※この作品はR-18です。

【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】   作:ぶっこ抜きデク

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scene15 ゲームスタート

 カートリッジから出てきた棒状の物……まるで知恵の輪じみたケースを岩場に隠れて緑谷は開封しようと試みる。

 

「うーん……この手のパズルまで仕込むなんて余程の機密だろうけど……」

「わかんねぇな、こっちか?」

「あ、また戻った、じゃあこっち……ダメだ」

 

 緑谷と轟がその知恵の輪ケースにトライしたがダメだった、だから……。

 

「かっちゃん、できる?」

「貸せや」

 

 困った時の爆豪勝己。

 

 クラスでも八百万、飯田に次いで成績第三位が、かちゃかちゃイジって解きにかかって……ふう、と一息吐いてから、地面に知恵の輪ケースをゆっくり置いて手のひらをかざしたので、緑谷と轟は即座に止めにかかった。

 

「ちょっちょっちょっ!待って待って待って!?何ノータイムで爆破しにかかってるの!!」

「中に入ってる物まで壊したらどうする!?」

「るっせぇ!!腹立つこのクソ知恵の輪ぁ!!」

 

 まさかの爆豪までお手上げとは、困ったぞとなる中、ロディがそれを拾い上げて、なんと次々スムーズに動かし始めた。

 

「ロディ、分かるの?」

「ガキの頃に同じ様なパズルを解いた事が……あ、やっぱり……こうして、これで……」

 

 ロディの手が知恵の輪ケースを動かして形が変わっていく……そして一部分が、カシャリと音を立てて抜け、ロディはやったと笑みを溢した。

 

「よし!開いた!!」

 

 ロディがゆっくりと知恵の輪ケースを分解する、その中から落ちて来た物を、緑谷が落とすまいと両手で掬い上げる。落ちて来たのは、長方形の紫がかった板、そしてマイクロSDだった。

 

 轟はマイクロSDを、緑谷は紫色の板をそれぞれ眺めながら言う。

 

「何これ……板?」

「こっちは情報チップか……よし、麓に町があったはずだ、そこで調べてみよう」

 

 本命はこれだろうなと、情報チップを手に入れた4人は、騒ぎに乗じて国境を抜け、クレイド国境付近の町へ向かった。

 

ーー同刻、某所ヒューマライズ本拠地ーー

 

『目標が隣国のクレイドへ……私の権限では、これ以上の捜索は……』

 

 フレクト・ターンは、映像に映し出されたオセオン警察長官から、目標となる指名手配した緑谷と、ロディがクレイドへ脱出した事を聞かされた。既にヒューマライズはオセオン警察を牛耳っており、此度の緑谷出久指名手配を発したのはこの男であった。

 

 だが、対象は逃げてしまった事に申し訳ないと謝罪する長官に、フレクトが言い放った言葉は。

 

「構わん」

「は?」

 

 寛恕であった、この失敗への激怒や断罪は無く寛大な許しの言葉に思わず呆気に取られた長官だったが、それには理由があった。

 

「クレイドならば……計画遂行中に此処へ来る事もできまい……」

 

 確かに、回収できれば万歳だったが、手は打っていた。フレクトは短剣型のリモコンを、整列する幹部団員の前で高々と抱え上げ……言い放つ。

 

「計画を実行する時は来た!!」

 

人類の救済を!

 

人類の救済を!!

 

人類の救済を!!!

 

 団員達の声を聞き、目を閉じてフレクトは呟く。

 

「人類の救済を……!」

 

 柄尻のボタンを押し込んだ瞬間……世界各地で『それ』は作動し始めた。

 

 

 

 世界ヒーロー協会本部に、緊急通信が入った。

 

「緊急事態!ヒューマライズが、インターネットを通じて放送を開始しました!!」

「表示しろ!!」

 

 本部モニターに、ヒューマライズの放送が映される。そこで流されたのは、フレクトによる演説であった。

 

『我々ヒューマライズは決起する、個性という病に冒された者達から、無個性と呼ばれる純粋なる人類を守る為に……』

 

 その放送は、全世界にインターネットを通じ、都市部のモニターまでハッキングされての放送で、ほとんどの人間が目にした。

 

『我々が開発した人類救済装置……世界二十五ヶ国に配置され、既に動き始めた……人類救済までのタイムリミットは、今から2時間』

 

 人類救済装置……即ちトリガーボムが爆発するのは今から二時間後との宣告、そしてフレクトの演説は続く。

 

『だが、我々も無慈悲ではない……この計画を阻止したいと願うのならば、人類救済装置を設置した地域を押収しよう……我々と異なる考え方をしていようと、チャンスは平等にあるべきだ……』

 

 フレクトは、トリガーボムを爆発させたくなかったら、設置地域をヒューマライズに明け渡し、忠誠を誓えと宣った。そうしたら、新たな世界を生き残る機会を与えてやると。演説が終わり、モニターが切り替わる。世界中にトリガーボムの反応が次々と映し出され、本部職員が声を上げた。

 

「長官、トリガーボムの設置区域全二十五箇所、全てヒューマライズのある支部と一致しています!」

「ヒューマライズの提示した国で、パニック発生!!」

 

 世界が、ヒューマライズの宣言で恐慌に陥っている。オールマイトは左脇腹を押さえて、何もできない歯痒さに歯を食いしばりながら、ただ見ているしかできなかった。

 

「直ちに待機中のヒーローチームに出動要請を!」

 

 ヒーロー協会本部総裁より命令が下る。ヒーロー達は、この二時間の間に、トリガーボム捜索と避難誘導へ出動が命じられた。

 

 

 

 そしてーークレイドの国境付近の町、ホテルのパソコンで、緑谷達はデータチップの情報を確認していた。

 

『私の名はアラン・ケイ、ヒューマライズに拉致された科学者の1人だ……』

 

 その動画ファイルから、緑谷達はヒューマライズの真の目的を知る事になるのであった。

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