※この作品はR-18です。

【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】   作:ぶっこ抜きデク

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scene19 憧れへ捧げる必殺技

 1対3……そんな数的不利であるはずのダークマイトだが、それを楽しむかのように力を振るう。

 

「よっとぉ!」

「ぐくっ!?」

 

 氷の足場を形成して高速移動する轟を迎え撃つように、錬金の拳が飛来する。それを氷壁で阻んだ隙にダークマイトは跳躍して空から奇襲をかけた緑谷と激突!

 

「はっはぁ!!」

「っらぁああ!!」

 

 変身した緑谷相手に真っ向から拳をぶつけ合うダークマイト。変容した個性がOFAを有した緑谷すら超え、さらに空へ浮かせてパワーの違いを見せつける!

 

「んのパチモンがぁあ!!」

「おおっとお!!」

 

 間髪入れず横からの爆撃を叩き込んだ爆豪だったが、それすらもダークマイトは錬金の盾にて阻み着地する!

 

「穿天氷壁!!」

「APマシンガン!!」

「イーヴルエアギロチン!!」

 

 この敵に、一切攻撃の隙を与えるな!!押し切られたら流れを持っていかれる!!3人して同じ結論に至ったのか、今ある全ての力を使いダークマイトに波状攻撃を叩き込む!!氷壁がダークマイトを囲い、貫通の爆撃が襲い、真空の斬撃が叩き込まれる!!

 

「それそれそれそれそれぇぇーーー!!」

 

 だがしかし!それすらも!!ダークマイトのエナジーフィストの乱射が押し返して緑谷を、爆豪を、轟を吹き飛ばした!

 

「ぐぅう!?あぁあああ!!」

 

 壁へ叩き込まれた爆豪だったが、即座に起き上がり地面に着地するやダークマイトを睨みつけた。

 

 まるで俺が頂だと、ここへ上がってこいと地面が削れ出っ張りとなった場所に悠然と立つダークマイトが、笑いながら言い放つ。

 

「ぬはははは、頑張れヒーロー……俺の壁はそんなに薄くはないぞ?」

「ほざきやがれパチモンがぁ!……!?」

 

 お前はどこまで、オールマイトを気取り、成り代わろうとしている、ふざけんなと吐き散らす爆豪……その眼前で、ダークマイトは人差し指を立てて、そして自らを親指で指して言う。

 

「やはり、次は……俺だな!!」

 

 そのジェスチャーは……神野で、オールマイトが引退を宣言した時のジェスチャーだった。オールマイトはやはり、この俺を指名したのだと言うアンサーを宣う偽物に……。

 

「ちげぇよ!!」

 

 爆豪も!

 

「次はぁ!!」

 

 轟も!!

 

「僕達だぁあ!!」

 

 そして、緑谷も!!!

 

 その台詞に火がついた!!

 

 轟の拳が放たれるのを、ダークマイトが石柱にて阻む!しかし、それを緑谷は引き寄せで軌道を変えて土煙に隠し、反対側へと移動させる!それにも悠々と錬金の盾で防ぐダークマイトに、轟は叫んだ!

 

「俺が憧れた象徴は!皆んなに笑顔をくれた!希望をくれたぁ!!」

 

 その炎の拳が、遂に錬金の盾にヒビを入れた!!

 

「こ、この力は!?」

 

 流石のダークマイトも焦りが出て更に錬金の個性を操作して即座にヒビを修復する!しかしそれすらも轟の炎熱が押し通る!!

 

「奪う力じゃなく!!与える力を持つ者だぁ!!」

 

 轟焦凍にとって、オールマイトは笑顔を与えてくれたヒーローだった。その背中を追い、理想を押し付けてきた父……そんな父親がたどり着けなかった唯一無二で、皆を笑顔にできる存在。決してお前のように人から奪う力を持つ輩ではないと、冷気を叩き込む!

 

 轟焦凍の必殺技!!『膨冷熱波』が遂に!!錬金の盾を破壊した!!

 

「ぬぁあああ!!」

 

 熱波に晒されたダークマイト!しかしその中でも轟にエネルギー弾を放つが、緑谷がそれをフォローして回避!ダークマイトが走り距離を取る中、上空からの爆撃が襲いかかる!!

 

「俺は!オールマイトの勝つ姿に憧れた!!けどなぁ!!ただ勝てばいいってもんじゃねぇ!!」

 

 爆豪勝己にとって、オールマイトは自身の勝利の象徴、そして目標だった。どんな敵を前にしても完全無欠の勝利で応えるその強さに憧れた。その力強さと高潔さに、こうありたいと、やがて超えたいと思うようになった。

 

「てめぇの!強さにゃ!!憧れねぇぇええーーーー!!」

 

 お前は強い、しかし憧れるような強さじゃない!!ただの力を振りかざすだけなら誰だってできる!!そんな力に憧れるわけもなければ、お前はオールマイトになり変われるわけがないと超巨大爆撃がダークマイトへ叩き込まれた!!

 

 爆豪勝己の必殺技!!『ハウザーインパクト』が、ダークマイトの錬金で作り上げた虚像の顔を、肉体を白日の下に晒し上げる!!

 

「あぁああああ!!か、顔が!?俺の顔がぁあああああ!!」

 

 爆風の中、作り上げたオールマイトの顔が剥がれ落ちて本来の顔『バルド・ゴリーニ』としての素顔が晒されて、その事実に狂ったように叫びを上げて顔を押さえ込む!!

 

「そいつがお前の正体か……!」

「オールマイトには似ても似つかない……」

 

 現れた本来の姿、顔に、爆豪も轟も呆れと怒りを込めた言葉を呟き……そして最後の一人に同意を求めた。

 

「「そうだろ!!イズク!!(緑谷!!)」

 

 離れた場所に立つ緑谷は、その身体に紫色の稲妻を迸らせながら呟く。

 

「あの人に救われた、二度も助けられた……!悪の個性を持った僕に!こんな僕にも手を差し伸べてくれた!!」

 

 緑谷出久にとって、オールマイトは……決してたどり着けない『憧れ』だった。ヒーローらしからぬ、悪の個性を持ち生まれた、その個性はオールマイト最大の敵によって生み出された。

 

「決してたどり着けない最果てのあの人は、違う形のあり方を示してくれた!!」

 

 それでも彼は、言ってくれた。キミはヒーローになれると!間違った自分を叱り、抱きしめて、その身体と力で道標を示してくれた!

 

「僕は一人じゃないと!教えてくれた!!」

 

 そして……仲間たちを頼れと教えてくれた!!一人でできる事は限られていて、決して誰かが誰かには成り代わる事はできない事を!!

 

 背中を押してくれる両親がいる!

 一緒に戦ってくれる仲間がいる!

 喜びや悲しみを分かち合う友達がいる!

 頼れるヒーロー達がいる!

 

 

 踏み込むその足は『寸勁』による瞬間最大加速!!さらに!!バーニアによって速度を上げて!!ダークマイト目掛け緑谷は突き進む!!

 

「皆で勝ち取るんだ!全員でぇ!オールマイトのようにぃいいい!!」

「うわぁああああ!?」

 

 悪あがきとばかりに、バルドが金貨を使い5枚重ねの防壁を迫り来る緑谷の前に作り上げる!!

 

 だが!!そんな壁すら無意味だと振り抜かれた拳が、五枚の錬金防壁を破壊して爆風を放ち、その中から緑谷が飛び出してきた!

 

「笑顔で!皆を!!助けるんだぁぁああ!!!」

 

 眼前の偽物へ!!象徴を嘯いた男に辿り着いた緑谷を見て……爆豪と轟も人差し指をバルドへ突き立てて言い放つ!!

 

「「「Finish Him!!!」」」

 

 その宣告と共に、緑谷の右拳が、バルドの胸板へと向かう!!

 

「デトロイトォオ!!」

 

 命中!!バルドの胸骨から肋骨が連鎖して粉々に砕け散る!!錬金で作り上げた偽の肉体すら貫通して生身の肉体に衝撃が到達!

 

「テキサァス!!」

 

 次いで放たれた左ストレートが、バルドの右顎関節周辺を破砕!!

 

「ワイオミングゥ!!」

 

 右踵の一撃がバルドの脳天をカチ割り頭蓋骨の縫合を外し脳にも破片が突き刺さる!!

 

「カロライナァ!!」

 

 イーヴルブレードによりX字に切り裂かれ流バルドの胸部!!血が吹き出して赤い雨を降らせた!!

 

「ミズーリィ!!!」

 

 更に!バルドの顔面を袈裟に刻み、深い傷を刻み込む!!

 

「ラァスベガァス!!」

 

 一度着地して飛び上がりながら!!思い切り股間にアッパーカットを叩き込み血脈を断つように睾丸二つを殴り潰す!!

 

「ニューハンプシャー!!」

 

 後ろ回し蹴りが命中し、内臓が悲鳴をあげ破裂する!!

 

「オクラホマァ!!」

 

 蹴りの威力で吹き飛ぶ前に足を掴み!地面に叩きつけてバルドはバウンド!!鮮血を撒き散らし意識も失い!最早人の形などそこにはない!!

 

「セェントルィスゥウウウ!!スマァアアアアアアアッシュ!!!」

 

 そして、最後に放たれた右足のヒーローキックが、バルドの首に命中し……その頸椎を破壊して壁へと叩きつけた!!

 

 鎧から解放されて、着地した緑谷は背中を向けてそして言い放つ。

 

「Fatality!!」

 

 壁に叩きつけられたバルドこと、ダークマイトは……そのまま剥がれ落ちながら地面に落下していった。

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