【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】 作:ぶっこ抜きデク
二週間は、あっという間に過ぎ去った!!雄英体育祭、本番当日……全国からヒーローの卵の祭典を見る為に雄英高校に客が、メディアが、そしてサイドキックのスカウトにヒーローが集まった!
1-Aの控え室……緑谷出久はスマホで母にメッセージを打ち終え、一呼吸した。皆、この日のために活躍するためにピリピリしている……なんか……いい!この空気!青春って感じで!るーるーるーと緑谷は天井を見て涙を流した。
「泣くには早い」
「冷たっ!」
涙を凍らされ、緑谷は横を見ると轟焦凍が居た。
「いや……ごめん……僕今人生で一番楽しいかもしれなくてさ」
「そうか……だが緑谷、お前に言っておきたい事があってな」
改まって何だと思ったが、その目を見た瞬間緑谷の気は一気に引き締まった。敵意の目だ、かっちゃんや心操が見せた目を、彼も自分に向けて来たのだ。
「何、改まって」
「一年最強なんて今は呼ばれているな……しかしそれは、身体能力と対人戦闘での話、個性の優位性含めれば……実力は俺の方が上だ」
その通りだ、ヒーローとしては自分なぞ、このクラスの誰よりも劣っているのは周知の事実だ。
「ここで誰が一年最強か、証明する……お前に勝って、優勝する」
「おいおい!まじかよ……轟が緑谷に宣戦布告しやがった!?」
突然のクラス内で起こった宣戦布告に、上鳴と、椅子に座っていた爆豪が2人に目線を向けた。
「急に喧嘩腰でどうした!?直前にやめろって…」
「仲良しごっこじゃねぇんだ、何だって良いだろ」
もうすぐ入場なのに何してんだと切島が仲裁に入り、それを轟が押しのけて制した。
「ふふ……」
対して……緑谷は……。
「はは、ははははは!あーーはっはっはっはっはっはっはっーー!!」
「ちょっ!?どしたんいずくっち!?」
腹からの笑いをあげた、唐突な反応にクラスの皆が流石に心配する中、緑谷はギラリと凶暴な笑顔を浮かべる。
「最高だよ……まさか、まさかかっちゃんだけじゃなくて、あの普通科の心操くんの次は轟くんまで!僕と真っ向から向かい合ってくれるなんて……最高だ……本当に、雄英入って良かったぁ!!」
「ちっ……馬鹿が、火をつけやがって」
緑谷にとって、競い合う相手も、ましてや自分に刃向かい、立ち向かってくる相手も、今まで爆豪勝己しか居なかった。それが少し前には心操人使、さらに今日当日に轟焦凍までも、自分に刃を向けて来たのだから。
こうなったらもう、こいつは歯止めが効かないと、爆豪が舌打ちする中で、緑谷は轟に言い放つ。
「いいよ、やろう!本気で!全ての死力を尽くした戦いをしよう!命と命をぶつけあう、そんなくらべっこを!生死を掛けた戦い(モータルコンバット)をしよう轟くん!」
「緑谷くん!体育祭にそんな命懸けの試合や競技は無いと思うぞ!?多分……」
「飯田ぁーー!?そ、そこは否定しろよーー!」
無邪気な笑みで宣戦布告を返して来た緑谷に、轟は震えた。武者震いと思いたいそれは違う……認めたく無いが怯えだと自覚する。
あのUSJの惨劇、合流して見てしまった屍山血河と、その真ん中に立つ血濡れて敵の生首を持つ緑谷に、自分は怯えてしまった。
だからこそ、打ち勝つと決めた。そうしなければ……くそったれの父親なんて否定なぞ出来ないのだから。