【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】 作:ぶっこ抜きデク
「さぁさぁさぁ!オイラを褒め称えよ!」
男峰田、見事外壁から通風口に侵入し、メンテナンスルームに侵入成功!そして非常用梯子を下ろして活躍を讃えよと胸を張った!
「お見事だ、峰田くん!(やっぱり空いてるな)」
「峰田、お前はやる奴だと思ったよ(あー、ぱっくりいってるな)」
「流石だよ峰田(や、やばい、笑っちゃう)」
「ありがとう、峰田くん!(うわー気付いてないやん)」
「見事ですわ、峰田さん!(本当に気づいてらっしゃらないみたい)」
順次梯子を上り切りながら、峰田に感謝する面々だが、その目線がなーぜか下に向いているが峰田は気付いてないようだった。
「凄いわ峰田くん!さすがヒーロー候補生ね!」
登ってきたメリッサからも笑顔と賛辞をを向けられ、頑張ってよかった!と潤んだ瞳で高揚する所、殿を務めた緑谷が個性を使って自らを引き上げ、飛び上がるようにメンテナンスルームに入場した。
「峰田くんーー」
「おお!緑谷、俺はやり遂げたぜ!!」
「ああ、カッコよかったよ……けど……」
最後に来た緑谷に汚名返上してやったぞと胸を張る峰田、うんうんと頷く緑谷は、とりあえず下を見て欲しいと指を指し示す。
峰田は……目線を自らの股間に向けて気付くや、驚愕の顔を向けて、 即座に振り返り背中を向け、ジーーと音を鳴らして社会の窓を閉め、振り返って峰田は沈んだ顔で皆に言った。
「……行こうか、皆」
「ごめんって……」
「緑谷くん、時には指摘しない事や、皆の居ない所で指摘する様に……」
「はい……」
飯田より、指摘する場を考えるように諭された。
一行はさらに、上へと目指す!
「くそっ!おい80階!!どうなってるんだ!?」
コントロールルームを掌握し、警備システムの映像を見てヴィラン達の一人が、苛立ちを通信にぶつける。もう一人はコンソールを操作して、このガキ共は何者なのか情報を集めていた。
『突破されたか、なら警備マシンを動かして向かわせろ、80階からと、その上の階から向かわせてルートを絞らせて捕縛に切り替えろ』
通信先のリーダー、ウォルフラムより指示されたのは警備マシンによる捕縛だった。コンソールか、警備マシンを次々起動、指示する最中……ふとヴィランの一人がある事に気づく。
「あの野郎タバコから戻らねぇな……何してやなんだ」
「んあ?確かに……2階トイレだったか……スプリンクラーが作動してんな」
「火災報知器も切ったよな?」
タバコを吸ってから合流すると言って、今や禁煙が当たり前な場所で喫煙でサボる仲間が帰らないと、そのトイレを確認すれば……なぜかスプリンクラーが作動しているのを画面から見て取れた。
「……妙だな、おい監視カメラ見れるか?」
ピンク髪の通信をしていたヴィランが、トイレの近くやその経路と監視カメラの映像を変えていく……そしてーー。
「おい、誰だこいつ!?」
「連絡用エレベーターに誰か入ってるぞ!?」
今になって仲間が、装備を奪われて連絡用エレベーターにて最上階を目指す人影を視認し二人は慌てた。その慌てた様子をまるで監視カメラを越えて察したのか、はたまた監視カメラを今見つけてか、奪ったサブマシンガンの銃口を向け、映像はノイズに染まった。
ーー130階、実験室ーー
「くらえ無差別放電!!130万ボルトォオオ!!」
行く手を阻む警備ロボ、それらを突破する為、上鳴は飯田に勢いをつけて投げられながら警備ロボ達の群体の中心に飛び込みながら放電した!
しかし、警備ロボ達は殻に閉じこもる様に体を縮め防御体勢を取った。
「防御されたぁ!?」
この階層からいきなり、シャッターも阻む事なくまるで誘い込む様な形を取ってきたヴィランに、緑谷達も突破のため手を考えた。
八百万の生み出した絶縁シートを被って上鳴の放電を回避したはいいがロボットは、放電を容易く防いでしまったのだ。
「ならぁ!200万ボルトおおぁああ!!」
「馬鹿!そんな事したら!!」
さらに電圧を上げた放電を放つ上鳴に耳郎が待ったをかけたが遅く……。
「うぇへぇえ〜〜い……」
「アホになっちゃうだろ……」
上鳴電気は、涎と鼻水を垂らして膝を折り、両手をグーサインにして放心してしまった。彼の強力な個性『帯電』は、許容量を越えて電気を放つと脳がショートして、アホになってしまうのである!
「でも、お陰で警備マシンを止める事が……」
しかしこの電圧!警備ロボもショートしたはずだと期待した緑谷だったが、即座に再起動するや捕縛用コードを伸ばして上鳴を捕まえてしまったのであった。
「頑丈過ぎだろ!?」
「仕方ない!プランBだ!」
「はい!!」
向かってくる警備ロボに、飯田が叫ぶや八百万がドレスの胸元から、まるで車にある発炎筒みたいな赤い筒を生み出して、蓋を開き投げつけた。
筒から光る粉末が吹き上がり、警備ロボを包むそれは電子妨害手榴弾、所謂チャフグレネードと呼ばれる電子兵器だった。
「これで通信を妨害できますわ!
そんな物まで八百万は作り上げれるあたり、万物ヒーロークリエティの個性『創造』の凄まじさを改めて緑谷は認識させられた。
「峰田くん!!」
「うぉおお!チャックの名誉挽回ぃいいい!上鳴を返せぇええ!!」
どんどん作り上げ、女子陣が投げていく中。峰田がチャック開きっぱなしの八つ当たりにともぎもぎボールをロボの足元へ投げつけていく!この『もぎもぎ』も、峰田で無い限り時間経過でなければ剥がせない粘着力を持つ、拘束に関しては強力な個性がロボットの進行を阻む!
「どうだぁ!?やったか!!」
「峰田くん!?それ言ったらあかん!!」
「ああ!?」
男峰田、歓喜の声からのフラグ建設。口を押さえたがフラグの神は見逃さない!阻まれたロボの背後から、飛び越えてまた別のロボが緑谷達に向かう!
「いくぞ、緑谷くん!」
「うん!!」
こうなればもう自分たちだ、上鳴を助ける!と、構える飯田に緑谷が右手を左掌にパァンと打ち付けた。
手首に巻いてもらったメリッサからの贈り物『ウィップガントレット』が展開して右手の拳から前腕をバンテージの様に包み込み……緑谷の身体から赤黒い闘気が滲み出した!この瞬間、麗日達女子陣も峰田も、何よりメリッサも、緑谷を包む闘気に当てられて身体が竦む感覚を覚えてしまう。
「相変わらずそれ個性と違うんだよね?どんな仕組みなんだか……」
皆この闘気を目視して認識できるあたり、個性ではなくて何なんだと耳郎が苦笑する中、緑谷の姿は一気に向かってくるロボットの目前に踏み込んでいた!
「レッキングスタイル……!」
職場体験で、グラントリノの元にて覚醒した独自の格闘術『ヒーローアーツ』その内の破壊の型!名は『レッキングスタイル』にて、ロボットを砕きにかかる!
「でりゃああああ!!」
ウィップガントレットに包まれた右拳を振りかぶり、体勢を低く床をしっかり踏み締めて腰を捻り、ボディフックの要領で振り抜くその一撃が、警備ロボの装甲を打ち砕き様々なパーツや配線コードを剥き出しにして左に吹き飛ぶ!
「どりゃあああ!!」
さらに、一歩踏み込みながら何も装備していない素手の左拳で、最前列に来ていた警備ロボに踏み込みながら左の踏み込みストレートを叩き込めば、警備ロボが『くの字』に折れ曲がり、打ち据えられた前面でなく、背面から衝撃が貫通して装甲が千切れパーツを爆散させながら吹き飛び、ボウリングの様に背後のロボ達を弾き飛ばした。
「嘘……素手で警備ロボを破壊するなんて」
メリッサは唖然とするしかなかった。彼の個性はあくまで『脊髄ぶっこ抜き』であり、パワーを底上げする個性では無い。しかし、狂気の訓練によって培われた膂力と徒手空拳は……人智を超えた人外領域に踏み込んでいるのだ!
「……やっぱり素手痛い!!めっちゃくちゃ痛い!!あぁあ無理した!無理したぁ!!」
右手のウィップガントレットによる攻撃は無傷。しかし左の拳がたった一発で赤々しく腫れて、それを右手で押さえて緑谷は悶えた。
その最中、ボウリングの様に吹き飛んだのは上鳴もで、宙に舞う上鳴を飯田が確保して着地した。
「耳郎くん!警備マシンは!?」
「左から来る!!」
「よし、右から進むぞ!!」
即座に飯田が、警備マシンの駆動音を床にイヤホンジャックを伸ばして探知した耳郎に尋ねれば、すぐに進行ルートを決定し、一同は走り出した。