※この作品はR-18です。

【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】   作:ぶっこ抜きデク

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218話 Cv.山下大輝/Vo.Gackt

「そっか、A組の出し物は体育館を借りてのライブになったんだ」

 

 緑谷達補習組は、ようやく穴が埋まり文化祭の出し物の準備に合流ができたのは、残り1ヶ月になってからだった。

 

「やる音楽はニューウェーブ系のクラブロックで……」

 

「耳郎がベースで、八百万がキーボードってのは分かるんだけど」

 

 蛙吹が演奏する曲のジャンルを反芻し、切島は今決まっている楽器隊のメンバーも分かると頷いたが。

 

「爆豪くんがドラムっていうのは……」

 

 麗日が、ドラムに爆豪が参加すると聞いて首を傾げると。

 

「意外!?」

 

「何か文句あっか!!」

 

 葉隠が言いたい事はそれかと簡単に口に出して爆豪が怒るので、3人が首を横に振った。

 

「かっちゃんドラムできたんだ……音楽教室行かされてたのは聞いたけど、知らなかったなあ……凄い」

 

 まさかドラム経験者とは知らなかったなぁと、爆豪の多彩な一面を今知った緑谷は、掛け値なく賞賛した。緑谷は知らない、確かに音楽教室に通っていたのは知っていたが、ドラムに関しては煽られて見事にやって見せただけの事に。

 

 

 

『才能マン』である。

 

 

 

「それで、肝心のボーカルは誰が担当するの?」

 

「いや、まだ決まってなくて……」

 

 さて、じゃあボーカルは誰が?と蛙吹から尋ねられると、耳郎はまだ決まってないと言う。しかし麗日がそれに驚いた。

 

「えっ、歌は耳郎ちゃんじゃあないの?」

 

「ええっ!?」

 

 音楽一家に育ち、今もバンドメンバーを主導して決めている耳郎が、メインボーカルを張るのでは無いのかと麗日に言われ慄く耳郎。

 

「ボーカルならおいらがやる!モテる!」

 

「ミラーボール兼ボーカルはそう……この僕!」

 

「おお!楽器はできねーけど、歌には自信があるぜ!」

 

 ならば俺たちが!峰田、青山、切島が立候補するが……。

 

 

 

1番 切島鋭児郎

 

「男のぉぉぉ〜〜」

 

かーん……

 

「ジャンルが違うよね」

 

 今から歌うジャンルには合わないと麗日に評され、虚しくコンサートチャイムが芦戸によって鳴らされた。

 

 

 

2番 峰田実

 

「wta'dawpdJm@w@dptp'tdp.g!!」

 

かーん……

 

「がなってるだけじゃない?」

 

 歌うどころじゃあ無いよねと、麗日に辛辣な評価を下され撃沈、芦戸からも鐘一つであった。

 

 

 

3番 青山優雅

 

「ハーーー」

 

かーん……

 

「裏声?」

 

 声が裏返ってしまっている、オペラをするわけでないので鐘一つ。

 

 

 

 3名とも、ものの見事に撃沈したのだった。

 

 

 

「私もお茶子ちゃんと同じで、耳郎ちゃんだと思うんだよ!前に部屋で教えてくれた時、すっごくカッコよかったんだから!」

 

「ちょっと……ハードル上げないでよ」

 

「いいからいいからぁ!」

 

 もうこりゃ耳郎ちゃんしか勝たん!マイクスタンドを耳郎の前に運び出した葉隠に慄く耳郎は顔を赤くした。

 

「おいら達の魂の歌声を差し置いて、どんなもんだよこら、ええこら!?」

 

「耳郎の歌、聞いてみてぇな!いっちょ頼むぜ!」

 

 峰田は噛み付くように煽り、切島は聞いてみたいと素直に言う。耳郎は赤くなりながらも、マイクスタンドに向けて歌を歌った。

 

 

 

4番 耳郎響香

 

 誰もが……その声に心を奪われた。立候補した3名など歯牙に掛けない実力差、閉口して聞き入るしかできない中、彼女が歌い終わるや、皆が熱を込めて讃えた。

 

 

 

「耳が幸せぇ!」

 

「セクシーハスキーボイス!」

 

「でしょでしょ!」

 

 もはやこれで決まりだ、他に誰が居ようかと飯田が声を上げた。

 

「ようし!満場一致で……」

 

「待った!!」

 

 待ったをかけたのは上鳴だった、そして皆が注目する中……上鳴は緑谷を引っ張ってマイクの前に立たせたのである。

 

「うちの総大将がまだ居る!聞かせてやってくれよ!」

 

「え!?あ、いや、僕は裏方で……」

 

 緑谷はこうして、参加して準備だけでも楽しかった。だから裏方を頑張ろうと決めていたのだが、上鳴からお前がいけ!と言われて慌てるのだった。

 

「み、緑谷頼む……仇をとってくれえ」

 

「頼むよジェネラル……男子の仇を……」

 

 峰田や青山からも、せめて一太刀をといつの間にか歌合戦になっており、緑谷はおろついた。

 

「そう言えば上鳴から、歌うまかったって聞いたよ……ね、歌ってみてよ」

 

 耳郎からも催促され、クラスメイトが注目する中……緑谷は腹を決めた。

 

「じ、じゃあ……一曲だけ」

 

 緑谷出久……好きな歌のジャンルは特撮ヒーローソング、子供っぽい趣味で笑われるのが見えてしまう中、頭の中浮かんだ選曲を、声に乗せた。

 

 

 

5番 緑谷出久

 

緑谷出久は歌った、9つの世界を回る破壊者の歌。この曲ならそこまでヒーローソングっぽくないかなと置きに行った……その結果。

 

「えっと……皆……」

 

 男子陣からすれば、お前そんな歌声だせるんかと騒然として……女子陣から頬が赤らみ、ぽーっと呆けた顔が向けられていた。

 

「な、なんていうのかな……こう、胸がキュンとする声?」

 

「扇状的で色香があって……」

 

「言い表せないと言うか……」

 

「……エロかったよね?」

 

「エロ!?」

 

 麗日に八百万、葉隠がやいやい言い合う中、芦戸が率直に言ってエロいと断じて緑谷は愕然とした。

 

「うん……カラオケの時はすごいシャウトだったが……」

 

「エロいよな」

 

 感無量、そして分かると芦戸の感想に峰田と上鳴が頷いた。

 

「あの、女がアイドル追っかけするの理解できたかもしんねー……」

 

「緑谷あんな声出せんのかよ、カッケーな……」

 

 切島に至っては、キャーキャー歌手やアイドルを追っかけるファンの気持ちが理解できたと頷き、砂藤は意外な一面に唸る。

 

 そして……耳郎は緑谷に近付いて言った。

 

「緑谷……あんたもボーカルやりなよ!」

 

 耳郎からも、ボーカルのオファーが送られたのだった。

 

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