※この作品はR-18です。

【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】   作:ぶっこ抜きデク

294 / 697
257話 反撃開始

「どうする梅雨ちゃん……負けちゃうぜ?」

 

「心操ちゃんの個性把握に時間取られちゃったわね……完全に不意を突かれたわ」

 

 B組のアンブッシュを何とか切り抜けた蛙吹チームだが、円場を捕縛して牢屋に入れたが切島と口田が捕まった。人数では3vs3だが、A組は不慣れな心操を抱えつつ、あと二人捕まったら敗北となる。

 

「捕縛動作……もっと早く動けた……悪い」

 

 宍田を洗脳したのは上手く出来たと思った、しかしそこから捕縛布を扱うまでは追いつけなかった、もっと早く出来た、そうしたらまだ結果は違ったかもしれないと、ペルソナコードのダイヤルを回しながら心操は謝った。心操からすれば、この場に出て参加している以上経験不足なんて言い訳にしたくなかった。

 

「謝るのはこっちよ、心操ちゃんを正面から戦わせてしまったわ、策を怠った私がいけなかった」

 

 だが蛙吹からすれば、初めての戦闘訓練に参加する普通科の生徒へ、いきなり真っ向から戦わせてしまったヒーロー科の先を行く者としての失態を詫びた。

 

「つーかさ、ガチ戦闘訓練で怪我当たり前なのに、よく動けたよな?俺……助けられちゃったもん……」

 

 上鳴に至っては、初の戦闘訓練でこうまで動けて、さらに助けられてしまったと、しっかりついて行けてる様子を褒めた。

 

「馴れ合う気、無いとか言ってたけどさ……俺、好きだぜ、しっかりヒーロー志望だ」

 

「……別に」

 

 刺々しい自己紹介や話し方でも、今の動きも助けてもらった事も含め、ヒーローになりたい気持ちは、ヒーロー科に編入したい心はしっかりと分かったと、掛け値無しの上鳴の賛辞に、心操は恥ずかしかったのか一言だけしか言葉を返せなかった。

 

「……それより策を」

 

 仕切り直す為に、次は上手く自分の思い描く動きをする為に、心操はどうするかと尋ねた。

 

「私に考えがあるの……」

 

 蛙吹はそう言って、ヒーロースーツの右手首の袖をずらした。彼女の晒された手首から、何か粘質な液体が滲み出して来る。

 

「上鳴ちゃん、ポインター見て」

 

「え?ポインター?」

 

 そして、蛙吹が上鳴にそう指示して、上鳴はサポートアイテムであるサングラスの機能を、まるで今日まで忘れていたかのように呆けながら作動させた。

 

 

 

 その一方で、奇襲成功から離れたB組達はーー。

 

「私を囮に奇襲……?ああ、なんて罪深き所業でしょう……鞭で打たねば」

 

「鞭ですと!?」

 

 今先ほど自分が囮にされての奇襲という所業に、自らを戒めたいという塩崎の発言に、宍田は焦った。

 

「いやしかし功は奏しましたぞ、あと3名の内2名捕まえればA組に勝てますぞ、変声機というネタも割れた心操氏さえ捕らえてしまえば、面倒な上鳴電気はスルーして勝利ですぞ」

 

 だがしかし、その奇襲で一気に勝ちの目は見えて有利になったと宍田は塩崎と、待機していた鱗に語った。

 

 この試合で先に口田と切島を捉え人数はイーブン。だが、A組は初参加で不慣れ、手の内は明かされた心操を抱えての戦闘になる。明かさない内はまだ警戒対象だったが、分かれば怖くない。ルールであと二人を捕まえるなら、心操と蛙吹に集中すれば勝てようと宍戸は言う。

 

「心操か……円場を取られたのは痛いな……」

 

 A組二人の代わりに捕らえられた円場は、心操の洗脳を封じれるキーマンだったが、彼を捕まえられたのが痛手だと呟く。その最中ーー宍田の獣の嗅覚が、A組の動きをとらえた。

 

「!!これは……!?」

 

「どうした、宍田」

 

 だが……その宍田の反応に鱗が何かあったかと察し尋ねる。

 

「分かりませぬ……しかし間違い無い……蛙吹氏が三人、向かって来てる!」

 

「三人!?宍田の鼻を警戒して、何か策を練って来たのか!」

 

 いよいよ反撃にでたらしいA組、しかも索敵の宍田が、蛙吹の匂いだけしかしないと言って鱗は身構えた。

 

「ならば……教えてあげなくては、謀は穢れに通ずると……」

 

 いかなる手であろうと、迎え撃つまでと塩崎は、自らの頭髪のように伸びるツタを一気に伸ばし始めた。

 

 

 

 さて、モニターに戻ろう。宍田の台詞を拾ったカメラとモニターだが、無論蛙吹梅雨が三人に分身したわけでは無い。第三者から見た蛙吹が行ったのは『手首から出した粘液を二人に塗った』だけである。

 

「カエルの個性……粘液だろうか?」

 

「説明して貰えるか緑谷」

 

 ミスター緑谷は、この宍田の匂いからの索敵の阻害、蛙吹梅雨のカエルの個性による粘液が原因かと呟き、実況ブラドキングが説明を求めた。

 

「カエルはその身体から粘液を分泌し、皮膚呼吸の補助、感染症の対策にもするそうです、この粘液には硫黄やアンモニアの成分が含まれており彼女はそれを二人にも塗り、匂いを自らと同じにして撹乱したと思われます」

 

 彼女の個性はカエル、カエルっぽい事ができる個性。舌を伸ばしたり、壁に張り付いたり、飛び跳ねたり、そして個性伸ばし訓練の結果、景色との同化すら可能にした。聞いた事は無いが、彼女ならそれくらい体質として備わっていて、この場で使ったと思われるとミスター緑谷は語る。

 

 これにより、匂いで判別する宍田は、A組が攻撃に来るのは分かるが『どれが誰か分からない』という状況になっていると見た。それを構わないと迎え撃つ塩崎のツルが、向かって来たA組を撮影するモニターにも映る。

 

「……これ、B組逃げるか玉砕覚悟で行った方がいいですね」

 

「なに?」

 

 いよいよ第二波の攻防が始まろうとする最中、ミスター緑谷はB組がここで迎撃は危ないとコメントし、それは何故とブラド先生が尋ねたが……先生もモニターの教え子の場所を見て、気付いてしまった。

 

「ここは場所が悪すぎる……」

 

 ミスター緑谷の言葉と共に、モニターの戦況が、一気に動き出した。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。