※この作品はR-18です。

【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】   作:ぶっこ抜きデク

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※こちらは本編と関わりが……まぁ少しだけある、珍事件の話になります。




特別編 轟炎司の鐘が鳴る〜ナッツパンチの継承者〜

 特別編 エンデヴァー火柱事件

 

 これは……文化祭前の仮免補講まで遡る。

 

 補講組の爆豪勝己と、轟焦凍は補講を終え、そのまま雄英高校に帰還するだけだった。しかし……その日、エンデヴァーは息子である焦凍の補講を観覧しに来ていたのだ。それと、引退したオールマイトに『No.1ヒーローとは何か?』を尋ねる為に。

 

 その時起こった、痛ましい事件……まぁ、痛いっちゃ痛いが、珍事件……チン事件があったのだ。

 

『エンデヴァーがね、膝ついたんだよ、息子に殴られて……まぁーありゃ膝突くよね?緑谷くんの罪はでかい!』

 

 当時、引率だったプレゼント・マイクはそう語る。この事件の当事者はエンデヴァーと、その息子である轟焦凍なのだが……間接的に『緑谷出久』が関わっており、重大なキーパーソンでもあったのだ。

 

『ヒーローにもね、禁じ手はある、殺しかねない技や後遺症を誘発する攻撃は暗黙の禁じ手で、それはヒーローが正義の側に居て、正々堂々戦う姿を民衆に見せるためでもある……のだけど……彼からだ、ヒーローにダーティーな戦闘技術を使ってもいいとタガを外し、その系譜を作り上げてしまったのは……』

 

 同じく引率、そして『イーヴルヒーロー』と言う系譜の始まりを育てた、かつての象徴オールマイトは、ため息混じりに語った。

 

 

 

「焦凍……久しぶりだな、随分変わったな……」

 

 補講が終わり、士傑高校の補講組と会話する最中、見に来ていたエンデヴァーから声をかけられた轟焦凍は、伸びて来た手を払った。

 

「……焦凍、おまえは自慢の息子だ……なら俺も、胸を張れるようなヒーローになろう、父はNo.1ヒーロー、最も偉大な男であると」

 

 オールマイトから、No.1とは何かを聞いた。まだそれが自分の中では見出せない、しかし……焦凍に、家族にしてきた仕打ちへの償い、その為にもとまずは決意を息子へ彼は表明した。

 

 それを聞いた焦凍は……顔を背けたが、ゆっくりエンデヴァーを見上げる。その目は涙ぐんでいた……その場にいたプレゼント・マイクやオールマイト、士傑の夜嵐や現見、爆豪までも驚いていた。

 

「親父……いや……父さん……俺は……!」

「焦凍……!!」

 

 まさかの和解!?轟焦凍のエンデヴァーへの絶対零度の侮蔑がついに融解したのかと、エンデヴァー本人にも笑みが溢れた瞬間ーー。

 

 轟焦凍の姿が消えたーー。

 その姿は、エンデヴァーの視界から消えて、斜め下に見事な柔軟による開脚で、瞬時に消え去ったと錯覚させた!

 

「この!!クソ親父がぁあああああ!!」

 

 怒りの咆哮と共に、轟の右の拳が、エンデヴァーの股間にめり込んだ。それはもう凄い勢いであった、周囲で見ていたオールマイト、プレゼント・マイク、夜嵐イナサ、現見ケミィ、肉倉精児、爆豪勝己が唖然とする光景がそこにあったのだ。

 

 鐘がなった、チーンなんて音じゃ無い。ゴーン!って勢いの一撃がエンデヴァーのナッツにめり込んだのだった。

 

「しょうとぉおおおおおおーーーーー!?」

 

 響き渡る絶叫、そして内股になり股間を抑えて目から炎を吹き上げて雲まで届きかねない火柱が二つ上がって、そのまま前のめりに倒れたのだ。

 

「アーウチ!!エンデヴァーが崩れ落ちたぁ!?こりゃファンには見せられねぇーー!!」

「エンデヴァー!?だ、大丈夫か!!轟少年!?なんてことを!!」

 

 轟は、股裂き開脚からそのまま立ち上がり、プルプル感無量とばかりに震えながらスッキリした顔で倒れ伏すエンデヴァー向かって叫んだ。

 

「俺がお前を許すと思ったかクソ親父!ザマァ見ろ!!母さんに兄さんに姉さん、全ての怒りを込めて緑谷から教わったナッツパンチの威力はどうだ!えっと確か、こうやって指立てるんだよなぁ緑谷ぁ!!」

 

 そのまま、右手の握り拳を見せつけながら、左手で巻き取るハンドルを動かす動作をして中指だけ立ててエンデヴァーに見せつけた。

 

「ふ、ふふ……ま、まさかこの俺に一撃を見舞うとは……せ、成長したな……焦凍……」

 

 エンデヴァーは前のめりになりながらも強がって、見下ろして中指立てる息子を、成長したと喜ぶような語りを始めたが、流石に大丈夫かとオールマイトが傍に膝をついて尋ねる。

 

「エンデヴァー!?大丈夫なのか?背中摩ってーー」

「甘いわぁああーー!!」

 

 しかし、エンデヴァー!No.1ヒーローは意地でもこの一撃に報復をと勝ち誇る轟の股座に拳を放ち、見事に命中させた!

 

「おごぉおおぉーーー!?こ、このクソ親父ぃ……ゴチンコが、ゴチンコがヨンチンコになったら、どうしてくれるんだぁ……」

「ちょ!?エンデヴァーにショート!?まじで親子喧嘩にしてもなにしてるんっすかぁ!?」

 

 親子共々、股を押さえ前のめりになり土を舐めると言う事態に夜嵐は驚いて状況を処理できずようやく何をしているのかと二人に言い放つ。

 

「こりゃ傑作だな、あのクソヴィランに動画送っとくか……」

「やっば、マジ珍事件、ウケるんだけど」

「二人とも止めてあげて!?こんな悲しい親子喧嘩撮影するの!!」

 

 爆豪はこのチン事件、因縁すら飛び越えて緑谷に送るべきだなとスマホで撮影をし始め現見も同じく撮影する様に、オールマイトはやめてあげてと懇願した。

 

 そして、火柱から通報が入り警察沙汰にまでなった、この『エンデヴァー火柱事件』の真相は、闇に葬られることになったのであった。

 

 

ーーー

 

「あれ、珍しい、かっちゃんから個人でメッセージな……んて……ぶふぉおお!?」

 

 その日、久々に爆豪から個人でメッセージが来た緑谷は、送られてきた動画と内容説明に吹き出して、腹筋をつりかけたのだった。




・ナッツパンチ

ナッツパンチとは、緑谷出久こと『イーヴルヒーロー』イズクを代表する必殺技の一つである。そのお披露目は雄英高校体育祭一年の時『エアコンヒーロー』ショートこと、轟焦凍との戦いで披露された。

見事な開脚により敵の視界から消えて、その股間に拳を叩き込み、悶絶させる奇襲攻撃。以降『雄英高校秘伝体術』として、後にヒーローとなる様々な生徒に継承されていった。

なお、個性によるバフを良しとはせず『ナッツパンチは、素手にて行ってこそ真のナッツパンチである』と継承者達には伝えられている。
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