※この作品はR-18です。

【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】   作:ぶっこ抜きデク

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間章 三学期編
三学期の始まり


 

 冬休みはあっという間に終えて、三学期が始まる。怒涛の1年も、残り三ヶ月……冬休みのインターンを終えた雄英高校1-A組は、三学期初日の登校で教室に集まっていた。

 

「諸君!あけましておめでとう!」

「おめでとう御座います」

 

 委員長飯田、副委員長八百万の挨拶から一日が始まった。皆もこの冬休み、インターン先で現場に出て色々積んで、ようやく今日この日合流の運びとなった。

 

「今日の授業は、実践報告会だ!冬休みの間に得た成果、課題などを共有する!さぁみんな、スーツを纏い!グラウンドαへ!!」

 

 飯田の号令に従い、皆収納されたヒーロースーツを取り出していく。緑谷も、収納棚から飛び出したラックからヒーロースーツを……引き寄せて取り出す。

 

「おいおい緑谷ぁ、横着すんなよなぁ?」

 

 背後の席の峰田に横着を指摘された緑谷、しかし緑谷は振り向いて峰田に言う。

 

「ああ……これは、エンデヴァーに課せられた課題なんだよ、あらゆる事に個性を使って練度を積めって……」

「そうなんか、にしてもそんな事にまで個性をねぇ?」

 

 色々と学ばせてもらった中、インターンにて課せられた課題、修行方法を緑谷は実践していた。あらゆる場面にて個性を使い、常習化し馴染ませ、練度を上げろと。

 

 全員が移動を始めようとする中、勢いよく教室のドアは開いた。

 

「おい!いつまで喋ってーー」

 

 いつもなら、喋って無駄な時間をと叱る相澤先生は、もうすでに移動を始めた教子の姿に、言葉が止まった。

 

「先生あけおめー!」

「今朝伺った通り、本日の概要伝達済みです!」

「そうか……」

 

 芦戸が新年の挨拶を相澤に言い、教室から出る。蛙吹も一礼し、飯田はすでに皆移動を始めていると相澤に伝えれば、何も言わずに邪魔にならないよう相澤はドアから離れた。

 

「飯田が空回りしてねぇ!」

 

 生真面目堅物な飯田が、それ故に空回りしていたのがなくなっていると上鳴が気付いて言う。飯田はメガネを光らせその理由を説明した。

 

「ああ、インターン先のヒーロー、マニュアルさんが保須でリーダーをしていてね、一週間だけではあるのが学んだのさ……物腰の柔らかさをね!あそれ!それそれそれ!」

「あ、またから回った」

 

 決してそう言う意味ではなかろうが、飯田が凄まじいスピードで腰を前後に振るのを見て、瀬呂が結局空回りしてると笑った。

 

「なぁ緑谷ぁ……」

「あ、言わんでも分かるよ峰田くん…….言わぬが花ってやつ」

「だな、行こうか」

 

 峰田は、そんな飯田の高速腰振りに言いたい事があるとなったが、言わんでも分かるからやめようと止めた。

 

 二人は……同じ答えに行きついていた。

 

『『絶対に女の子痛がるだろ、あの腰つかい』』

 

 下ネタであった。

 

「飯田くん、皆行ってるから僕らも行こうか……」

「む!そうだな緑谷くん、このインターンの成果をしっかり披露しようじゃないか!」

 

 いつまでも止まりそうに無いので、緑谷が声をかけてようやく飯田も移動を開始した。そんな移動の最中ーー飯田は緑谷を見て、違和感を覚えた。

 

「緑谷くん……背が伸びたかい?」

 

 そう、背丈だ。確か自分より少し低い、たしか爆豪と同じ身長だった筈だがと、自分が見上げていることに気づいた。

 

「あ、そういやおいらもいつもより首を上げるのが……きつかっ……」

 

 峰田も緑谷を見上げて話す際に首がいつもよりきつかったと、視線を下げた。そして気付く……。

 

「え?緑谷……お前浮いてね?」

「おー……やっと気付かれた」

 

 緑谷の足が、廊下についてなかった。数センチ浮いて浮遊していたのである。

 

「なんだ浮いていたのか!いやはや、身長がこの一週間で伸びたのかと思ったよ!」

「そんな一気に身長が伸びるわけないじゃ無いか、飯田くん」

「いやでも成長期ってあるからなー、いいなーおいらもそれくらい……」

 

 たった一週間で身長が伸びたのかと思って焦ったが、なんだ浮いてただけかと二人はスルー……できなかった。

 

「「えええ!?緑谷(くん)が浮いてる!?」」

「今ぁ!?ちょっと遅く無い!?」

 

 驚くのが遅く無いか?緑谷はスルーされかけそうになって逆に焦ったのだった。

 

 

 

「つまり、物を自分に引き寄せるんじゃなくて、自分を空に引き寄せて擬似的に飛べるようになったのか!?」

「マジかよ緑谷、遂に飛行までできるようになったのか!」

 

 浮いていた緑谷の話は即座に男子更衣室に広がり、切島と上鳴がその新たな力に食いついた。

 

「飛ぶって言うよりは……見えないワイヤーアクション?かな?自身にワイヤーを巻き付けて引き上げるって感覚……で、その気になればこうやって……」

 

 というわけで早速と、着替え中の上鳴にその体験をと意識を集中させれば、上鳴がゆっくり浮き上がった。

 

「お!お!?せ、背骨をなんか掴まれて引っ張られてる感覚!?うわやべぇ!すげぇ!浮いてる!!」

 

 無重力というより、確かに引っ張られて宙吊りの感覚だと体験した上鳴を、ゆっくり緑谷は下ろした。

 

「他にももっと早く移動できるようになって……エンデヴァー事務所のインターンは本当に充実だったよ」

「かー……こりゃまたうちらの総大将との差が広がっちまったかもしれねーなぁ……」

 

 切島から、このインターンで自分たちも成長したが、またさらに差をつけられたかと呟く中、峰田がふとあることに気がついて尋ねた。

 

「じゃあ、対抗戦の時の黒いやつはどうしたんだ?」

「黒爪の事?」

「あれ、そういう名前にしたのか?」

 

 『黒爪』は、緑谷が対抗戦で発現した『ワン・フォー・オール:ミラージュ』の個性の一つだった。

 

 本来は……OFAの五代目継承者の個性『黒鞭』が、緑谷にいつのまにか打ち込まれ個性を捻じ曲げた『AFO因子』により変異してしまったものだ。

 

 物間の挑発に怒り発動したその爪は凄まじい切れ味で、そして緑谷の意思通り伸びる。発動時には指先が弾け飛び痛みを伴うがその指先は再生する。

 

「……使い所がね、扱う事自体は問題ないんだけど……殺傷力が高くて持て余してるかな」

「確かに、誤って使って大怪我させてもだからな……」

「うん、余程の強敵にでも無いと使えないかも」

 

 殺傷力の高さから、今は持て余していると呟く緑谷に、確かにと障子が同意した。したのだが……。

 

『『『いや、脊髄ぶっこ抜いて殺せるのに今更じゃないか?』』』

 

 そもそも一撃必殺、残酷無比な個性なのに今更じゃなかろうかと、着替える皆は思うのであった。

 

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