※この作品はR-18です。

【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】   作:ぶっこ抜きデク

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290話 この時点でマグ姉が生きてた場合、イベントに変化があるんですよねぇ

 蛇腔市の避難誘導が始まる、まるで死んだように街が静まり返っている。市内に入った緑谷はクラスメイトと共に連絡を待つ中、救急車のサイレンを聞いた。

 

 やがて、救急車が通過するのを見た麗日は、緑谷に尋ねた。

 

「イズクくん、あれって……」

「うん、病院の患者や来客を移送して避難させてると思われる」

 

 蛇腔病院がしっかり見える場所で、やはりまだ周囲含め血に染まっていた。そこから逃げ仰ているという事はつまり……このPTSDじみた幻影は『死の気配』かと理解する。近付けば死ぬ可能性があるエリアが、死の臭いが可視化されてるのかと。

 

 それにしても色濃いなと緑谷は気にしないようにするがやはり一度見たら気になってしまう。今あの場に居るプロヒーロー達は大丈夫なのか……あの中にはイレイザーヘッドこと担任の相澤先生にプレゼント・マイクも参加している。

 

 とは言え、自分たちより年季も経験も積んだプロヒーローだ、心配こそ侮辱行為だろうなと考えていると、インカムに通信が入った。

 

『後方支援班全員に通達!病院内でエンデヴァー班がヴィランと交戦中、役場が周辺住民のスマホに避難勧告を出した!担当区域の避難誘導を始めるよ!』

 

 バーニンからの通達、やはり病院でヴィランと戦闘になったらしい?

 

「飯田くん、轟くん、聞いた?」

「ああ、こっちも聞いた!」

 

 一応の確認で通信を確認した緑谷だったが……。

 

「クソが!何で俺様が避難誘導なんだよ、ヴィランやらせろやぁ……!」

 

 この男、まだ苛立っていた。爆豪は苛立ちながら歩き出したので、まさか今から前線側に独断で行く気かと飯田が声をかけた。

 

「こらこらこら!どこに行くんだ爆豪くん!?」

 

 その爆豪が向かった先は……民家の門のインターホンの前だった。爆豪はそのまま、苛立ちはあれどゆっくりインターホンを押して叫んだ。

 

「おいコラァア!!避難しろっつってんだろうがぁ!!スマホ見てねぇのか!ああ!?」

 

 爆豪勝己、苛立ちつつも不満を抱えながらも、ヒーローとしての責務はしっかりまっとうする男。ただ、口が悪いのは流石に如何かと思われる。

 

「よし……じゃあ僕と飯田くんでマンションを回るから、麗日さん達は一軒家を回って」

「うん、わかった!」

 

 ここからはスピードと役割分担だなと、麗日に一軒家の避難勧告を頼んだ緑谷は、飯田とマンションを担当する事にした。

 

「いくぞ、緑谷くん!」

「ああ行こう!」

 

 レシプロを唸らせ、空を掴み飛翔する。ヒーロー達と共に、緑谷は蛇腔市の避難活動を開始した。

 

 

 一方その頃……群訝山荘、超常解放戦線本拠地ではーー。

 

「ああ……そ、そんな、おい!嘘だろ!?マグ姉!?」

 

 本拠地の1室……そこに血を流し倒れ伏すは、ヴィラン連合の一人『マグネ』こと、引石健磁が……血溜まりに倒れる彼、いや彼女に同じくヴィラン連合からの仲、トゥワイスが声をかける。

 

「トゥ……ワイス……逃げ……て……」

 

 最早事切れる間際、体をガッツリと斬られたのを見てしまった。斬った者は目の前で赤い羽根の剣と、部屋に同じ羽を漂わせながら二人を冷たく見下ろしていた。

 

「どうしてだよ、なんなんだよこれぇ……なぁ、説明しろよ!ホークス!!」

 

 トゥワイスの質問に、ホークスの返答は冷たいものであった。

 

「襲撃日時は暗号でやりとりしました、いやぁ……めちゃくちゃ大変でしたよ……」

 

 漂う羽、ホークスの個性『豪翼』が、狙いをトゥワイスに定めて逃さないと突きつけらる。

 

「今回の作戦は、とにかく数が脅威でしたので……二倍の個性を持つあなたに少しの猶予も与えなくなかった……」

 

 ホークスが言う、お前はこの解放戦線の中で、最も危険な戦力であると。

 

 

 

 ヴィラン名:トゥワイス

 本名……分倍河原仁

 

 ヴィラン連合の一人であり、加入は雄英一年生の林間合宿時より。

 

 個性は『二倍』

 

 一つのものを二つに増やす、単純なもの。しかして……その個性は厄介極まりない。それによって増やせるものは、人間も含まれる。その人物そのものを増やせるのだ……しかも『個性』すら再現して。

 

 これにより、林間合宿では荼毘を複製したりと、雄英一年生に被害を出した。

 

 だが、増やせる物は同時に二つ、しかし二つ目は一つ目より脆い。そこまでならば、危惧するヴィランではかなかった。

 

 それはこの時点のトゥワイスの話……彼は、異能解放戦線との戦いである事を踏み越え『自分自身』を増やせるようになった。

 

 その結果……彼はその気になれば一人で軍隊を生み出せる人海戦術を可能としたのだ。故に、ホークスはこの作戦において、彼を最重要対象に指定していた。

 

 同時に……超常解放戦線に踏み込むなら、この男からならばとも思っていた。

 

 彼の過去、そして仲間内への感情は一際強く、絆に飢えている。何よりトゥワイス自身の過去が、虐げられて来た過去からか上に脆い傾向がホークスには見てとれた。

 

 No.2ヒーローが解放思想持ち、ヒーローを裏切るか?まずそう考えられ潜入すらままならないのを、可能にしたのが彼だろう。トゥワイスは解放戦線内で、ホークスとつるみ擁護していたのだ。

 

 ホークス自身、信用を得るため色々したのもあるが、彼が居なければホークスの内偵はより困難だった事に違いない。

 

 だからこそ……ホークスは、トゥワイスこと分倍河原仁を、必ず拘束ないし、不可能ならば殺さねばならないと決めていた。

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