【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】 作:ぶっこ抜きデク
170話 魔導輪ザルバ先輩との出会い
「はー……男子陣ゴミ溜め込みすぎだよ、僕とかっちゃん見習ってほしいなぁもう、あ、轟くんもそんなにだな」
決闘沙汰を超えた緑谷は、やっと普通の学校生活に戻った。雄英の寮生活において、掃除は当番制で、男子側と女子側がそれぞれ日毎に変わって掃除する。今日は緑谷が担当かつ、ゴミ捨ての日に重なってしまった。
中々に面倒な日である、夕暮れの中溜まりに溜まったゴミ袋を掲げて、ゴミ捨て場に歩く緑谷は、ふと漂った臭いに苛立ちを覚えた。
「峰田くんか……このゴミ!?なんか変な臭いするけど、ティッシュも多いし!!」
帰ったらクレーム入れてやると、苛立ちながら歩く。仮免を手に入れ、ヒーローへの道を進めた緑谷は、相澤先生からこの時期から始まるという、ある課外授業の事を思い出していた。
『ヒーローインターン』と、授業名はそう呼ばれていた。
それは、職場体験からさらに踏み込んだ課外授業。仮免許を手にした学生が、プロヒーローの事務所に参加し、サイドキックと同様ヴィラン退治や、ヒーロー活動に参加して経験を積む授業だ。
まだ参加云々を一年はどうするか会議中だが、緑谷は……特に考えてはいなかった。もしも機会があれば、程度の認識だった。説明待ちだが、経験は積みたいなとゴミ捨て場への矢印が刻まれた校舎の壁に辿り着いて後少しの所で……壁から顔が出ているのが目に入り立ち止まった。
その好青年を思わせる顔面が、あは、と笑ってさらに壁から手を出してゴミ捨て場の方を指差して言う
「ゴミね、食品トレイとかも可燃で出しちゃっていいからね?」(CV.新垣樽助)
「あ、はい……ありがとうございます」
なんだろうこの人、見た事無いな。しかし……緑谷はこの、顔だけが浮かんだ様と喋る様子から……ある物が思い浮かんで……ふと尋ねた。
「あの、もしかして……」
「うん?なんだい?」
「貴方は、魔導輪ザルバだったりします?」
『魔導輪ザルバ』
それは、緑谷出久が特に好きな特撮ヒーローシリーズ『牙狼』の主人公をサポートする魔導器の名前、全般において、主人公が変身する黄金騎士ガロの相棒で、主人公が身に付けている指輪に意思を宿すホラーの名前だった。
それを聞いた謎の青年は、ニヤリと笑って緑谷に言い放つ。
「ゴミの分別はちゃんとしろよ鋼牙、収集の業者に迷惑がかかるからな?」(CV.影山ヒロノブ)
「わぁ!!すごい!!魔導輪ザルバだ!!」
そんなセリフはザルバは言っていない、しかしあまりにも声真似が本当に、そっくりそのままで緑谷は驚いたのだった。
「似てるかい?あまり披露した事ないけどどうかな?」
「今本当に、ザルバに語りかけられたみたいでしたよ……すっごい……」
「あはは!それはよかった!キミ、確かアリーナで戦ってた一年の1人だよね!問題児として有名な!」
その好青年は、壁に吸い込まれ次は緑谷の斜め下の地面から顔だけ出した。誰なんだろう、名前くらい聞かないといけないなと、緑谷は名前を尋ねた。
「えっと、お名前聞いてもいいですか?」
「あはは!せっかくだから、名前は伏せておくよ!近いうちに会えるからさ!」
名前はいずれ会った時に、そう言って青年は消えたのだがーー。
『壁をすり抜け地面から出てくる、まるで掴めぬ靄のようだ、そこに居るはずなのに居ない、もどかしいな?次回"透明"見えるだけが全部じゃ無い』(CV.影山ヒロノブ)
「うわぁーー!?そんな声で次回予告のお預けって、絶対来週あたりになるじゃないですか!?」
次回予告して去って行った、謎の好青年に、緑谷はそんな無慈悲なと声を上げるのだった。