【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】 作:ぶっこ抜きデク
ヒーローインターンの説明会は、まさかの結末となった。その培った経験を通形ミリオが実力で見せたのは見せたが、まさかの緑谷が食らいついて通形と相打ちとなったが為、最後の説明は波動ねじれが代わりに行う事になった。
『つーまーり、ヒーローインターンは職場体験では得られない現場の経験が積めるのが強みなんだよね!職場体験はお客様扱い、インターンはサイドキックとして頑張る必要があるから人の死に立ち会ったり、より難関な仕事に立ち会う事もある、けれどけれど、そんな経験を積むからこそヒーローとして近づけるのが、ヒーローインターン!だから……是非ね、頑張って飛び込んで挑戦してみてね!』
その言葉を締めくくりに、2人は退散していった。
通形と緑谷はリカバリーガールに応急処置され、そのまま保健室に運ばれた。緑谷が意識を取り戻した時、何があったのか思い出すまで時間はかからず、隣のベッドで同じように寝ていた通形から、よっ!と手をかかげ挨拶された。
「いやーごめん!やりすぎちゃったよね!ほんと、大丈夫?」
「いえ、鍛えてますから……久々に、掛け値なしのぶつかり合いができました、ありがとうございます通形先輩」
「俺もだよ緑谷くん!一年でここまで強かったら、来年にはプロなれるんじゃないかな?」
「い、いや、強いだけじゃプロにはなれないですよ……まだ学ぶ事、たくさんありますから……」
それは流石に飛躍しすぎていると苦笑して、緑谷はふと思った。
思えば中学時代、自分にはこんな風に頼ったり気持ちが同じになれる先輩なんて居なかったなと。ああ、僕……初めて後輩という存在になれたのかもしれないと嬉しくなった。
「ところでさ……俺の個性が透過なのは多分先に出会ったから分かってただろうけど、どうして足払いを当てれたんだい?いや……足なら行ける、と踏んだんだい?」
さて、そんなミリオ先輩から緑谷は尋ねられた。足払いを当てれた理由を教えてくれと、それに対して緑谷はその理由をゆっくり語った。
「まず……先輩の個性には必ずルールがあると探りました、皆には悪いけど、透ける条件、ワープする理由とか……その中で、かっちゃんが……あ、爆破の個性使ってる僕の友達なんですけど、その時に先輩が床に沈み込んだのを見たんです」
うんうんと、ミリオは緑谷の推理を興味深く聞いて頷いた。
「あの時……沈み込んだというより、ストンと落ちていったって感じて……先輩は透過したらそのまま透明になるんじゃあなくて、床すらすり抜けて落ちるというデメリットがあるんじゃないかって……じゃあ、格闘戦の際に唯一自分が当てれる場所は……となると、せいぜいが足の裏、足周辺となったわけで……」
「成る程!だからフェイントを入れた!顔面へのパンチを透過させて、俺が足へ意識させないようにしたんだね!!お見事!!」
こうもスッキリ、真っ直ぐ褒めてくれるとは……親指を立ててサムズアップをして通形ミリオは答え合わせを始めた。
「俺の個性は透過!なんでもすり抜けちゃう、個性を使ってる間はね?ただし、光や空気まで透過するから息も吸えなくなるし光も通さなくなるから見えない聞こえない息もできなくなる!緑谷くんが言うように、全身透過したら地面……マントルまで暗闇の中真っ逆さまさ!だから、あの立ってる状態で唯一足首から下は実体を維持してたのさ!」
そして、明かされた通形ミリオの個性に緑谷は、強個性とは確かに思えるが、凄まじいリスク、デメリットまで抱えているとびっくりするのだった。
「お、思ったよりデメリットがでかい……あのそれって、下手に間違ったら……地面に体が取り残されたり、壁で体が真っ二つとかなったり……」
「あり得るね!壁一枚抜けるのにも、めっちゃくちゃ苦労したよ!物にできたのが2年の始まりで、BIG3だなんて言われたのは……ギリ二学期終わるくらいかな!それも全部、ヒーローインターンの経験で培ってきたのさ!」
「随分と仲良くなったみたいだな、ミリオ」
お互い、ケガを忘れて話し込んでいたらしい、保健室の扉ががらりと音を立てて開き、そこに現れた人物に緑谷と通形は驚いた。
「オールマイト!それにサーまで!」
まさかの2人が、揃い踏みした。いや……そもそも、緑谷は職場体験前に、面通しして以来か、なぜこの二人がと、かつて組んでいたヒーローとサイドキックのコンビの登場が、ただ事ではないと感じてならなかった。
サー・ナイトアイ……日本においてのオールマイトのサイドキックとして活躍した男、しかし今は袂を分かち交流は少なくなったと聞いていた……緑谷からすれば手合わせの時に呼ばれ、自分をグラントリノと共に見ていたから嘘の話だろうと思っていたのだが……。
「私が……」
「え?」
「私がオールマイトと袂を分ち、交流をやめたのには理由があった、それすらもかなぐり捨ててまで、また彼と話をしなければならなくなったのは貴様のせい……いや、お陰か」
「ま、まぁまぁ、サー……私もこの件は色々とわからない事だらけなんだ……」
何だかよく分からない、めちゃくちゃ怒ってるのか?感謝されているのか?話が見えないと、タジタジしているオールマイトとメガネ光らすナイトアイを見上げ、本当に何かあったのかと気を引き締めた。
「単刀直入に聞く……貴様……ワン・フォー・オールの破片を体に宿しているな?」
「!?」
「お、おい、サー!順を追って説明を……」
サー・ナイトアイから、突如突きつけられた質問に、オールマイトが順序があるだろと待ったをかけた。
「……やはり、そうだったのでしょうか……この力は」
しかし緑谷は、成る程納得したと頷いた。
あの日ーーオールマイトの脊髄からベルトを作り出し、変身してオール・フォー・ワンを倒したあの日に、自分の身体に宿ったのかと。
「厄介な話になったな……まさか、ワン・フォー・オールが、割合こそ知らないが二つに別れるとは……トンチキもいい加減にして貰いたいものだ」
ナイトアイは溜め息を吐いて、今あるこの状況のなんたるトンチキな話だと呟くのだった。