【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】 作:ぶっこ抜きデク
238話 追加戦士枠はいい男?
文化祭も終えた雄英高校は、日常へと戻っていく。1年A組も通常授業とヒーロー科として訓練に励む日々が戻って来た。非日常から日常への帰還、もう11月下旬になり肌寒くなる今日この頃……。
「雄英で預かる事になった」
「近いうちにまた会えるどころか!?」
相澤先生からのサプライズに、緑谷はびっくりして思わずツッこんだ。仮眠室のソファにて、エリちゃんが波動先輩から髪の毛を整えて貰っており、通形先輩に天喰先輩も集まっていた。
だからか、死穢八斎會のインターン組が呼ばれたのは、切島に麗日、蛙吹もまた会えたと皆笑顔でエリちゃんを迎えた。
「わぁ、エリちゃんやったぁ」
「私、妹を思い出しちゃうわ、よろしくね?」
「よろしくお願いします」
笑顔で挨拶するエリちゃんに、いやはやまさか文化祭しばらくして会えるとはと、緑谷は驚いた。
「どういった経緯で……」
「いつまでも病院でという訳にはいかんからな……」
そうして相澤先生が、親指で外に出ろと一同に指示した。エリちゃんには聞かせれない理由という訳だろう、波動先輩がエリちゃんを見るので、それ以外が話を聞く為外に出た。
経緯はこうだ。
そもそも、エリちゃんは捨てられた子だという。死穢八斎會の組長の娘の子供だが、個性暴走により父親を亡くし、母が捨てたのを組長が拾い、若頭治崎に世話を命じたのが始まりだという。
その組長は、あの日の事件で目を覚ましたらしい。血縁があるならば彼が引き取るのが法的には正しいが、現状は事件の事情聴取や解散による後始末により、組長がエリちゃんを引き取るのは難しいとなった。
「それでね、先生から聞いたかもしれないけど、エリちゃんの個性の放出口となっているツノ……」
「はい、縮んでて今は大丈夫って聞きました」
通形からの話に応じる切島は、エリちゃんの個性のツノが今は縮んでいると話には聞いたと頷く。
「僅かながら……また伸び始めてるそうなんだ」
「じゃあ、またいつか暴走するかもしれないって事に?」
「そういう事だ、で……特別に雄英の教師寮の空き部屋で預かる事になった」
それを聞いて、確かにそれがいいかと緑谷も思った。治崎との戦い、最後に彼女の個性で自分と通形は巻き戻されて傷から何まで治ったが、あの後相澤先生が合流しなければそれこそ有精卵まで戻ってしまっていたかもしれない……肉塊の化け物になった治崎の話では……だが。
もし、またエリちゃんの個性が暴走した時に抑え込めるのは、今は相澤先生……イレイザーヘッドの個性『抹消』くらいしか無い。
「忙しいだろうけど、良ければ顔を出してあげてほしい、三年の俺たちも協力するからさ」
「ええ勿論ですよ、ミリオ先輩……よしじゃあ早速いくつか特撮ヒーローのブルーレイとお菓子にジュースを……」
「っしゃあ!ならSwitch持ってこようぜ!マリパやろうマリパ!」
そうと決まったら早速歓迎パーティだ、緑谷は寮に戻ってお菓子にジュース、特撮ヒーローのブルーレイを持ってこようと緑谷と切島が寮に行こうとしたが……。
「はやるな緑谷、切島、今日はお前達A組に来賓があるから寮に戻って出迎えに当たれ」
此度は三年生に任せ、来賓の対応に当たれと、歓迎マリパはお預けとなるのであった。
「へっぷしょい!」
そして、授業を訓練も終わったその日の夜……A組全員が起きて来賓を迎える為に待つ中、常闇が風邪気味なのかくしゃみをしたのであった。
「風邪?大丈夫?」
「いや、息災……我が粘膜が仕事したので……」
「何それ……」
麗日の心配を聞いて相変わらずの厨二返答をする常闇、風邪では無いようだ。
「噂されてんじゃね?ファンできたんじゃね!文化祭の時みたいなやっおよろずぅ!みたいな!」
「茶化さないでくださいまし……ありがたい事です」
くしゃみは噂から来たのではと上鳴が常闇、そして八百万にそう言えば、コールされていたなと緑谷は思い出す。ヒーローにとって『人気』は切っても切り離せないものである。が……緑谷は少しモヤつきと、それと同じ優越感を感じつつ押し殺して会話を聞く事に徹して来賓を待った。
「常闇くんはとっくに居るんやない?だってあのホークスのとこインターン行っとったんやし」
それなら常闇は既にファンが居るのでは?麗日からそう聞かれた常闇から出て来たのは否定であった。
「いいや、無いだろうな……あそこは早すぎるから……」
雄英高校一年で、インターン活動を先駆けて行ったのは4人、切島鋭児郎はファットガムの下で、蛙吹梅雨と麗日お茶子はリューキュウ野本で、緑谷出久は諸事情からナイトアイの事務所でインターンを行った。
常闇踏影は、ビルボードチャートJP上半期No.3のウィングヒーロー、ホークスから推薦を受けてインターンに参加していた。
緑谷達が死穢八斎會の事件に直面した傍ら、まるで何もできなかった、させて貰えなかった様な口ぶりを常闇から聞いた緑谷は、一体どんな事になったのかと気になってしまった。
インターンの詳細を尋ねようとした緑谷だったが……その前に寮の正面玄関がノックされた。
「来たぞ皆!お出迎えだ!」
飯田の号令を聞いて、今夜の来賓が玄関から現れた。
「煌めく眼でロックオン!」
「猫の手手助けやって来る!」
「どこからともなくやってくる…」
「キュートにキャットにスティンガー!」
四人が名乗りを上げたが、ここで終わらなかった。さらに一人現れた男に緑谷は、そして彼を知る切島、麗日、蛙吹は驚かされた。
「タチでもネコでもばっちこい♂!」
自らのセリフと共に、猫のポージングを決めたその男もまた、四人と共に名乗りを上げた。
「「「「ワイルド・ワイルド・プッシーキャッツ!!」」」」
「with……ナイスガイ」
「プッシーキャッツの皆さん!!」
「「「タカカズさん!!」」」
「何か追加戦士が入ってるーー!?」
さも、俺が追加戦士枠だと言わんばかりに、ワイルド・ワイルド・プッシーキャッツと共に、ナイスガイヒーロー、タカカズも現れて、緑谷は叫んだのであった。