【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】 作:ぶっこ抜きデク
『緑谷、さっさと戻してやれ』
「はーい」
まるで狩人の如く、右手に口から血を流し驚いた表情の心操の脊髄を掲げた緑谷は、相澤先生の放送で蘇生をさっさとしてやれと指摘されて、首を失い血は止まって倒れた心操の死体へあるいていくと、そこへ丁寧に……とはいえ見たらまぁ吐くだろうそんなグロテスクな絵面で刺しこむ。
引きちぎれた筋繊維、血管、神経が巻き戻しのように治癒していき、皮膚も繋がって……心操は瞬きして顔を覗く緑谷を視認する。
「おはよう、一度死んだ気分はどう?」
「天国ってあるんだな」
「よかったね、キミはそれだけ真面目に頑張って生きてる証拠だよ」
会場の観客も、この蘇生が行われて目を疑う。こんな個性が世の中にあるのかと、そして予選で封印された理由も納得させられた。これでよし、緑谷は退場する為、心操に背を向けて歩き出した。
「ひとつ聞いていいか、どうして……雄英に来たんだ、ヒーローになろうって思えたんだ」
心操からの質問を投げかけられ、緑谷は振り返らなかったが、すぐに答えた。
「こんなどうしようもない個性でも、ヒーローになれると思いたいし……憧れからキミもここに来いと言われたからだ……キミだって同じだろう?ヒーローになりたくてここに来た、違う?」
「そうだな……分かりきったこと、聞いてすまない」
ここに居るならば、たとえ普通科だろうが何だろうが思いは同じだろう。諦めきれないから、ここに居るのだと。
「編入狙ってるんでしょ、さっさと上がってきなよ?まぁ……できればB組の枠をとって欲しいかな、いや……そもそも絶対枠少ないよ、せめて30人は欲しいって」
待っている、そう言葉を送り、緑谷は会場を立ち去り……心操もまた、会場を立ち去った。
一方……1年ヒーロー科の観覧席。
「あ、あわわわわ……え、A組って、あんな化け物が居るの?」
しっかりと、恐怖を刻みこまれた拳藤一佳が、カタカタ震えて言った。それに対して自信満々、鼻息混じりに応えたのは芦戸三奈であった。
「どうよ、あれがうちら1-A最強のヴィラン殺しの緑谷出久くん、個性は……脊髄ぶっこ抜きだよ」
「お、俺が顔面にぶち込まれたあのグレネードガンは……慈悲だったんだな」
騎馬戦の際、かれに煮湯を飲まされた鉄哲徹鐵は、あのグレネードガン使用はマジに必要だったんだなと冷や汗を垂らした。
だがーーこの男は違った。
「あっはっはっは!人を殺すしかないどうしようもない個性じゃあないか!ヒーローはヴィランすら殺してはならない、捕まえなければ意味がないのにさぁ!彼がヒーロー?無理だね、なれやしない!!体よく使われてポイされるのがわかるよ!!」
「も、物間!やめときなって!」
物間寧人はそれを笑って貶してみせた、1ーAはマジかこいつと、その胆力には白旗あげるしかないと思った。
「やれやれ、ヴィラン殺しだなんだ言われても大した事ないなぁ、僕は少し用をたしてくるよ」
そう言って彼はトイレに行くと立ち上がり階段に向かったのを拳藤、1年全員が見送るように目で追った最中ーー。
「おや……なんだか変な匂いが漂ったような」
青山がそんな事を呟いた、拳藤はこの時見逃さなかった……彼の体操服の尻が濡れていたし、なんなら席から匂いが漂っていた事に。
「だれか……ファ◯リーズ持ってない?」
拳藤は彼の名誉を守る為、B組にそうだけ尋ね、皆察してそれ以降何も言わなかった。