※この作品はR-18です。

【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】   作:ぶっこ抜きデク

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29話 緑谷出久特別ルール

「すいません、たこ焼き3つください」

 

「あいよー、うおっ!デステゴロさん!?お疲れ様です、出来立て作りますよ!」

 

「あ、保温機のでいいですよ、お構いなく」

 

「はいまいど!」

 

 雄映体育祭、専用施設外周の屋台にてーー周辺警備に高校から駆り出されたプロヒーロー『デステゴロ』は、たこ焼きを買い上げていた。

 

「待たせたな、たこ焼きだ」

 

「ありがとー、あ、いい感じの温度」

 

「食べやすい温度だな、焼きたてじゃなくて」

 

「焼きたてに手間取っていた瞬間に何かあったら敵わんからな」

 

 デステゴロからたこ焼きを受け取ったのは、こちらもプロヒーロー『マウントレディ』と『シンリンカムイ』の2人、この2人も同じく、今年の雄英体育祭の警備に駆り出されていたのだ。早速もっちゃもっちゃと、いい感じの暖かさのたこ焼きを頂くマウントレディが、外周からでもスタジアム内を見れる巨大ビジョンを眺める。

 

「ヴィラン襲撃事件があったからか、警備は去年以上だな」

 

「我々もサイドキックをスカウトしたいが返上だ……しかし今年は一年がその事件のお陰か興味を……む、どうしたマウントレディ?何をほうけている」

 

 例年なら観戦していたのが、事件もあって警備を頼まれるとはと、デステゴロとシンリンカムイは愚痴を漏らしていたが、マウントレディが何やらあんぐり口を開いてどうしたのかと、目線の先の巨大ビジョンを2人して追った……その最中に理由は、マウントレディの口から出て来た。

 

「い、一年前の……脳髄ぶっこ抜きスプラッタ少年!!」

 

 そこに映っていた、自分たちの目の前でヘドロヴィランを惨殺処刑にかけた少年が映っている事をマウントレディから報されて、2人は咀嚼していたたこ焼きを吹き出してしまった。

 

 

 

『雄英体育祭!!ヒーローの卵たちが……我こそはと鎬を削る年に一度の大バトル!!』

 

 プレゼント・マイクのMCに会場のボルテージが湧き上がる。例年ならまだ空きがちらほら見える一年生会場は、満員御礼!その理由は分かってるぜ観客達よと、彼自身の紹介にも熱が籠る!

 

『どうせテメーらアレだろ!こいつらだろう!!?敵の襲撃を受けたにも拘らず鋼の精神で乗り越えた奇跡の新星!!!ヒーロー科ぁ!一年!!A組だろぉおおお!!!』

 

 プレゼント・マイクの紹介と共に、入場口から緑谷を含めた1-Aが入場!!その空気、その圧力!!その熱狂に、緑谷は……思わず拳を握った右腕を突き上げる!!それに気づいた爆豪も、負けじと握り拳の左腕を突き上げ……轟は2人が何してんのかとなったので、両腕を握り拳にして上げた。

 

『あれ……もしかして緑谷少年……私の左右反転で、爆豪少年は私のポーズを真似てる?轟少年は……どっち上げようか迷って釣られた?』

 

 教師陣席で観戦しているオールマイトが、まーた奥ゆかしい憧れの出力してるとほっこりしていたが……此度の体育祭で決まってしまった、緑谷少年への『不都合なハンデ』に心配が表情に滲んでいた。だが仕方ない、放送倫理とかあるからね!けど頑張れ!と拳を握った。

 

 

 

「選手宣誓!」

 

 バラ鞭を振って鳴らし、今年の一年主審を任せられた、18禁ヒーロー『ミッドナイト』が、進行を務め、選手宣誓を命じた。

 

「18禁なのに高校居てもいいのか?」

 

 常闇は微かな疑問を呟いたが……。

 

「うちには個性R-18Gが在籍してるから今更だよ」

 

 そう峰田が返してああと納得して頷くしかなかった。

 

「やっぱり鼠蹊部だね」

 

「「!?」」

 

 聞き間違いでなければ、今緑谷の声でそう呟かれたような気がして、常闇と峰田は衝撃を受けた。

 

「静かにしなさい!選手代表!爆豪勝己!」

 

 選手代表に呼ばれた爆豪に、緑谷は目を見開いてすぐに口端が緩んだ。流石かっちゃん、とでも言いたげながら気怠げに台を上がる爆豪を見やり……。

 

「せんせー……俺が1番になる」

 

「絶対やると思った!!」

 

 俺が一番になる、かかってこいやモブ共と選手宣戦布告をかました爆豪に、やりやがったと切島は叫ぶ。一年から罵倒と非難が飛び交うが、かまわず首掻っ切りサインをしながら続けた。

 

「せめて跳ねの良い踏み台になってくれ」

 

 ブーイングを浴びて降りて来た爆豪、しかしその表情は真剣なのが見えた。自分の退路を絶ったのだと理解した緑谷は、少し横によけて爆豪を通し……。

 

「テメェは俺が倒す」

 

 すれ違いざまに言われて、ニンマリと笑っておいた。

 

「さーてそれじゃあ第一種目ーー」

 

 宣誓を終えて、早速競技に移るぞと、立体映像をミッドナイトが出して……。

 

「雄英ってなんでも早速だねーー」

 

「と、その前に!一年には特別ルールが発布されるから、それを説明するわ!」

 

「あら!?」

 

 麗日の足元を掬うようなフェイント、そして『特別ルール』という単語に一年団は皆疑問を浮かべ……立体映像、さらにはスタジアム内大型ビジョンに文字が映る。

 

 

 

『緑谷出久特別ルール』

 

 

 

 その文章を見た瞬間、A組一同があっ……と察して、緑谷の個性を知る他クラスの何人かも納得し、会場は前代未聞の特別ルールに皆譫言のように文章を反芻した。

 

「緑谷出久!このルールは今実況席に居る担任のイレイザー・ヘッドから直々に宣告されるわ!心して聞きなさい!」

 

 ミッドナイトが言うんじゃ無いんだと、実況席に緑谷が、一年団が目線を向けた。

 

『あー……聞こえるか緑谷』

 

 聞こえていると、大きく腕で丸を作り返事を返し、相澤先生に答える緑谷。

 

『よし、じゃあ言うぞ、お前はこの予選、個性使用したら失格だからな、足掻いて見せろ』

 

 そう簡単に説明し、放送は終わり、ミッドナイトが鞭を向けて更に宣告した。

 

「緑谷出久!あなたはこの予選で……一切の個性の使用を禁止するわ!いいわね!」

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