【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】 作:ぶっこ抜きデク
現見ケミィの件にて一騒動あったが、相澤先生と士傑の先生が話し合い、この件は随時連絡を取り事実確認をとる事となった。
バスから解放され、寮に戻り、明日からは普通の授業と忙しいが日常に戻ろうとしていた。
「突然表出ろなんてさ、まるで愛の告白みたいじゃない?どうしたのさかっちゃん」
寮を出てすぐ側の庭に、緑谷出久は爆豪勝己に呼び出された。もうすぐ就寝時間だ、それで呼び出すなんて、告白する気かと緑谷はおどけた。
「クソヴィラン……テメェは仮免受かって俺はこのザマだ……まぁ、テメェの至らなかった点なんざ振り返ればいくらでもあった……必死こいてやったけどよ」
声のトーンや話の内容から、緑谷はこの時点で戯けるのを止める事にした。
人生で何度か、緑谷出久は爆豪勝己と衝突した事が幾度かある。その度予兆があるのだ、唐突に怒る事もあるが、雰囲気で察してしまう。
「思えばいつもそうだ……ガキの頃から、俺の前にはテメェが居た……オールマイトに憧れヒーローを目指し、個性が目覚め、お前に首を抜かれてからだ……テメェに屈しても、いつか必ずお前を、完膚なきまで叩きのめして、そして最強のヒーローになると……それがこれだ……仮免すら取れずじまい……なぁ……こりゃなんだ一体?」
振り返った爆豪の、真剣な眼差し。ああ……来たな、この時がついにと、緑谷は久々ながら、それでいていよいよ、この日が来たのだと理解した。
「クソヴィランのテメェはオールマイトに認められて、さらには個性が更なる進化を迎え、仮免に受かった……俺はな、そんな事は別にいいんだよ……ただ……これ以上俺は……テメェを追うなんて自分が許せなくて仕方がねぇ……」
「そっか……それで、かっちゃんはどうしたいの?」
色々と心情を吐いた、友達である彼に、緑谷は尋ねた。そして爆豪は、左手を伸ばして緑谷に言い放つ。
「俺と戦え、クソヴィラン……俺は、テメェという恐怖に打ち勝たなきゃ、先に進めねぇんだ!!」
友達からの、決闘の申し込み。
彼と幾度、戦っただろうか?
些細な喧嘩、大喧嘩、比べ合いもした。雄英に入っても訓練で、何かしらを知らず知らずのうちに比べていた。
緑谷は数えちゃいない、何せ自分は彼に幾度と勝ってきたから。けど……大切な時には、彼に負けた事もあった。緑谷は感じた、この戦いは……彼が進むために必要な『儀式』だと。
断ったら彼は壊れる、正しく無い事は分かってる。話じゃどうにもならない事は、世の中には幾らでもあって、自分達がそれなんだと理解した。
「分かった、やろうかっちゃん……ただし……」
「何だぁ?ああ?」
「お互い……最高の状態でやろう、あとこんなこっそりな喧嘩はやめよう、相澤先生にも言われたろ?正規の手続きってやつ」
緑谷は、決闘を受けた。ただし、条件付きで。そもそも今日は試験後、疲れて実力出せず負けたなんて、言い訳は無しにしようと。そしてやるならーー『正しい喧嘩』をしようと。
「嗚呼成る程……演習名目ってわけか?個人の喧嘩で演習場借りれんのかよ?」
「喧嘩じゃ無くて、実践演習であり、自主練……言葉のマジックというやつ、それで通す」
緑谷はそれだけ伝えて寮に向かい、爆豪に言った。
「吐いた唾飲まないでよ?エセヒーロー」
その緑谷の挑発に爆豪はにまりと笑って言い返す。
「テメェこそ泣いて詫びんなよ、クソヴィラン」
約束を交わした、後は……場所と許可と体力だけ。というわけで……。
2人はぐっすり眠る事にしたのであった。