※この作品はR-18です。

【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】   作:ぶっこ抜きデク

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224話 実は5徹のテンションだった緑谷くん

「希望してたお菓子とジュースはこれだけかなー?」

 

「追加注文なしで行こう」

 

 雄英近くまで戻って来た3人は、スーパーでジュースに菓子類の補充をしていた。

 

 その前に衣装の手直しに使う生地を買いに手芸店にも入ったが、こちらは意外にも目当ての色の生地がすぐ見つかったので、必要な分さっさと買ってスムーズだった。

 

 麗日が籠の中のペットボトル飲料や、スナック菓子から確認して、これ以降追加注文を打ち切ろうと緑谷がメッセージを送る。

 

「八百万さんは?」

 

「紅茶選んどるよ」

 

 八百万の姿が見えないと、緑谷が辺りを見回せば、麗日が紅茶のコーナーに居ると言うので合流する事にした。自費で買う飲む物を選んでるのかもしれない。

 

「偏見なんだけど……スーパーとかに八百万さんの口に合う紅茶ってあるのだろうか?」

 

「お金持ちやからねぇ、ええとこのを仕入れさせてとか想像してまう」

 

 そもそも彼女のような、良い生まれの舌の肥えた人に合う紅茶がスーパーにあるのだろうかと、2人して想像してしまう。そのまま八百万と合流した緑谷と麗日は……。

 

「「!?」」

 

 2人は驚いた、紅茶の棚を吟味している八百万……そこまではいい。その傍に……スーパーのかご二つ分はあるお菓子の山を見てしまったのである。

 

「あ、緑谷さん、麗日さん!ごめんなさい待たせてしまって」

 

「えっと……八百万さん、そのお菓子は……」

 

 緑谷がかごを指差して、はっ!となって赤くなり恥ずかしそうにカゴを隠すように立った。

 

「み、皆様とのお茶用のお菓子……と、私の個性は脂質が必要になるので、こうして普段から食事以外でも脂質を蓄えないと、動けなくなってしまうのです」

 

 それを聞いた緑谷は、ああそういえばと思い出した。彼女の個性『創造』は、自身の身体から生物以外ならば、あらゆる物を作り出せる個性で、材料となるのは『脂質』だったと。

 

 彼女の美貌やプロポーションから想像もできないが、中々の大食いだったりする。林間合宿でも個性伸ばし訓練は『食べながら物を作り続ける』と言う想像しがたいキツイ訓練だったなと。

 

 本当に……個性って色々大変だなと緑谷は思った。異形になったり、デメリットに苦しめられたり、下手すれば何も知らず人や自分自身すら傷付けるから。

 

 ダイエットや美容は気にかけるくらいだろうに、個性と向き合うとこうしなければならないのかと、緑谷はそれ以上触れないようにした。

 

「持つよ、レジ行こうか八百万さん」

 

「うちも手伝うわ」

 

「ありがとうございます、お二人とも」

 

 紅茶ももう選び終えているらしい、カゴをレジに持って行き、買い出しは終わりを迎えた。

 

 

 

「ただいまー」

 

「おかえりー、うわ!結構量あるね」

 

「もう2人くらい行っときゃ良かったか……」

 

「麗日さんの個性でそう重くはありませんでしたよ」

 

 帰還した緑谷達は早速談話スペースに袋を置いていく、頼んだ身だがやはりもう2人は荷物持ちで行くべきだったかと、切島が呟くくらいには色々と買い出しの品物は多かった。

 

「飯田くん、これレシートで経費落ちる落ちないか見てもらって良い?」

 

「勿論だ!私用の品物のレシートは無いか?」

 

「分けた筈だけど、もしあったら確認する」

 

 緑谷はレシートを飯田に手渡し経費で落とせるか否かの判定を任せた。私物等は無い筈と、分けたから大丈夫だと言い聞かせて原作練習スペースと化して楽器やアンプが置かれた場所へ、ギターのハードケースを置いた。

 

「それが……緑谷のギターなんだよね」

 

「うん、今から弦を張り直す」

 

 ハードケースの金具を開け、押し開く。その中に入っているギターは……およそ高校生が持つにはあまりに高すぎる芸術品である、耳郎も流石に気になって背後から覗き……現れた姿に目を見開いた。

 

 フロントの白く輝くボディ、それは真珠貝を磨き上げてステンドグラスのように嵌め込んだ最早工芸品であった。本物だ、本物のゼマイティス・パールフロントだ。

 

 これを入門で買い与え、途中で投げ出さないようにさせるあたり、ある意味厳しい人なのかもしれないと、I・アイランドであった緑谷の父親、久の教育への覚悟や苛烈さが伺える。と言うか、一歩間違ったら毒親だよと、耳郎は緑谷が早速弦を張るゼマイティスに見惚れた。

 

「しばらく触ってないけど、壊れてないかな……」

 

 アンプに繋いで電源を入れ、張った弦を1本ずつピックで弾いて、ちゃんと音が鳴る。この時点でもう違う、いや……高いからいいわけではない、現に今の楽器の技術は凄くて入門用でも良い音が出せるし、材質で変わる。それでもやはり……少し鳴らしただけでもう、耳郎はうんうんと興奮気味に頷いた。

 

 さて……じゃあエフェクターを介した音をと準備に入る緑谷。そうして……自分の歌う予定の曲のコードを鳴らしてみたーー。

 

 この時、緑谷出久ーー文化祭のワクワクとくっそ楽しい準備期間により5徹目、テンションがおかしくなっていた。だから加減なく、そのままーー。

 

「WowWowWowーー!」

 

「やかましいわクソヴィラン!!」

 

「あだっ!?」

 

 間一髪、こんな場所でシャウトしたら皆驚くだろうがと爆豪にスリッパで叩かれて、止められた。

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