※この作品はR-18です。

【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】   作:ぶっこ抜きデク

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167話 悪なる型、ヴィランスタイル

 雄英に入学して、ヒーローになる為頑張って来た。色々な人と出会い、学び、怒られ、嘆き、戦い、笑い、成長して来たと思う。

 

 そうして、手に入れてきたのは様々だ。

 

 ヒーローのあり方。

 

 新たなる個性の深化と理解。

 

 友達。

 

 愛。

 

 師匠。

 

 しかし……緑谷出久の心にはいつも渦巻く物があった、それはーー。

 

『悪意』

 

 一言で表すならそれだ、雄英入学から、ヒーローネーム『イーヴルヒーロー・イズク』を名乗るまで、今まで曝け出してきたが、名前を名乗った日からゆっくり、少しずつそれから離れようとしていた。

 

『怨嗟』

 

『殺意』

 

『狂気』

 

『衝動』

 

 しかしそれらは、死柄木、ステイン、マスキュラー、そしてAFOというヴィランに会うたびに思い出し、湧き上がってきてしまう。

 

 そして……実感する。

 

 それらに身を委ねた『快楽』の、なんと甘美な事かーー。

 

 中学時代がそうだった、あの折寺の日常はクソながら、その力を振るう楽しさを、緑谷出久は感じていたのだ。

 

 それは今になって、自分を引き戻す。

 

『ああやはり、僕はヴィランなのかもしれない』と。

 

 でも、決別できそうになりつつあった。今はそれが少しずつ、薄らいでいくのを日に日に感じていた。

 

 まともになれそうだと思ったのだ。

 

 しかし……目の前の友達は言う。

 

『悪のお前を超えなければ、自分は先へは進めない!』と。

 

 そっか、そうだよね……キミが見てたのは……悪の僕だったんだ。緑谷は、叫んだ爆豪に言った。

 

「ごめんよかっちゃん……キミの事を僕は理解してなかった……あの日、キミにいじめられて反撃した日から、キミに枷をつけたのは、僕だったんだね」

 

『イーヴルヒーロー・イズク』は、悪を抱えて、正義を為すヒーローだから……。

 

「ならば僕は……キミの為に……今一度立ち返ろう……悪に!!」

 

キミの為に今一度と、両手の拳を解いて……爪立てる猛獣のように開いて、爆豪を睨みつけた。

 

ーー瞬間、会場に居た雄英生徒、雄英教師陣の背筋が凍りついた。A組の、特に峰田と蛙吹は、その緑谷の溢れ出す、紫色の殺意と稲妻に思いだす。

 

「や、やべぇよ、なぁ蛙吹あれって!?」

 

「緑谷ちゃん、あの時の雰囲気に戻ったわ……」

 

 その2人だけでは無い、その殺意の奔流を、過去対峙して退けて見せた轟は、冷や汗を垂らした。

 

「体育祭の時より……濃く強くーー!」

 

 クラスメイト達も、その時の惨状こそ見たが、その時の緑谷が如何なる姿を、殺意を孕み戦っていたかまで知らない。けどこれは、まるでーー。

 

「オール・フォー・ワン……貴様、あの子に何をした……」

 

 ステージから出て試合を見ていたオールマイトは、緑谷出久のその姿が、あの男と重なるのを感じて、歯を食いしばった。

 

「そうだ、それだ!テメェはやっぱりその様が似合う!!それを超えなきゃ、俺は一歩も踏み出せねぇんだよ!!」

 

 震える足、体、魂が恐怖している!これだ、俺が倒して超えなければいけないお前は!!しかも前よりもより恐ろしく強くなっている!!何という好都合か!!超える壁は、高いほど、厚い程に達成感があるんだと、爆豪は震えを笑い飛ばした。

 

 考えた事が無い訳はない。

 

 グラントリノにより再編された緑谷出久の戦い方は、三つに分かれた。

 

『破壊の型』レッキングスタイル

 

『流体の型』フルイドスタイル

 

『無法の型』クライムスタイル

 

 三つは独立し、状況に合わせて使っていた緑谷が、日々考えない訳のない話。

 

『もしも、このスタイルを掛け合わせたら、新たな型にならないだろうか?』と。

 

 それは、更に前へ……というよりは『回帰』が正しかろう。

 

 グラントリノによる『分解』を経て、今!緑谷出久の手により『再編』される、緑谷出久『第四の型』にして『本来の姿』!

 

 その名は!!

 

「ヴィランスタイル……!!」

 

 その型の名前を呟き、緑谷が見せた構えは、初めての戦闘訓練で見せた、爪立てる獣の構えで爆豪と対峙した。

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