※この作品はR-18です。

【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】   作:ぶっこ抜きデク

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scene25 リベンジマッチ

「くそ!足止めしかできねぇ!!」

 

 瀬呂と麗日による瓦礫の飽和攻撃を、ナインは悠々と対処して突破する。せいぜい爪弾に、障壁を織り交ぜて、ゴミを払うような所作にしか見えないが、それでも二人は徹底的な攻撃でナインを止めにかかる。

 

「う、ぶぅう……」

 

「麗日!?」

 

 麗日の顔が青ざめ口を膨らませ、手で吐き気を押さえつける。個性使用の副作用の吐き気がついに来た、入学から今まで訓練で耐性を上げてきたがそれでもいよいよ限界が見えてきた。

 しかし、敵に容赦は無い。瓦礫を破壊して弾いた衝撃波が、麗日と瀬呂をついに吹き飛ばした。瀬呂はヒーロースーツのヘルムが割れ、麗日は弾き飛ばされて倒れる中、即座に瀬呂は立ち上がり麗日をテープで確保して後退する!

 

「もうすぐ本命だ!」

「うん……」

 

 第二波の飽和攻撃を突破された、しかし本命はここからだと後退した瀬呂が言う。

 

「瀬呂!麗日ぁ!!準備できてるぜぇ!!」

 

 後退した先に用意された、木の柵に阻まれた大量の瓦礫や岩石!!第三波となる本命!!それは、瀬呂と麗日の飽和攻撃を超える物量!!最早、土砂災害並みの制圧攻撃だった!!

 

「麗日!!頼む!!」

 

 着地した瀬呂に頼まれ、麗日が柵に手を触れる。吐き気を押し殺し、岩や瓦礫を阻む柵全てにと個性を伝わせようと力を込めた!

 

「プルス……ウルトラァアアアアアアアア!」

 

 雄英の魂の言葉を叫び、柵が無重力により抜け、岩が一気に雪崩を起こした刹那、瀬呂が麗日をテープで確保して岩雪崩に巻き込まれないように救出!!

 

 その雪崩をナインが、爪弾を発射したがそれを無意味とばかりに飲み込まれ姿が消えた。

 

「行け!峰田ぁああああ!!」

 

 仕上げはお前だと、峰田をテープに括り付け宙に引き上げた瀬呂!峰田は昨晩の個性使用で頭皮をズタズタにしたが、それでもここで決めてやると包帯を取り外しもぎもぎをちぎり取った!

 

「スーパー!グレープラァアアアッシュ!!オラオラオラオラオラオラオラオラァアアアアアアアア!!」

 

 血を流し、岩雪崩にもぎもぎを投げ放つ峰田、やがて瓦礫はもぎもぎによりくっつき合い、塊となってナインを閉じ込める牢獄と化した!それは、B組との対抗戦で、物間が緑谷封じに使った、即席の牢獄に酷似していた!!

 

「これが、本命だぁ!!」

 

 完全に封印された、もうもぎもぎと岩石を破砕しない限り出る事はできまいと、瓦礫の牢獄に峰田は降り立つ。

 

「よっしゃああ!」

「やった……う!?おぇろろろろ……」

「だ、大丈夫か麗日!?」

 

 本命の作戦が成功したと瀬呂は歓喜の声を上げ、麗日も終わったと気が抜けたのか我慢していた吐き気が込み上げ、ついに決壊した。それだけ本気で、絶対に皆を助けると決めて個性を彼女は使ったのだ。

 

「ザマァミロ……閉じ込めてやった……」

 

 瓦礫の牢獄の上でふらつく峰田、しっかり立って文句の一つを漏らしたが……無慈悲にも光が瓦礫より漏れ出て、牢獄は爆散した!

 

「うわぁああ!?」

「きゃああ!!」

「嘘だろぉおお!?」

 

 第三波、本命の瓦礫の波状攻撃からの閉じ込めも、ナインは突破してきたのである。

 

「本命が防がれた!」

「ヴィラン、麗日達に接近!!」

 

 障子の、耳郎の報告を聞かずとも、目視で見えているとばかりに奥歯を噛み締める緑谷。背後の島乃姉弟に目を移し、突破されるとは思わなかったと、いよいよもって緑谷は帽子を被り直し、面頬を装着した。

 

 突破されて呻く麗日達に、ナインがゆっくりと歩み寄り左手の爪を光らせ、止めを刺しに掛かるーー刹那、即座に左手を背後に添えて障壁を張った。背後から、弱々しくも威力は確かにあったレーザーが、ナインの障壁に防がれていた。

 

「青山くん!」

「ヤオモモ!」

 

 立ち上がった麗日と瀬呂が叫んだ、第一波として使命を果たした青山が、八百万に支えられてせめての一撃とレーザーを放ったのだ。

 

「今のうちに……」

「体勢を……」

 

 その願いを打ち消すように、二人はナインから放たれた衝撃波に吹き飛ばされた。叫びすら聞こえなかった、まさしく虫を払うように軽々と、気にも止めず、顔を向ける事すらも無くナインは目標達成のため歩き出す。

 

「遊びは終わりだ……」

 

 いよいよもって、容赦はしないと紫の稲妻を迸らせ、瀬呂達を討伐しにかかるナイン。しかし、それは乱入者によって阻まれた!!

 

「えぇやぁあああああ!!」

 

 方向と共に叩き込まれた爆風、しかしそれも防いだらしい乱入者は押し返されて地面を削りながらも着地した。

 

「生きていたか……」

「寝言は、寝て死ね!!」

 

 第三波を超えてきた敵に対する……最終防衛線!爆豪勝己がナインに奇襲を仕掛けた!それを見た緑谷は、障子、耳郎、尾白に向き直り、3人は頷いた。城壁に足をかけ、紫色の雷を迸らせ緑谷も飛翔!

 

「出久兄ちゃん……」

「出久……」

 

 飛び立った背中を、真幌と活真は見送った。

 

 緑谷は誓った。

 

 ここで死守すると。

 

 何故か?

 

 ここで守らなければ……ヒーローを目指した意味がないからだ!!

 

 瓦礫を引き寄せ反動で飛翔!!爆破を叩き込む爆豪とすれ違い、いよいよナインが目前に迫った瞬間!緑谷は前転宙返りで勢いをつけ、右踵に全体重を乗せて叫んだ!

 

「イーヴル・ヒールクラッシュ!!」

 

 空気の障壁が、確かに押し込まれたが直撃には至らない!!見上げるナインを見下ろしながら緑谷は自らに言い聞かせる!!余力を残すなど考えるな、ここでこのヴィランを打ち倒すんだと!!

 

 押し返されて宙を舞い、切り替わる景色。その最中確かに緑谷は見た!爆豪が手を伸ばす姿を!その手を掴んだ瞬間ーーこちらの都合も知るかと容赦ない遠心力に緑谷は晒された!

 

「イクス!カタパルトォオオオ!!」

 

 本来は敵を爆風による力で投げて叩きつける爆豪の技、それを正しく言葉通り砲台として、爆豪はナインに緑谷を投げつけた!

 

「スーサイド!イーヴルストライク!!」

 

 自身の怪我も命も顧みない!!威力重視の合体即席必殺技の飛び蹴り!!紫色の閃光となった緑谷は、ナインの障壁に再び阻まれたーーが!!

 

「ちっ!!」

 

 ナインは、障壁を横にずらし緑谷を背後に受け流すようにして衝撃を逃した!衝撃音と土埃の中、誰にも見向きをしなかったナインが……緑谷に視線を向けた。

 

「貴様も生きていたか……」

「ちぎれた金玉の具合はどう?くっついた?」

 

 開口一番、挑発する緑谷にナインが爪を向けた瞬間ーー!

 

「二回目だ、よそ見するなよ」

 

 緑谷が呟いた、そして……ナインが背後からの爆風に晒された!

 

「ぬぐぁあああ!?」

 

 ナインの身体が宙を舞う、そして落下地点はーー緑谷の目前!!

 

「マ◯ドーナがミドルから撃つ!!」

「がぼぉお!?」

 

 さながらボレーシュートのように、緑谷の右脛がナインの腹部を薙ぐ様に蹴り抜き、ナインはそのまま肺の空気全て吐き出した様な声を上げて、蹴り飛ばされて地面に転がった!!

 

「ゴォオオオオオオル!!どうだ、今の入ったでしょ!完璧なボレーシュート!!」

「はっ!入ってねぇわ、ゴールポスト当たっとるわ」

 緑谷の熱狂を孕んだ叫びと共に、土煙から爆豪が現れ、悪態を吐いた。

 

 ナインからすれば、何が起こったか分かるまい、どうしてこうも攻撃を当てられたかなど。

 

 先程のイクスカタパルトからの合体技、確かに直撃を狙った技だが受け流されてそこから先はアドリブであった。

 受け流された瞬間、緑谷はまだ宙に対空する爆豪を引き寄せていた、そしてナインの注意を会話で引き付けたことにより、背後から爆豪の奇襲爆撃が成功!爆風に晒されたナインへ、緑谷は追撃のボレーシュートキックを放った即席コンビネーション技を作り上げたのだ!

 

「き、貴様ら……」

 

 呻きながら起き上がるナインに、緑谷と爆豪はそれぞれ言い放つ。

 

「お前を、ここで終わらせる!!」

「ぶっ殺す!!」

 

 それはおおよそ、ヒーローがヴィランに言い放つにしては仰々しいセリフであった。

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