※この作品はR-18です。

【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】   作:ぶっこ抜きデク

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291話 ここが自分の居場所

 群訝山荘の、エッジショット班による超常解放戦線本拠地奇襲作戦の初動は『成功』と言っても過言では無かろう。

 

 現に解放戦線メンバーはヒーロー達の奇襲に次々と捉えられ無力化された。前線に推薦された上鳴も、常闇も、小森も骨抜もその個性で見事にヒーローをサポートした。

 

 しかしだ……この世界線は一つのズレが生じたと言うべきか……誰かが生きれば誰かが代わりに死ぬ。

 

 ある男が死んで、ある男が生き抜いた。

 

 その結果……群訝山荘奇襲は、失敗に終わる事となる。

 

「し、信じてあげねぇとって……誰かが信じてあげねぇと、可哀想だって……!そう思ったからーー!」

 

 囲まれた豪翼の前に涙を流すトゥワイス、散々自分が、不幸な過去だったから、針の筵な人生だったから、現れたヒーローが同志として、ヴィランとして共に活動して、本当に自分達の戦力として活躍してくれた信頼があったし、築けたとトゥワイスは思っていた。

 

「ありがとう……貴方は運が悪かっただけだ……罪を償ってやり直そう、やり直せるように手伝う、貴方は……いい人だから」

 

 ホークスからの投降の呼びかけに、トゥワイスはマグネの亡骸をゆっくりとた正し、歯を食いしばって言い放つ。

 

「うるせぇ、これがヒーローか……」

「やめろ……」

「なにを、やり直すってんだ!」

 

 涙を流しながら、勝ち目がないと分かっていながら、トゥワイス……分倍河原は立ち上がって武器であるメジャーを伸ばした。

 

「分倍河原!!」

「俺は!俺のことなんか!!とっくにどうだってーー」

 

 その動きに反応し、豪翼がトゥワイスに向かう、しかしーー。

 

「どうでも……いいことないでしょ、トゥワイス!」

 

 豪翼が止まる、まるで何かに反発するように、それはホークス自身にも作用して、部屋から追い出そうとしている!これは、まさかと声がした亡骸だったはずの男にホークスは目を向けた。

 

「浅かったかーー!?」

「いいえざっくり、死ぬのが分かるくらい!」

 

 マグネが生きていた、そして自身の個性で磁力をトゥワイスとホークスに付加していたのだ!マグネの個性磁力は、男は『S極』女は『N極』として付加される決まりがある!そして、ホークスもトゥワイスも男!互いに反発し合い、決して近づくことはできない……それはホークスの豪翼の翼さえも!

 

 

死に際の抵抗……最後の花道と、マグネは言い放つ。

 

「反発失恋、縁切りの壁……」

「ぬぁあぁあ!?」

 

 ホークスはドアに吹き飛ばされてそのまま外へ弾き出された。そしてマグネは今度こそ、ここで終わりと察して笑みを浮かべてくたりと床に倒れた。

 

「マグ姉!待ってろ今運ぶからな!!」

「いいのトゥワイス……それより、トガちゃんや、コンプレスを……」

 

 倒れ伏すマグネに、まだ間に合うと声をかけるトゥワイスに、もう間に合わないと朗らかな顔で血を口から吐いて、マグネは言う。私より他の仲間達を助けてと。

 

「短いけど……今まで一番、居心地よかったわ、ヴィラン連合……だから、守って……ヒーローに、壊されちゃダメ……早く行って……」

 

 今やるべきこと……トゥワイスはサングラスの奥のマグネの瞳が光を、力を失っていく事実に涙を流した。しかし……その今際の際の台詞を聞いて、何もしないのは違うとトゥワイスは立ち上がる。

 

「許さねぇぞヒーロー共!!よくもマグ姉を!!絶対許さねぇ!!」

 

 怒りを力に、今の仲間達を、トガちゃん、スピナー、荼毘、Mr.コンプレスを守る!その為にこの個性があるんだと、ついにトゥワイスが動いた!

 

「無限増殖!哀れな行進!!(サッドマンズパレード!!)」

 

 その叫びと共に、トゥワイスの体から次々と倍になったトゥワイスが現れる!そのトゥワイスがまたトゥワイスを作り上げ、またトゥワイスがトゥワイスをーーやがて部屋を埋め尽くしーー。

 

「おいばか!?こんな狭いとこで増えんなよ!?」

「んな事言ってる場合か!?仲間を助けるんだよ行け行け行け!!」

「押すな!潰れーー」

 

 明らかに出す場所間違えたとなりながら、壁面を圧迫しーー。

 

「「「「うわぁあああああああ!!」」」」

 

 一室を破壊して群訝山荘内に雪崩のように弾け飛んだ。

 

「しもうた、失敗した……」

 

 弾き出され上空に飛んで体勢を立て直したホークスは、トゥワイスの個性が発動してしまい、冷や汗を垂らした。

 

 

 

 群訝山荘後方、エッジショット班後衛組。索敵として戦況を確認していた耳郎は、唐突な変化に驚いた。

 

「ちょっと……ええ!?何これ!!」

「どうした耳郎ジャック!?」

 

 イヤホンジャックで索敵していた耳郎は、前線の唐突な変化に地面からジャックを引き抜き抜いた。その驚きように前線での仕事を終えて戻ってきた上鳴はどうしたとたずねる。

 

「ヴィランが増えた!いや、伏兵?それにしては数が多すぎる!!」

「伏兵って……まだヴィランが居たのかよ……」

 

 後衛側に待機していた峰田も、まさか自分達が戦う事態になったのかと焦る中、ヒーロー達が通信を聞いたらしい、声が上がる。

 

「前線が突破寸前!!後衛のヒーローは前線へ、インターン生は待機!戦線を下げさせるな!!」

 

 後詰のヒーロー達が出動すると言う事態が、目の前で起こった。一体何が前線で起こっているのか、雄英高校インターン生達は騒然とする。

 

 しかし彼らは知らない……これから自分達は……地獄のような事態に直面する事など、そこまでの身構えも、心構えもできていなかったと突きつけられる事になろうとは知る由もなかったのである。




・反発失恋、縁切りの壁
セキアカにおける、マグネの必殺技。対象者を反発させ近づけない防御の壁。同性でしか発動しないが、ホークスからトゥワイスを守り、反撃の隙を与えた。
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