※この作品はR-18です。

【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】   作:ぶっこ抜きデク

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scene15 あるギロチン王子直伝の必殺技

「何この揺れは!?」

「凄まじい揺れだ!皆さん頭を守って伏せて!」

 

 一方要塞内では、久によって要塞の約二割が消し飛んだ余波を受けて揺れていた。移動開始した揺れとは違う明らかに何かと衝突したような揺れに、芦戸は驚くも飯田が避難民に瓦礫から身を守るように屈みながら頭を守るように指示を飛ばす。

 

「今の揺れ……外部からの音も凄まじかった……外側の攻撃に、崩落音?」

「きっとプロヒーローだ!」

 

 耳郎のイヤホンジャックが捉えた凄まじい破壊音に崩落、つまりは外部のプロヒーローが攻撃を始めたと麗日は脱出の目処が立ちそうだと希望が持てた。

 

「ああ!耳郎くん、破壊音がした方に誘導を……」

「それは危ないんだよね!」

 

 飯田がプロヒーローによって避難できる場所をこじ開けていると見てそちらに誘導を頼もうとした矢先、地面からにゅっ!と生えて来た人の頭と声に、彼が飛び出して来た。

 

「通形先輩!?」

「ルミリオン!!」

 

 雄英BIG3の三年生が1人ルミリオンが、個性の透過を駆使して脱出組の前に現れたのだった!

 

「遅くなってごめんねー?パトロールしてた場所が遠いのなんの、しかも要塞の左側二割が消し飛ばされるわで……っと、まずヴィランより人命優先!皆、僕について来て!!」

 

「はい!皆、こっちだ!」

「こっちでーす!慌てず焦らずついて来てくださーい」

 

 ルミリオンによる脱出ルートの先導が始まり、A組避難チームが連携して避難民を誘導を開始した。飯田は、ダークマイト討伐に向かった緑谷達に、無理だけはするなと願いながら避難民の誘導に加わった。

 

 

「いつの間にこんな橋が……」

「入り口らしきものも見えるぞ」

 

 ダークマイト討伐班の緑谷、爆豪、轟、常闇は、奴が待っているらしき場所へ伸びる橋が作られている事に呟いた。

 

「追って来やがれってか?相変わらず馬鹿にしてやがる!」

 

 爆豪からすれば余裕の表れの如く行動に苛立ちも募る。7代目の変異個性『バーニア』で飛行する緑谷は、ふと聞き覚えあるエンジン音に下を見た。

 

 なんと、ジュリオが追従して来たのだ。

 

「ジュリオさん?」

「下がれイケモブ!」

 

 パンピーが来んじゃねえ危ねぇだろうが、彼なりの心遣いだろう言葉に、ジュリオは即座に返答した。

 

「お断りします」

「んだとぉ!?」

「お嬢様の個性を熟知しているのは、この私です……それに……」

 

 彼女の個性を知るからこそ、ついていってサポートができると彼は宣い、緑谷に目を向けてから続けていった。

 

「私を笑わせるのなら、近くにいないと見られませんよ?」

 

 私を笑わせるのだろう、さっき言ったならそれを間近に見てちゃんと確認しろというジュリオに、緑谷はゆっくりバーニアの出力を落としてタンデムシートに着地して直立で乗り、腕組みしながら言う。

 

「よーし、なら一緒に囚われのお姫様を助けにいくか王子様!!この戦士イズクがジュリオ王子を守って連れていってやる!!」

 

 そう宣言して、剣代わりのアームブレード『脳無殺し』を煌めかせながら緑谷が宣ったのを聞いて、この男が目を光らせて乗らない訳もない。

 

「そうか、なら俺は闇騎士ツクヨミとして貴殿の道を開こう!!」

 

 常闇踏陰、ヒーロー名『ツクヨミ』が緑谷のファンタジーごっこを始めたのでそれに乗っかった。この二人、ノリノリである。

 

「真面目にやれや厨二病邪気眼罹患者どもが!!」

 

 真面目にやれやと二人のノリに苛立つ爆豪、そして轟は……。

 

「え?あ、えっと……すまん二人とも……何も思いつかない」

「律儀に乗ろうとしねぇで無視しろテメェ!!」

 

 律儀に返さんでいいと爆豪に嗜められたのだった。

 

 山を貫通するトンネルを行き……四人が出たのは円形の、まるでローマの闘技場を思わせる空間だった。そして緑谷達が入って来た所を待っていたとばかりに、脳無に似通った異形の化け物達が壁から、地面から、客席から湧き出て来た!

 

「またこいつらかぁ!!」

 

 一度戦ったらしい、爆豪は両手からAPショットを方々に連射し迎撃、轟も氷で固めていく。

 

「切り裂け黒爪ぇ!!ブルータル・スパイダァアア!!」

 

 人間じゃない化け物ならばと、緑谷も指先を破裂させ黒爪を伸ばして化け物を囲い、細切れサイコロステーキにしていく!

 

「ダークシャドウ!!」

『ウゥエエウアアアァアアーーー!!』

 

 床屋のダークシャドウが咆哮を上げ、客席の化け物を一気に凪倒す!薄暗いこの空間は、ダークシャドウも暴走しなければさらに強さも両立する程良さに、常闇は言い放つ。

 

「ここは俺が引きつける、この暗さなら……俺のダークシャドウで十分だ!行け!!」

「厨二かぁ!!」

 

 そう文句を言う爆豪だが、先を急ぎたいのも事実で常闇に任せ、ジュリオも轟も即座にこの闘技場の出口である階段へ向かう。

 

「後でね、同胞」

「行け!同胞!!」

 

 互いに親指を立てて緑谷もまた、爆豪達の背を追った。

 

 そして見えて来た館へ、四人は更に加速して向かう。打ち捨てられた遺跡のような場所へ辿り着いた四人の前に、立ちはだかったのは巨躯な男とその肩に乗る老人であった。

 

「やる気かよ!」

 

 門を閉められ佇む二人に怒号をぶつける爆豪に、巨躯な男の肩に乗る長鼻の老人は指差して言う。

 

「あんた達に恨みはないが、ボスの命令は絶対じゃて、ふおっふおっふおっ!」

 

 如何にもな台詞で、通りたければワシらを倒せと宣う老人に爆豪が歯を剥き出しにして睨みつけると、轟は右手から冷気を漂わせて緑谷に言い放つ。

 

「緑谷、ここは俺たちに任せて先に行け!」

「また厨二かぁ!!」

 

 さっきも聞いたわと爆豪が突っ込むのをよそに、緑谷はジュリオにアイコンタクトして右に向かい、そのまま天井を引き寄せ跳躍!

 

「いくぞジュリオ王子!ショートカットだ!!」

 

 ジュリオの駆るバイクごと引き寄せて持ち上げ、緑谷とジュリオは城門を飛び越えて着地した。目の前に広がる庭園、奥には屋敷がありその窓からダークマイトがアンナを横に立たせて緑谷とジュリオを待っていた。

 

「お目当ては!俺の大切なお嬢さんかなぁ?しかし、渡さないぞぉ?」

「お嬢様!!」

 

 抱き寄せて頬を掴んで煽りながら館の中に入るダークマイトに、ジュリオは即座にバイクを走らせる!

 

「待った!ジュリオさん!!」

 

 煽られて向かったらダメだと、見ればダークマイトの最後の砦とばかりにくすんだ銀髪オールバックの男が、ゆっくり歩いてジュリオの前に立ちはだかった。

 

  アンナを攫い、ギンジのスピードを遅めた空間を遅延させる男を前に、緑谷は即座に背後へと跳躍した。

 

「ドレインスポット」

 

 指を弾き、広がる歪んだ空間にジュリオは囚われた。バイクの動きが止まったように遅くなり、後退した緑谷に銀髪のマフィアブルーノ・ゴリーニは余裕を見せながら言う。

 

「どこにいくつもりだい?」

 

 逃げた緑谷を優雅に追うようにあるきやがら、目の前のジュリオを横に押したブルーノ。これで転んで無事ではすまないと、近づくブルーノに対し、遅延空間が近づくのを見て緑谷は更に下がる。

 

「おやおや、撤退かなぁ?」

 

 ブルーノが更に煽るように言う最中、緑谷は地面に着地して、腕を十字に組みながら唱えるように呟く。

 

「OFA……78%!!」

 

 左右のアームブレード、脳無殺しが妖しく煌めき、更に緑谷の瞳も赤く輝いた瞬間ーー緑谷は組んだ左右の腕を上下に思い切り振り抜いた!

 

 周囲に発生した風が、庭園の花や木々を思い切り揺らし葉を、花を散らせる。ブルーノは、彼が何をしたのか理解できず、静寂を破るように尋ねた。

 

「今、何かーー」

 

 瞬間ーーブルーノの景色が“縦にズレた“

 

 ズズズと、ブルーノの正中線に疾る赤色の線!!ブルーノの身体が、左右に切り分たれ!正中線から血飛沫が飛び散る!そんなブルーノに向けて、緑谷は言い放った。

 

「僕の新必殺技……」

「そ、そんな!そんら馬鹿ーー」

「イーヴルエアギロチン!!」

 

 ズシャリと、ブルーノは断末魔を最後まで言えずに肉体は左右に両断され、臓腑を地面に撒き散らした。

 

「うわぁ!?」

 

 同時に、ドレインスポットは解除されて転んだジュリオはガーデンになんとか身体が落下したが、バイクは壁に激突して爆散した。

 

 不時着したジュリオは即座に起き上がり、見上げた先ではダークマイトが円筒型のエレベーターらしき物にアンナと乗りながら、何やら目を見開いて見下ろしていた。ブルーノの空間に囚われていたので、何があったか分からず、ジュリオはガーデンから出て来て緑谷を呼んだ。

 

「イズク!」

「あー!そこ危ない!あと見たらダメ!!吐くから!!向こう側から!奥の方からこっち見ないで出て来て!」

 

 ちょうど出て来たのが真っ二つにされたブルーノの上だったため、緑谷は危ないと、見たらダメだと指摘した。何やったんだこいつと、ジュリオはとりあえず指示通り動いた。

 

「アンナさんどこ行った?」

 

 背後から声がかかりジュリオは振り返って言った。

 

「上だ、ダークマイトに連れ去られ……」

「あーー」

 

 振り向いた瞬間、ジュリオは見てしまった。ダークマイトの部下ブルーノ・ゴリーニが、真っ二つにされて臓腑と血を地面に撒き散らして死んでいる様を。

 

「……うぷ」

「……吐いたら追うよ」

 

 ジュリオは正気度チェックに失敗して、地面に吐瀉物を吐いたので、緑谷は申し訳なさそうに背中をさすってあげたのだった。




イズクの必殺技辞典!!

・ブルータル・スパイダー
黒爪を利用した、エンデヴァーの『ヘル・スパイダー』を模倣した技。こっちは斬撃のみな為、焼き切るヘル・スパイダーより人道的だと思われる。

・イーヴルエアギロチン
OFA使用によって生まれる攻撃は、衝撃波を生むほどの威力。それを刃物や手刀で行った際、真空の斬撃が発生する。

78%の力で放たれた見えない真空の刃が、敵を両断するぶっこ抜きバースにおける原作の『エアフォース』に準ずる遠距離攻撃。まだ改良の余地ありで、出力を抑え連続で放てるかもしれない。

この技によって、緑谷出久はキルスコア3を達成したのであった!!

元ネタはウルトラマンAのバーチカルギロチン
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