※この作品はR-18です。

【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】   作:ぶっこ抜きデク

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scene4 オセオン警察24時

緑谷出久が少年にイーヴルヒーロー式取り調べ術を行っていた頃……高速道路の衝突事件に轟焦凍は立ち会っていた。

 

「ご苦労様でした」

「いえ……運転手さん大丈夫ですかね?」

「あれだけ凄まじい衝突だからね……救急搬送して、後は彼次第かな」

 

 凄まじい事故現場だった、氷で火を止めたが中の運転手は無論無事では済まなかった。なぜこうも危ない運転をと考える轟に、現地警察が声を上げた。

 

「おい!こっち来てくれ!!」

「何ですか?」

「見てくれこれ!」

 

 その声に、ひしゃげた車の方に向かった轟。そして、現場検証していた警察が車のあちこちの穴を示した。

 

「なんだこりゃあ……」

 

 まるで弾痕を思わせる穴がいくつも空いていた、つまりこの車の持ち主は……銃撃から逃げていたのかと轟は眉を顰めた。

 

 

 

 その高速道路下、街中の裏路上……フードを被った追跡者は、アタッシュケースをゴミ箱に乗せて開き……目を見開いた。そこにあった宝石を見て驚愕し……そして勿体ないとも思わず怒りに蹴り抜いた。

 

 宝石が裏路地に散らばる……しばらく震えたが、即座にスマホを取り出して連絡を取る、回収に失敗したと。

 

『そうか、わかった、こちらでも手を打っておく』

 

 電話の相手は……ヒューマライズ代表、フレクト・ターン。報告を聞いた彼は、こちらでもサポートをするとだけ答えた。

 

『忘れるなベロス、病魔に冒された者が唯一行える贖罪は、純粋なる人類を救済する事だけだと言うことを……』

『分かっております……』

 

 ベロスと呼ばれた彼女は、胸に手を当て次こそは成すと近い、電話を切った。

 

 

 

「ほら行け、さっさと行け、すぐ行け、時間稼ぎするんじゃあない」

「いだだだだだ!?尻を蹴るな尻を!!」

「あ?」

「あ!いえ!はい!すぐ向かうであります!!」

 

 一方、緑谷出久は、宝石強盗ヴィランの仲間の少年に、宝石のアタッシュケースを回収させる為、ケツを蹴り上げて現場に向かわせていた。

 

 最初に言っておくが……緑谷出久は仮免だが、ヒーローである。現在絶賛インターン中だ、ヴィランにしか見えないがそれでも緑谷は自身のやり方を変えるつもりは無い。ヴィランに一切の情け容赦は無しが彼のポリシーだ。

 

「な、なぁ……もしもなんだけどさ……」

「なに?」

「誰かに先に、ネコババされたー……ってなった場合は?」

 

 そう、現場にあるのか分からない!あの宝石の山!誰かがもう取ってたら流石に!その場合は流石に俺はお咎め無しだよな!?その場合どうする気か尋ねた少年に、緑谷は答えた。

 

「その場合は……お前の雇い主に吐かせて、クライアントに繋いでもらって、所属するヴィラン全員一網打尽でハラキリザンシュさせる……無論、貴様の家族親族も一族郎党全員、連帯責任で」

「家族はやめてくれよまじで!?まだ10にもなってない弟と妹しかいないんだよ!お……お前本当にヒーローかよぉ……」

「失礼な、ちゃんとジャパンで仮免取ったヒーローだ、ほらさっさと歩け!!」

 

 何て日だ、最早自分は死刑台に上がる死刑囚そのものじゃないかと少年は、走馬灯を感じながらも事故現場の公園にケツを蹴り上げられながらたどり着いた。

 

 辿り着いたのだが……まるでそれを予見していたかのように、パトカーのサイレンが鳴り出した。丁度いい、協力してもらうかと緑谷はパトカーが来るのを待つ……が、違和感を感じた。

 

「ねぇ、音が多くない?」

「は?え?」

 

 そして緑谷と少年は、その数秒間に意識が吹き飛びそうになった。明らかに多いのだ、というかパトカー2〜30台が公園に現れて緑谷と少年を取り囲んだ、しかも……明らかに特殊部隊まで盾を持って降りてきて防御体勢を取り、警官たちはドアをシールド代わりにして拳銃を抜いて二人に向けたのだ。

 

「両手を挙げてその場に伏せろー!!」

「ひぃい!?」

 

 殺気だった警官達を見て、少年は流石に悲鳴をあげ崩れ落ちたが、背後にいた緑谷が支えつつ、手を挙げた。

 

「ちょっと待ってもらっていいですか!こっちは窃盗犯を捕まえてーー」

「許可は出ている!撃てぇぇえーー!!」

「「ええぇえ!?」」

 

 手は上げた、対話しようとして近づいた。そうしたらいきなり発砲されたので、緑谷も少年も驚愕の果てに叫びを上げた。即座に緑谷は少年を抱え上げ、引き寄せで空を翔け銅像の上に乗る!

 

「いきなり撃たれた!何で!?お前一体どんな宝石運ぶつもりだったんだ!!」

「知らねぇよ!こんな事になるなんて!」

「えぇい……今から喋らないでよ、舌噛むよ!?」

 

 明らかに自分も狙われた、警察の行動がいくら何でも早すぎる!この少年が運んだ宝石は余程の高価なものなのかと緑谷は、オセオンの街を飛翔して警察の追跡を振り切りにかかる!

 

「うぅうぐ!は、吐きそう……」

「馬鹿!おい!やめーー」

 

 やめろという緑谷だが、いや待てと飲み込んだ。確かに、自分と一般の少年では耐えれる加速は違うよなと、内心舌を打つが緑谷は逃げ方を変えた。一度路地に降下して勢いを殺し、細かく、できるだけ弱目の引き寄せで飛翔し速度を下げる。

 

 サイレンが近づいてきた、しかしこちらも目的の場所に飛び出て、緑谷は少年を抱えて欄干を蹴り更に飛翔!追ってきたパトカーが次々玉突き事故によって止まり、振り切る事ができた。

 

 空を舞う最中、緑谷は橋を渡す電車を目にしてそこに着地を決め、降り立った。

 

「し……死ぬかとおぼっ……おごっ……くそぉ……吐くもん無い……」

 

 少年は限界が来てえずいたが、先に地下鉄で緑谷にゲロを吐かされたので吐くものがなかったため、事なきを得た。緑谷は着地した走る電車の上で呟く。

 

「いきなり発砲なんて……唐突すぎる」

 

 海外の警察の引き金の軽さは、日本と比べたらという話にはなるがそれでもあの包囲から発砲までが出来すぎていると疑念が過ぎる。しかし……一段落ついたかと息を吐いた瞬間。

 

 緑谷は殺気に気付いて左手を振り抜いた!

 

「矢……!?」

 

 反射運動で弾いたのは……矢であった。しかし弾いた矢が、しばらく空転するとその矢尻が再び緑谷と少年に向いて動き出した!

 

「追跡機能!?個性か!!」

「うわぁああ!!」

 

 緑谷は向かって再度来た矢に対して真正面に立つや、右腕を思い切り振りかぶり、矢を唐竹に切り裂いた!特製アームブレード『イーヴルブレード』は、特殊金属すら叩き切る!

 

 何処から射って来た!?あたりを見回して緑谷は、電車の上から見える噴水公園に、緑の光が煌めいたのを見て、そして矢がまた向かって来たのを目視する。

 

「逃げるぞ!歯をもう一度食いしばれ!!」

「か、かんべんし、いやぁあああああ!?」

 

 少年を抱え、緑谷は走る電車の上から再び空に飛び上がった!

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