、何で……お前……」
「決まってるじゃない、避けたんだよ……キミの方にくるーっと前転してね」
何でそんな、誰でも出来るような口ぶりをしやがるんだ!即座に立ち上がって爆豪は叫んだ。
「ふ、ふざけんじゃあねぇ!?そ、そんなの前もって分かってねぇと避けれるわけねぇだろうが!油断し切ったテメェに避けれるわけーー」
あの油断から避けるなんて、分かってないとまずできない……その問いかけへの緑谷の返答は即吐き出された。
「心外だなぁ……かっちゃん相手にして、僕が油断すると思うなんてさぁ?」
キミ相手に僕が油断すると思うのか?なんて心外な事を言うのだと眼差しが冷たくなっていく、そして緑谷は自らのくしゃくしゃ頭を指差して言った。
「僕はヒーロー大好きでさ、それこそ活躍しているヒーロー、コミックのヒーロー……の個性、傾向ぜーんぶ頭に入ってる」
「そ、それがどうしたってんだ!」
「かっちゃんの事もしっかり刻み込んでる、ていうか中学時代の全員の個性、今まで出会った個性を持った人全員刻み込んでる……もしも、自分が対峙する事になったらとね?」
出久は語る、今の今まで出会って来た個性は全て、空想の個性すらも頭に刻み込んで、そして考えて来たのだと、それらといかにして対峙して切り抜けるか、対処するのかと。
「かっちゃんはもう分かりやすい、けど爆発力も個性も、何より打たれ強さも今までの中で最強だからさ……何より諦めない、だからあの瞬間も何か狙っていたと身構えていたんだ」
「頭脳派ヴィラン気取りかよ……さらにイラつくぜ、てめぇーー!?」
惜しみない賛辞だった、今の今までキミに油断などするものか、今まで一番危険な相手がキミだからこうして避ける事ができたのだと。
「それはそうとかっちゃん……あの攻撃、ぼくを殺そうとしたんだね……」
しかし……それはそれ、これはこれである。爆豪の怒りが一気に冷めて、代わりに悪寒が体を包み込んでいくーー汗が引いてしまう程に。
「キミがその気なら、それに応えよう……爆豪勝己」
恐怖が一気に、押し寄せて来た。