【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】 作:ぶっこ抜きデク
「おぁああ!!のぅ!?いやぁお!!あはぁはぁーはーーー!?」
ダークマイトが股間を押さえピョンピョン飛んで痛みに絶叫する。開脚から立ち上がった緑谷は、ダークマイトのケツを蹴倒して踏みつけてやりながら言った。
「おいどうした象徴を継ぐ男、金玉殴られたくらいで情けないなぁ!?あぁ!?オールマイトだったらしっかり耐えて、仁王立ちして笑ってるぞ!!ほらその無様な面ぁ写真に収めてやるからこっちに顔向けなよ!!」
その台詞を察知したのか……外で通信役をヘリコプターより行っていたオールマイトは、唐突に来たタマヒュンに冷や汗を流した……らしい。
スマホのカメラ機能を使い嗚咽を漏らす無様なダークマイトの写真を撮影する緑谷に、ジュリオは口が開きっぱなしになる。そんなジュリオに緑谷は手招きした。
「ジュリオさん!ほらこっち来て!一緒に撮ろうよ象徴(笑)の無様な姿をさ!」
「い、いや私は……」
「いいからいいからほらほら!!」
遠慮するなよと手招きする緑谷にドン引きなジュリオ、しかし当のダークマイトはケツを踏まれながらも抗議を緑谷へ吐き散らす。
「ひ、酷いだろ!?ヒーローがこんな事していいのかい!?いくら私もマフィア時代はここは攻撃してはならないってパパに教わったぞ!?仮にもそれでヒーローがキミはぁ……おぉあぁあ〜〜!」
久々に聞いたかもしれない、ヴィランが金的に抗議する様を。なんとも惨めで無様で滑稽なと呆れて緑谷はこの時の答えをいつも通り答えた。
「残念だったね!特撮のヒーローでは度々金的を使ってるから禁止とかされてませーん!おらぁ!!」
「アーオ!?♂」
ついでにダークマイトの推定ケツアナを爪先で蹴り抜いて転がし襟元を正した緑谷、さっき膝をつかされた借りは返したぞと満足して緑谷は、パンパンと手を叩いてダークマイトを挑発する。
「ヘイパピーちゃん!へっぴり腰でもう終わりか!?立ってみろよ!!象徴になるとか抜かしといて聞いて呆れるなぁ!カモンカモン!!」
徹底的に挑発し扱き下ろす姿にこれがヒーローの姿かとドン引きなジュリオ。対してダークマイトは、ようやく痛みは引いたらしく腰を押し込み息を整えてから言い放つ。
「おのれぇ……よくもこの私をコケにしてくれたな!キミをサイドキックとして首輪をはめてやろうとしたが絶対に許さんぞ!!!じわじわとなぶり殺しにしてやる!!!」
そのどこかの宇宙の帝王じみた宣告と共に、ダークマイトは金貨をばら撒き石柱をいくつも作り出して緑谷向けて叩きこむ!!
「うぉああああ!?」
アンナの個性で強化された、ダークマイトことバルド・ゴリーニの『錬金』は、等価交換を無視した物量で緑谷に襲いかかる!!石柱に押し込まれた緑谷は地面に線を引きながら踏ん張り、拳を握りしめ思い切り石柱を殴り砕いて石柱の波から抜け出した!OFAがあるからこそできる芸当!
「これがぁ、象徴の力ぁ!!」
「おおぁああ嘘ぉ!?」
出てきた緑谷をダークマイトの手から投げられた金貨が変化した拳のエネルギー弾が襲いかかる!波状攻撃で決して近接戦をさせないとばかりに放たれたエネルギー弾が命中し、緑谷は壁まで叩き込まれた。
「どうだぁ?憧れるだろぉ?」
この圧倒的な力に羨望しろと宣うダークマイトだったが、気配に左手を翳した。
「うん?」
鳴り響く発砲音、ジュリオの義手銃から放たれた弾丸を指輪から作り変えたエネルギーシールドで防ぎ、さらに金貨を宙に投げたダークマイトはジュリオに標的を変える!
拳でも石柱でもない、金貨のエネルギー弾がジュリオへ放たれればそれを回避しつつジュリオは義手銃のマガジンを入れ替え、乱射しながらも、そのエネルギー弾に地面が割れて浮き上がり、割れた地面にダークマイトの姿が重なり消える!
「おう!!」
土煙から現れたダークマイトの拳を、間一髪で回避しながらジュリオは、超至近距離からダークマイトの腹目掛け残りの弾丸を連射で叩き込んだ!!弾切れして、幾度か引き金を引いたジュリオは、目を見開きながらバックステップして間合いを離して唖然とした。
「どんなピンチをも切り抜ける……」
緑谷も、拳のエネルギー弾で壁に叩き込まれてから復帰し、その光景に驚いた。
妖しく笑みを見せるダークマイト、そのスーツの上に、ジュリオが連射した弾丸全てが錬金の個性で作られたスーツによって阻まれて、地面に落下していたのだ。錬金によって作られたスーツそれ自体が、高性能な防弾仕様となっていたのだ!
「俺はもう、プルス・ウルトラァ……しているぞぉ!!」
「やぁめろぉ!!」
宙へばら撒かれた金貨が変質して浮遊する、ジュリオがまともに喰らったら洒落にならないと、左右両手両足の皮膚を裂いて現れたバーニアを噴かしダークマイトへ緑谷は再接近する!しかし巧妙な事に!ダークマイトは即座に標的をジュリオから緑谷に変えて金貨を投げつければ石柱が阻むように現れた!
その石柱を避けて掻い潜り、ダークマイトに向かう緑谷だったが、さらに枝分かれした石柱が緑谷を阻み押し潰して土煙をあげる!
「ふふははは!はははははは!!」
さらに追撃と金貨を投げつけ石柱の追撃を行うダークマイトの横で、ジュリオは隠し持っていたリボルバーを左手で取り出し引き金を引いた。
「な!?」
その弾丸は突如現れた石盤に阻まれ、それを砕いたダークマイトが苛立ちながらジュリオに拳を振り抜いた。
「うるさいんだよお前はぁ!」
「ぐごぁ!?」
リボルバーを落とし、頬を殴られて頭を鷲掴みにされて膝を腹に叩き込まれたジュリオは、吐瀉物を吐き散らし、その場に立ち尽くしてしまい、余裕とばかりに見え見えなバックスピンキックをダークマイトに叩き込まれ吹き飛んだ。
「未来ある若者との語らいの最中だろ?お前のような小物にぃ……」
倒れ伏したジュリオ見ながら、金貨を一枚、二枚と弾いてからダークマイトは右手を掲げた。隠し持っていた金貨が集まり、巨大な手の形のエネルギーを作り上げて、ダークマイトは叫ぶ。
「邪魔されたくないんだよ!!」
そのまま、ジュリオ向かって振り下ろされた巨大な手が迫る!しかし、石柱の森から飛び出した緑谷がジュリオの前へ即座に立つや、右腕を思い切り振るえば……ダークマイトの巨大エネルギーハンドは真っ二つに切り裂かれ、ジュリオと緑谷の左右へ分かれて叩きつけられた。
咄嗟だった、OFAがあるからこそできる、真空の刃『イーヴルエアギロチン』は……いかに肉体が変異し完全なOFAを宿せるようになった緑谷でも乱発はできない。息を荒げる中、佇むダークマイトの個性『錬金』の汎用性に舌を巻いた。
それこそ様々な物を作り出し、エネルギー弾すら放てる、錬金の域を超えてる気がするが、この複数個性を擬似的に再現している強さは……今まで戦って来たヴィラン達の中でも上位だった。
I・アイランドで戦った、金属を操るウォルフラムよりも。
那歩島で戦った、いくつもの個性を持ったナインよりも。
そして、オセオンで戦った反射の個性のフレクトよりも。
ダークマイトは……強い!!
「い、イズク……」
吹き飛ばされて意識を失っていたジュリオが起きた。それを見て緑谷は、少し笑ってからまずやる事を変える事にした。
まずは……アンナさんを助けようと。緑谷はポケットから、本気の時に装着する面頬をダークマイトから見えないように取り出し、ジュリオに落として渡す。それで理解してくれと目線で合図してから、緑谷は強く息を吸い込み……そして一気に吐き出した!
口から放たれたのは紫色の煙……ではない!霧である!!蒸気の様に放たれた霧を吐き、緑谷とジュリオを包み込み、ゆっくりダークマイトの方にも向かっていくが、彼は呆れたと顔を不快に染めて言う。
「小賢しい技を……俺をガッカリさせーー!?」
目眩しなんてヒーローらしくもないと緑谷の行動にガッカリしたのも束の間、その霧の匂いから即座にダークマイトは金貨からガスマスクを作り上げ装着した!
『6th morphing 毒霧』!!
6代目OFAの継承者、揺蕩井煙の個性『煙幕』が、緑谷のAFO因子により変異したそれは、霧状の毒を散布する事ができる!!その有毒性の強弱すら調整可能、そして酸液として噴射も可能なのだ!
「やってくれるじゃないか……む?」
危うく無様に倒れていたと、毒霧の中人影が一つ動いたのを見かけて……ダークマイトは緑谷と小物の執事が何をしようとしているのか理解して、あえてそちらは放っておいた。
そして……真正面から飛び込んでくる人影にダークマイトが構え、現れた緑谷の右足がダークマイト向かって放たれた!
「ブーストイーヴルキック!!」
「トリノスマッシュ!!」
バーニアによる加速を込めた右回し蹴りと、錬金のエネルギーが込められた左拳がぶつかり、毒霧はその余波で霧散した!
「ぷはぁ!お嬢様!!」
その霧散した霧から、ジュリオは座るアンナへと走り出していた。緑谷が渡した面頬は、ただの飾りのための物ではなく、ガスマスクや酸素マスクの機能が付いた多機能アイテムだったのだ。
毒霧の中行動できる様にと緑谷が渡したのをジュリオは理解し、毒霧に包まれた最中装着。左目の肉眼を閉じて、右目の義眼だけで見て、アンナの元へたどり着いたジュリオは手を伸ばしーーそして立ち止まった。
「なにっ!?うぅわぁあああ!!」
なぜ止まった、ジュリオ!?緑谷がジュリオの手が止まったのを目撃して気を取られた瞬間、ダークマイトの拳が緑谷を押し返して壁面へと叩きつける。
そして……ジュリオはアンナが個性で作り出した花畑に倒れてしまった。そのアンナの背後で。デボラがゆっくりと歩きながら瞳を赤く光らせてジュリオを見下ろしながら言う。
「アンナは渡さないわよ……」
控えていたのだ、もしもアンナを先に奪還しようとした際に、阻める様にと。デボラの個性によりジュリオは再び夢へと堕とされたのだった。