【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】 作:ぶっこ抜きデク
「さぁて……特別ルールを説明したところで、早速トーナメント表をくじで決めるわよ!じゃあ一位のチームから……」
「あの、すみません」
緑谷の個性に関するルールが説明を終えて、いよいよトーナメントの組み分けをくじ引きで決めようとミッドナイトが決めようとした所で、本戦出場でクラスメイトの尾白猿夫が手を挙げた、申し訳無さそうにして下を向いて、彼は言う。
「俺、辞退します……」
突然の辞退宣言に、1-Aの面々が驚いた。
「どうしたんだ尾白くん!せっかくプロに見てもらえるのに」
飯田が何故だと尋ねると、緑谷はハッとするや、尾白に近づいた。
「尾白くん、少しいい?」
「あ、ああ、どうした?」
「この指は何本?」
「一本だ」
「キミの誕生日は?」
「5月28日」
「今日まで、僕との組み手は何回した?」
「十四回、うち一回はうちの道場だ……」
「おい、どうしたんだよぉ緑谷ぁ……」
「何かを確認してますの?」
尾白への質問を繰り返す緑谷、一体どうしたんだと峰田と八百万が尋ねて、首を横に向けた。
「心配すんなよヴィラン殺し、今は操っちゃあいないからさ?」
紫髪の少年、心操人使……二週間前爆豪、そして緑谷に宣戦布告し、騎馬戦ではA組尾白、青山、そしてB組の庄田と組み、3位に入賞した……この本戦唯一の普通科生徒!
「操るって一体……」
飯田が緑谷に尋ねたが、尾白が口を塞がせた。しかしーー
「受け答えするな、飯田くん、この心操くんの個性はーー」
「あ!おい!?」
緑谷が話した瞬間飯田は焦り、心操は笑った、馬鹿めと。二週間前の、一年生全員の個性を知っているのは虚勢だったようだと、個性の発動条件を満たした瞬間ーー。
めしり、という鈍い音が立った。
「お、お前、緑谷!?」
「きゃああああああ!?な、何してんの!?」
「何をしているんだ!自ら左手の指を折るなんて!?どうしたんだいきなり!!」
「ーーーーーー!?」
理解が及ばない事態に、飯田は唖然とした、たまたま近くに立っていだB組の拳藤一佳も悲鳴をあげた。いきなり……緑谷は自らの左手小指を根本からあらぬ方向に折ったのだから。尾白はその理由を理解して心配の声を上げ……心操はこの凶行に後退りする。それに対して緑谷は、追いつくように迫っていく。
「彼の個性は洗脳……その発動条件は、集中時に自分と受け答えをする、今僕はこうして、洗脳を発動した瞬間に自分の指を折って、痛みで解除してるんだ」
「な、お前……!?」
みしり!次は自分の薬指を緑谷は折る!冷たい眼差しを心操に向けながら、自らの指を見せつけるように。
「成る程、コンマ数秒の世界だね……キミが尾白くんを操って、棄権させようとしたのかと思ったけど」
「ううっ!?」
ぼぎぃ!?中指をへし折る!骨が見える解放骨折で!血液が左手を血に染め痛々しく血を滴らせる。
「無駄だ、僕にそんな小細工は効かない、諦めるんだな」
「ば、化け物がぁああ!!」
戦う前から、まだ相手も決まってすらいないのに、戦意を失わせるような攻略を見せられた心操は叫んだ。
「待て!やめろ緑谷!俺は別の理由で降りるんだ!」
まずいと、尾白は緑谷を羽交締めにして止め、操られてはいないし、違う理由で降りるんだと止めるのだった。
「えーー違うの?」
「オーウ……イッツクレイジー」
まさかの2回目のくじ引きの中断と、緑谷の凶行にミッドナイトはそう溢した。緑谷は、くじ引きの代役を峰田に頼み、尾白に連れられ治療室へ運ばれる事となった。