【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】 作:ぶっこ抜きデク
「キミはヒーローになる為にこの学校に入ろうと頑張った、そうだね?」
「はい、そうです」
「相澤先生に、ただの人殺しにならないように頑張れと言われたよね?」
「その通りです」
「確かに爆豪少年も度が過ぎた、しかしそれに報復をしたら意味がないじゃないか」
「反論もございません」
緑谷出久、絶賛正座中。でっかいオールマイトたんこぶを作り上げられ、クラス全員の前で正座させられて、オールマイトに説教を食らった。
「訓練の目的を忘れて私闘に費やし、バディにも迷惑をかけた、これが実戦ならヴィランの核弾頭が起爆してミッション失敗だ、キミは私情で市民を殺してしまった事になる、反省するように」
「ごめんなさい……」
「今回は私の一存で喧嘩両成敗とする、だが次は無いと思え、せっかく相澤先生がエールを送ったのを無駄にするな、というわけでこの時間、キミは正座を解かないように」
「甘んじて受けます」
此度は喧嘩両成敗で、処分は正座とたんこぶで済ます、なんとも前時代的な罰則だがこれくらいしなければ彼は治りはしないだろう。荒療治になるなと感じながら、オールマイトは1-A生徒達に呼びかけた。
「では!訓練を再開するぞ!くれぐれも、内容を忘れた暴走をしないように!!」
正座をしながら、他のクラスメイトの訓練が映るモニターを見つめて、緑谷は思い耽る。思えば……こうして叱ってくれる人は居なかったなと、いやかっちゃんがそうか……多分違うなと。
母には頭を下げてもらって、それが嫌だからと方々を黙らせたりもした。教師も自分には怯えるばかりで……叱ろうともしなかったなと。放っておかれてたから、好きにしてたけど……この痺れや拳骨の痛みは何より重いと緑谷は感じた。
次の組が始まるインターバルで、緑谷に飯田が近寄って来た……
「キミの、先程の爆豪くんとの衝突を聞いたよ」
「……幻滅したよね?」
「いかに、キミ達に私情や因縁があっても、この先何度もあろうと、それを看過する事はできない……仲良くなれとは言わないが、やり返しはだめだ緑谷くん……試験で麗日さんを助けたキミが、本当のキミだと、僕は信じているよ」
信じている、その言葉が今、正座している自分の足にまるで拷問の重石のようにのしかかる。ああ、重たいな……これが期待や責任なんだろうと、床にポタポタ雫が落ちている。
「儘ならぬな、闇が暴走したか、緑谷」
次いで現れたのは常闇だった、横に立って語りだした。
「しかしてその闇を抑えねば、お前はヒーローにはなれんだろう、互いに闇を抱えた同士、失敗も飲み込み共に行こうではないか」
「うん……」
「今は、1人が良かろうな……」
あれだけ色々やらかして、まだ自分を気に掛けてくれるのか……優しすぎないか、君たち……雫の量が増えた。
「うお!?な、なに!?やらかしでけっこーメンタルやばいか、いずくっち!?まぁ、ほら喧嘩とかたまにはあるし、やらかしとか誰にもあんべ?訓練でよかったって切り替えとこーぜ、な?」
「緑谷ー泣くなー、そーいう時はほら、女の子のおっぱいや尻を思い浮かべろー、何なら一緒にコレクション読むかー?」
優しさが痛くて身に染みる、緑谷出久であった。