※この作品はR-18です。

【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】   作:ぶっこ抜きデク

161 / 697
161話 ※まだプレバンの予約は開始していません。

「脊髄着装!!」

 

 まるでテレビの向こうのヒーローの様に、緑谷出久が叫んだ瞬間。ギャングオルカやその部下たち、そして助けてもらった真堂はとんでもない物を目にした。

 

 引き抜かれた轟と夜嵐の脊髄付き生首が、蠢きながら、質量保存の法則すら無視して変形していく。

 

 右手に握った轟の脊髄は、頭部から三又の刃を突き破り型取り、脊髄が持ち手となった、三又槍となり、その半分が火を放ち半分が冷気を帯びていた。

 

 左手に握った夜嵐の脊髄も、頭部が変形して斧を型取り、脊髄が轟と同じように持ち手へ変化し、風を纏うかのように振動していた。

 

「顕現……!!氷炎脊髄槍ショウトスピア!!豪風脊髄斧イナサノオオナタ!!」

 

『おい!名前がなんか安直じゃないか!?緑谷!!』

 

『うぉおお!日本神話の武器みてぇでかっこいいっすね!!』

 

 武器のそれぞれ顔面から、感想を漏らして、その両手に現れた武器を見て…‥ギャングオルカは冷静だった。何せ話を聞いていたからだ、此度の二次試験を受験する生徒のデータは目を通していたし、度々公安に話があがる少年……その個性の根幹を見る事は、試験のヴィラン役として本懐であった。

 

「で……そのおもちゃでどうする!?」

 

 だから、おもちゃと挑発してやった。

 

「こうするのさ!!ギャングオルカ!!」

 

 本来ならば、そんな長物を片手でそれぞれ操るなどまず難しい。しかし!!緑谷はまるでその武器を使って、戦った事があるとばかりに身体を翻し、軽々と二つの槍を振るって見せた

 

『『「大旋熱風(だいせんねっぷう)!」』』

 

「ぬぅああ!?」

 

「しゃ、シャっ長!!熱い風が来てるっす!!うわぁあああ!!」

 

「か、軽く振るわれただけで!災害っすこれはぁ!!」

 

 轟の炎に夜嵐の風、それを混ぜたただの風の一薙ぎで、ギャングオルカの水が必要な肌が乾燥して下がらされ、部下たちは浮き上がり吹き飛ばされた!

 

「一薙ぎでこれか!?中々やる!!」

 

「一斉掃射で動きを止めろ!!武器を持とうが相手は同じだ!!」

 

 武器を持とうがその持ち主である緑谷を倒せば良いと、ギャングオルカの部下たちが、与えられたガジェットでセメント弾を一斉に狙い連射する!!

 

『俺が行く!!』

 

「ようし!わかった!!」

 

 ショウトスピアがまかせろと声を上げ、緑谷がその刃先を地面に突き立てて、声が重なる!!

 

『「頞部陀氷壁(あぶだひょうへき)!!」』

 

 頞部陀、仏教『八寒地獄』の第一層の地獄を模した氷壁が、セメント弾を防ぎ切る!さらに!!

 

「ま、まずい!触れたら凍るぞ!!下がれ下がれ!!」

 

「戦線が下げられた!?これじゃあ近づけない!!」

 

 その氷は地面を凍らせ、触れれば動けなくなる、まさに轟焦凍の扱う氷の個性そのものであった!

 

『次は俺の番っすね!!』

 

「頼んだ!!」

 

 ショウトスピアを地面に刺したまま、イサナノオオナタを両手持ちに構え、力を込める。

 

『「疾強風刃薙ぎ(しっきょうふうじんなぎ)!!」』

 

 その振るった薙ぎ払い一つで、氷壁は砕け散り、暴風の中に氷の礫を混ぜた無慈悲な散弾攻撃でギャングオルカに襲いかかる!!

 

「くぅうう!!だが甘い!!」

 

 しかしプロヒーローにはこれでもまだ届かんと、超音波攻撃をさらに放ち、氷の礫と豪風をギャングオルカは相殺した!

 

「こっちはダメだ!向こうから周りこめ!!」

 

「広範囲だが全てカバーできちゃいないぞ!!」

 

 だが、戦線を押し上げ防ぎ切っていると思ったら甘かった。この武器二つが万能で広範囲を押し上げても相手はプロヒーローのサイドキック達!しかも、瓦礫側から回られ、下手したらまだ居るかもしれないHUCを巻き込みかねない!!

 

「しまっーー」

 

「やらせない!!」

 

 それをやらせはしないと、現れたのが尾白猿夫だった!その鍛え上げた尻尾で敵のセメントガンを縛り、同士討ちに持っていき緑谷の背中に陣取った。

 

「尾白くん!!助かった!!」

 

「怪我人の避難済んだって!すぐに何人か、加勢来るぞ!!てか緑谷、個性使っちゃったのか!?それ轟と士傑の一年か!?」

 

 期末試験で映像にて爆豪が武器化してたのを見た為、まさかやっちゃったのか!?と尾白が聞くや、武器となった轟と夜嵐が喋る。

 

『すまん、不甲斐ないばかりに……』

 

『今は武器になって挽回中っす!』

 

「し、喋るんだな!?それ!!」

 

「かっちゃんも喋ってたよ!!じゃあこの辺りは……一気に防ぐから尾白くんは他をお願い!!」

 

「分かった!任せろ!!」

 

 実際喋るのを聞いたら焦るなと尾白が感想を漏らし、瓦礫が多い市街地側を頼むと、尾白はそちらのヴィラン役を討ち取りに行く中、ギャングオルカに向き直る。

 

「行くよ2人とも……合わせて!!」

 

『『ああ!!』』

 

 緑谷はショウトスピアとイナサノオオナタをそれぞれしっかり持ち、器用に力強く、それぞれの手で回し始めた。

 

「くるか……これは!?」

 

 緑谷の周囲に炎の渦が現れる。更に、足元から氷が次々と礫を作り巻き上がり、それはあまりにも不可思議な現象を作り出した。

 

『焔と氷が同居する暴風』

 

 それが、ギャングオルカ目掛け突っ込んできた!!

 

『『「阿鼻摩訶鉢特摩之大嵐(アビマカハドマノオオアラシ)!!」』』

 

「ぬぐぁあああああぁああああ!!」

 

 氷の礫が体を打ち付け、炎が身体を焼き、風が斬り刻む!!さらに熱はギャングオルカの水分を奪い去り風により乾燥は早まる……正しくそれは地獄の牢獄そのもの!!その合体技は、武器であれ正しく轟焦凍と夜嵐イナサが、もしも手を組めば放てたかもしれない技だった。

 

 先程の失態は取り返しがつかない、しかしそれを仲間により叱責され、反省して、武器となって使われても取り返そうと足掻いた姿勢……見事だと、ギャングオルカはーー吼えた!!

 

『ギュアアアアアアアアああああーーーー!!』

 

 その一吼えで、氷と炎と風の牢獄を消し飛ばし、悠々とポケットからペットボトルを取り出し、水を頭から被り緑谷に言い放つ。

 

「でぇ……次はぁ!?」

 

 それを弾き飛ばすのかよと、この力もやはり扱うには経験を要するみたいだと、緑谷は側にて力無く倒れる轟と夜嵐の首無し遺体に、それぞれの武器を突き刺す。

 

 武器は2人の脊髄付き生首へと戻り首の断面に収まり、何事も無かったように2人は蘇生し、うつ伏せの体を起き上がらせた。

 

「次は……僕一人だ、ギャングオルカァ!!」

 

 紫色の雷が身体から湧き出て、そのまままるで、瞬間転移したかのようにギャングオルカの頭上に現れ、そして左の回し蹴りを放つ緑谷。それをサポーターの装着した右腕でギャングオルカは防御する。

 

 サポーターは砕け散り、それを見たギャングオルカはにまりと笑って左腕で、緑谷を叩き落とそうとした瞬間ーー。

 

 フィールドに、ブザーが鳴り響いた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。