※この作品はR-18です。

【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】   作:ぶっこ抜きデク

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223話 楽器屋の楽器以外の物って気になるよね。

「ただいま、母さん」

 

「お帰りなさい、出久……あら、後ろの二人は?」

 

 暗い話はやめて、さっさと折寺を出てしまおう。緑谷は麗日と八百万を引き連れて、実家へ久しぶりに足を踏み入れた。

 

「初めまして、出久くんのクラスメイトの麗日お茶子です」

 

「同じく八百万百ですわ、緑谷さんのお母様」

 

 緑谷出久の母、緑谷引子は目をパチクリさせてさっさと上がった出久に対して挨拶した女の子二人を見てから出久に言った。

 

「出久、あなた……お友達連れてくるなら言いなさい、何も用意して無いじゃない」

 

「いや、ギター取りに来ただけだから……」

 

「その間待たせるでしょうがもう、ごめんなさいね麗日さん、八百万さん、お茶くらいしか出せないけど上がって休んで行って」

 

「あ、はい」

 

「ありがとうございます」

 

 来客、しかもクラスメイトまで連れてくるなら言いなさいと出久を叱って、引子は頭を下げて2人も部屋に上げた。

 

 リビングに通された2人は椅子に座り、緑谷を待つ事にした。ここが緑谷出久の家……普通の、一般的な一軒家だった。ここで彼は両親と暮らしていたのかと見まわした。

 

「どうぞ」

 

「ありがとうございます」

 

「いただきますわ」

 

 湯呑みが置かれる、ほうじ茶だ、香ばしい匂いと暖かさが寒くなってきたこの季節には嬉しい温もりだ。2人は口につけて少し飲み込む……いい感じに暖かい舌を火傷する熱さでもなく、かといって温くも無い、良い加減の暖かさだった。

 

「その……出久はどうかしら、クラスや学校には馴染めてますか?」

 

 親としての心配、こうもクラスメイトを連れてきたならやはり気になると引子は息子の学校生活はどうかと2人に尋ねた。

 

「はい、出久くんは勉強も、ヒーロー活動も頑張ってますよ」

 

「今度の文化祭でも、ギターやボーカルを務めたりと、目覚ましい活動をしてますわ、友達とも仲良く過ごしています」

 

 なんだか家庭訪問じみているような、それでも2人は緑谷の学内での様子を引子に教えたのだった。それを聞いて安心したのか、一息吐いた引子は中庭へ出る掃き出し窓を眺めながら2人に言った。

 

「あの子、高校入るまでまともな人付き合いが無かったから心配で……学校では爆豪くん以外話し相手も居なかったし、先生方も疎んでたから……寮生活となると和を乱してないか心配で……」

 

「疎まれてた……」

 

「緑谷さんが……」

 

 来る前に、軽く中学時代の話を聞いた2人、そして今の緑谷と中学時代の緑谷、想像してみれば……あり得る話かと納得してしまった。

 

 今でこそ、仮免ヒーローとなった彼だが、雄英入学時は問題を起こしたり、その個性に驚かされたものだ。その過去の暗さは……自分達の想像のつかない話なのだろうと麗日と八百万は思うのだった。

 

「色々迷惑かけるでしょうけど、出久をこれからもよろしくお願いします……」

 

 引子はそう言って深々と頭を下げて、今後も出久のことをよろしく頼むと願うのであった。

 

「い、いやいやそんな!」

 

「私たちも助けられてますし、寮生活はお互い様ですよお義母さま!」

 

 そもそも寮生活は生徒同士の協力が当たり前と、2人は畏まる引子をなだめたところで、部屋から降りてきた緑谷がリビングに入ってきた。

 

「麗日さん、八百万さん、ギター準備できたから……うん、ちょっと休んでから行こうか」

 

 すぐに出ようと思っていたらしい、緑谷は自分の分の湯呑みまで置かれていたのを見て、ハードケースを立てかけてから茶を1杯くらい休むのはいいかと考え、久々に母親と話すのだった。

 

 

 

 自宅を出た緑谷達は、そのまま折寺駅を出て雄英に戻りながら、買い出しを始めた。と スマホのメモを確認してチェックしていきながら、レシートをしっかり確認して分別する。

 

 私用での経費使用は横領、あるまじき事だ。

 

「……この辺りの備品はどうなんだろう、経費になるのかな?」

 

「それは何ですの?」

 

 楽器店にてスペアのステッキからピック、弦を耳郎の指定でカゴへ入れる緑谷が、ある物を見て手に取り眺めていた。何の機材だと長細い棒状の物に八百万が尋ねる。

 

「ピックホルダー、マイクスタンドがあって……これ取り付けたらギターのピックをここに挟めてすぐ新しいのに変えたり落とした時に取れるんだ、ガムテープで貼っても良いんだけど……10曲やるわけでもないからなぁ……」

 

 ピックホルダーというギターピックを挟み込む、マイクスタンドに取り付ける道具である。プロのギタリスト達やライブハウスにもある備品だが、このライブの為だけに買うのはどうかと、経費でおとせるのかと悩む緑谷。

 

「耳郎ちゃん、もう持っとるんじゃない?聞いてみたらいいと思う」

 

「あ、そっか、何の為のスマホだ全く」

 

 結局、耳郎が持っていた為要らない買い物をしなくて済んだ。そしてピックの売り場に行き、箱の中の様々なデザインや形に麗日は興味を示した。

 

「色々形あるんやねぇ……色もデザインもいっぱいやわ」

 

「まとめ買いでどれくらいになるかな、練習用として無地のピックで……オリジナルとか何枚からできるんだろ……現実的な代金なら皆に相談してみようかな」

 

 ピックは消耗品、練習に使うなら無地のまとめ買いはできないかと探しながら、せっかくだからオリジナルデザインのピックも作れないかと緑谷は、店で対応しているか尋ねたりしてみた。

 

 連絡を取りながら、必要な物を買い終え、3人は楽器屋を後にして次に向かった。

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