※この作品はR-18です。

【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】   作:ぶっこ抜きデク

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330話 最終決戦開幕!!ゴングはテメェの金玉だ!!

 AFOに『嘘』は通じない、何故ならば敵意や害意を探知してしまえる個性を有しているから。だから、自身に仕えた者達が反旗を翻そうが、反抗の兆しを見せた瞬間対処ができる。

 

 だからこそ、AFOは今まで『都市伝説』という程にしか、存在を認知されなかった。神野で現れてようやく事実となるまでは……。見つからず、捕まらず、やり過ごして来た。

 

 誰から奪った個性かは覚えてない、様々な個性を奪い、もらって来たから、時には溶け合い違う一つになったから名前すら忘れてしまったなとスマホを弄りながらAFOは思い返す。

 

 通話のアプリを開き、協力者に繋ぐ。

 

「首尾はどうかな、優雅くんの母さん?」

『ええ変わりなく……何かお持ちいたしましょうか叔父様?』

 

 電話の向こう、雄英バリケード内の協力者、青山優雅の母親に経過報告を聞く、うまくやってくれているようだとAFOは笑い、少しばかり我儘を彼女に聞いてもらう事にする。

 

「お酒が飲みたいなぁ、マッカランの40年ものがいい』

『16年ものなら、息子に持たせますよ?』

 

 上等上等とAFOは頷いた。

 

「ああ、頼むよ……では、息子さんの連絡先をいただこうかな?万全を期したい」

『ええ、勿論、こんなご時世ですからね?叔父様』

「ああ、そうだね」

 

 嘘や害意は無い、真っ白、従順に事を成しているとAFOは微笑みが浮かぶ。

 

『では、明日』

「ああ、また明日」

 

 そうして電話が切れて、AFOはいよいよ明日だと、その時が来たと歓喜する。

 

 

 

 明日、16年物……緑谷出久が一人、自分達の下に連れて来られる。

 

 

「……留置所から脱獄して来たの?青山くん」

 

 緑谷出久は、唐突にかかって来た電話の相手に驚き、一人で指定された場所に参じた。廃墟となった立体駐車場、その中心に彼は佇んでいたので、開口一番何故ここに今居るのかと緑谷は近づきながら疑問を投げかけた。

 

「両親の弁護士が釈放してくれた……」

「へぇ、優秀な弁護士を抱えてるんだね……僕にも紹介してよ、プロになったら訴訟が多そうだし……とりあえず復帰を皆に伝えていい?」

 

 スマホを取り出して、クラスメイトに報せようとする緑谷に、青山が手をだして待ったをかけた。

 

「キミと話をしたい……」

「……僕にそっちの気はないんだけど」

「そんな話なわけないじゃないか……真面目な話を茶化さないでよ」

 

 冗談や茶々を入れないでくれと、青山の真剣な眼差しに緑谷は一つ息を吐いて腕を組んで聞く姿勢を見せた。

 

「笑えるよね……こんな荒廃した日本で、まだ裁判所が生きてるなんて……こんな世の中で従来の生き方を貫いて、何になるって言うんだ」

「何が言いたいのさ、青山くん」

「AFOの、本当の目的を教えてあげる」

 

 唐突な宣言だった、いきなり何故、自分に語ろうとしたのかと思いつつ、その眼差しがまるで死を覚悟した悲痛なものだったから……緑谷は黙って聞く事にした。

 

「日本がこうなった事で今、世界がどうなっているか知っているかい?」

「……日本という一国の機能停止、日本国内は当然として、連鎖的に世界にも色々波及はしてるのは分かる」

「流石……テスト上位なだけあるね、その通りさ、企業の倒産に雇用の消失、貨幣の信用失墜……大混乱時代さ」

 

 この今の日本が、AFOとヴィラン達によりどうなっているかと青山に聞かれた緑谷は、簡単に答え、その通りだと今の日本の混乱ぶりを語りだす。

 

「長期政策を施行する体力を失えば、どんどん目先の安全を求め、争い、貧しくなっていく……日本は……見捨てられる……各国、自国の安全が最優先だから」

 

 今この混乱が続けば、日本は見捨てられるだろうと青山は言う。いかにAFOという巨悪が居座ろうが、ヒーローは自国の戦力かつ防衛力……それを手放し向かわせたら次は自国が墜ちるかもしれない。何より今、AFOの手先が世界各国で動乱を起こして手が割けない。

 

 その中で無理やり来てくれたアメリカNo.1ヒーロー、スターとビリーが敗走した事実もある……このまま日本へ手を差し伸べるより、自国がAFOの手に堕ちない為にヒーローを向かわせないのが現状であった。

 

「そんな世の中、例えば……水が足りない国に飲み水が出せる個性が現れたら?電気も、ガスも、力も……大敗と混乱の世界へ突入していく中……ただ一人、圧倒的個人がイニシアチブを取れる土壌が形成されつつある……彼は……世界の魔王になる」

 

 AFOの目的は『世界の魔王』

 

 圧倒的個人の力による様々な資源、インフラを支配した果て、この世の全てを支配するのが目的……それを聞いて緑谷の拳に力が入る。

 

「どこか一つ、均衡を崩せれば……きっと何でも良かったんだよ」

 

 青山は言う、そのための足がかりとして日本を選んだ理由は無いのだろうと。ただ何処でも、どの国であろうと同じようにAFOは行動したのだろうと語り、緑谷は鼻で笑った。

 

「どこか一つが日本だった理由は、オールマイトが居たからだろうね?因縁の相手を踏み躙りたい……チンピラじみた小物な思考だ……それに……そんな事を僕達が許すとでも思ってるの?あいつ?」

 

 日本を選んだ理由は、負かされたオールマイトを絶望させたいと言う恨みからだろうと緑谷は言い切る、むしろそれの方が分かりやすくていいし如何にもな悪役で容赦しなくていいと考える。そして……このままAFOの目的の踏み台にこの国が壊されるのを僕達が許すと思うのかと青山に言い放つ。

 

「そうだね……だからきっと、これは最後の詰めなんだ……」

 

 そんな緑谷に……青山は力なく、虚な目で言葉を返し……。

 

「ごめんね……やっぱり僕は、パパンとママンの安全を守りたい!!」

「!!」

 

 いつの間にか、背後の頭上に浮かび上がる人物に緑谷はようやく気付き、自身含めた周囲に『死の気配』が現れた。

 

 頭部を覆う黒いフルフェイスというべきか、鎧のヘルムのような黒い被り物に、スーツを羽織った男!!

 

 忘れる筈が無い……神野で対峙した時の感覚!何より……緑谷の個性因子が!AFO因子が共鳴している!!

 

「……AFO!!」

「よくやってくれたね、青山優雅」

 

 AFOは、泣き始めた青山に拍手しながら褒め称えた。

 

「恐ろしかったろう、友を裏切るのは?心苦しかったろう、信頼されるというのは?よく乗り越えた」

 

 緑谷は理解する、裏切られたと。しかして心は平静だった、仕方がないと割り切って……OFAを発動して紫色の稲妻と闘気を迸らせ臨戦体勢に入る!

 

「僕の最終目標の話良かったよ?厳密にはハズレだが……パパとママに聞いたのかな?」

「ええ、あなたの世界で、僕らに幸福を約束してくれると……」

 

 最後の最後で、やはり家族と自分が可愛くなった青山に、緑谷は右手を獣が爪を立てるように指を立てながら言う。

 

「残念だ青山くん……一族郎党含め……殺すしかなくなった!!」

「本当だよ緑谷くん……心苦しいなんてもんじゃ……」

 

 そして、裏切りの一撃と光を腹から放ち、青山はネビルレーザーを照射した!

 

「なかったよおじさま!!」

 

 体を捻って、AFOに向かって!!ネビルレーザーの横なぎをAFOは素手で受け止めて、ダメージというダメージは与えられなかった。

 

「……恩知らずめぇ」

 

 ネビルレーザーの照射で起こった砂埃の中を見つめるAFO、さっきまで害意も、嘘もなかった、感じなかった。まるで唐突に人格が入れ替わったとばかりに今は、青山優雅から敵意を向けられていた。

 

「見事な演技だ青山くん!さながらニチアサヒーローの役者みたいだった!」

「しかたないだろ!?相手を惹きつけるならこれくらいしないと!それに、キミだって名演だったよ!」

「ちょっと乗せられちゃったよ本当、全部終わったら一緒に東映か円谷の特撮オーディション受けない!?それか東北新社!牙狼のオーディションもいい!」

「ぼく!怖すぎて涙どころか!おしっこも出てるんだよね!!」

「それは戦うために恐怖を捨て去る行為!武者震いと同じだ!家康だって大きいの漏らしたんだから恥ずべき事じゃない!!」

 

 やいのやいの、自分という敵を前にしてなんとも小煩い台詞を吐くなとAFOは言い切るまで待ってやった。そして青山は自身にもう絶対屈しないと言い聞かせるように力を込めて顔を上げる。

 

「パパンとママンのためにも!みんなの為にも!自分の為にも!!僕は!!AFOと闘う!!」

 

「ガッカリだ……だが、どうでもいい、罠だろうとこの距離にOFAがあるという事実!サーチは、見た者の位置と弱点を掌握する先の戦いで弔が見たヒーローは散開し各地に居る……」

 

 いかにして自分を誘い出したかはこの際どうでもいいと言うや、AFOの周囲に黒いタールのような液体があちこちから現れる。

 

 その中から現れる……ヴィラン連合、そして超常解放戦線残党!さらに刑務所より解き放たれたヴィラン、ダツゴク!蛇腔の脳無ハイエンド達!!

 

 そして……死柄木弔!!

 

「今からすぐ救援は間に合わない、だからこそ気づかれず、ここまでこの数が接近できた……この状況はすでに手遅れじゃ"ブチン"ない……か?」

 

 そうして詰みを確信したAFOだったが、自身の下半身から異音がして……湧き上がる痛みと、ズボンから年甲斐なく漏らしたようなシミが広がっていくのを確認してーー。

 

「AAAAHHHAAAAAAAAAAAAAAAAAーーーーー!!!」

 

 話の途中だが、股間を押さえ絶叫を上げ、出てくる配下のヴィラン達も何事!?と少し止まってしまった。

 

「お、治ってたんだ?どう!?禁じ手釣鐘落とし!玉も竿も引きちぎられた感覚は!!まぁいいよね!?使う相手居ないし顔面に金玉あるから無くなってもさぁ!!」

 

 気付けば、緑谷の人差し指がAFOを指差して下に向けられていた。緑谷出久の数ある必殺技、その禁じ手である『釣鐘落とし』により、AFOせっかく再生した金玉をちんこごと引きちぎられたのであった!!

 

「AFO!!パパンとママンはこうも言ってた!!」

 

 そして、青山が声を上げると同時に、二人の背後から見知った異空間が現れた!それは配下であり、死柄木の世話役として置かせた黒霧の個性『ワープゲート』が、緑谷と青山の背後より次々と現れ……そこからヒーロー達が現れる!

 

 エンデヴァーが!エッジショットが!

 

 ミルコが!ファットガムが!!

 

「AFOが嫌がる事は!日本がまだ終わっていないと世界が知る事!」

 

 サンイーター!ねじれちゃん!ルミリオン!!

 

「復興の先に光があると!」

 

 ギャングオルカ!ピクシーボブ!!

 

「僕らが示し世界が団結する事!!」

 

 タカカズ!!サー・ナイトアイ!!

 

「だから今日!!ここでお前を倒す!!」

 

 そして……雄英高校一年!!今ここに、日本全てのヒーローが結集し、AFOとの全面戦争が火蓋を切って落とされた!!

 

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