※この作品はR-18です。

【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】   作:ぶっこ抜きデク

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332話 自身との会合

『予想通りだ……大軍を率いて来た!!』

 

 正義と悪が、ぶつかり合う。青山一家と心操の洗脳を使った陽動作戦、そして物間による遠方へ待機したヒーロー達の即時移送!作戦の第一段階はまず成功したのを、塚内とオールマイトの待機する本部司令から通信が飛んでくる!

 

『やつはOFAさえ奪えば逃げ隠れする必要も無くなる!ここで終わらせ、ここから始める気だ!』

 

 激突し、戦闘が始まろうとする中、早速初手で終わらせに掛かろうと死柄木が、地面に右手を伸ばし崩壊を伝播させようとした。

 

 だが、その手がなぜか止まった。ここで全員壊せば終わる、その筈が手は地面に着こうとするのを拒んだ。

 

「……荼毘」

「指図するなよリーダーぁ!!」

 

 荼毘の名前を呼び、蒼炎で攻勢に傾けようとしたが、既に荼毘はその手に蒼炎を激らせ勝手に動いていた。狙いは無論ーー!

 

「ここで会えるとは思ってなかったぜぇ……お父さぁん!!まずはお仲間の葬式かぁ!?」

 

 父であり、自身を見ようともしなかったエンデヴァー!!父子の因縁がぶつかり合い、蒼炎が荼毘の手から叩き込まれる!

 

 だが!ワープゲートより現れた氷塊が、蒼炎を防いで風を巻き起こす!

 

「あはははぁ!」

 

 荼毘は笑う、そりゃ居るよなと。ご自慢の最高傑作だ、ここに居ない訳がないと、ワープゲートから現れた轟焦凍を見て笑った。

 

「させやしねぇよ、馬鹿兄貴!!」

「しょおおとぉおおおお!!」

 

 次々ワープゲートから現れるヒーロー達に、AFOはまだちんこ引きちぎられた痛みで打ち震えながら、状況を理解しようと周囲を確認する。

 

「ぞ、ゾロゾロとぉ!?こんな場所で乱戦にするつもりかぁ!!」

 

 空中に浮きながら、内股に震えて股間から血を滲ませる様はこんな最終決戦でシュールな光景だが、何も相手が考えず乱戦に持ち込むなんて面白みがない事はしないと考えるAFO。

 

 その通り、ヒーロー側が次の段階に動き始めた。

 

『システムトロイア!オン!!』

 

 オールマイトの通信と共に、駐車場のコンクリートが砕け、現れた金属がヴィラン達を次々纏めて囲い、閉じ込め始めた!!

 

「檻ぃ?ナメてんのかぁ!!」

 

 荼毘が嬉々としてヒーロー側の足掻きに煽るように吐き散らす。

 

 ようやく痛みを超えたAFOも、ヒーロー側が何を仕掛けるのかと思考に入れた。いかに堅牢に使ったか知れないが、脳無含めこの程度の金属の檻なぞすぐ破れる。

 

 だがあまりに大掛かりすぎる、誘い込み、閉じ込めて勝ちなんて思っちゃいないだろう。では何故……と考えたAFOは答えに気付いた。

 

「そうかオールマイト!分断する気か!」

 

 

 

 ヴィラン達を閉じ込めた檻の下部より、ジェットが展開され噴射が開始された!それを確認した物間が、大きく息を吸い叫ぶ!

 

「フィクサァアアーーー!!」

 

 両腕を振るい、檻の近くに幾つものワープゲートが展開を始めて、緑谷は声を張り上げた!

 

「今だぁああ!!押し込めぇええええーーー!!」

 

 号令と共に、ヒーロー達がそれぞれの檻に近づき自ら押し込みワープゲートへの侵入を早めにかかる!

 

 だが!

 

「壊して!早く!」

「こんな檻!3秒持たねぇよお!!」

 

 檻は、瞬く間に壊され始めヴィラン達が出ようとする!脳無のパワー、ヴィラン勢力の攻撃特化個性!荼毘の蒼炎!対応できるヴィラン達も大勢居た!

 

「あ?」

 

 飛び出ようとした荼毘だったが、その先に見た光景と言葉に呆けた声が漏れ出た。

 

「その3秒が!欲しかった!!」

 

 たった3秒間、その3秒の先手!!ヒーロー達に必要だったのはその猶予!!それだけあれば十分に対応可能だと、壊れた檻から出ないようにヒーロー達が次々取り掛かり、ヴィラン達を逃げ出さないように押し込んだ!

 

「イズクぅ!!」

「うん!!」

 

 緑谷も、その一つ……死柄木を封じた檻に爆豪、波動、天喰、ミルコ、エッジショットと共に押し込む!

 

「ケリをつけるぞ!死柄木とむーー」

 

 その時、近場のワープゲートから、出久の右手を絡めとる何かが現れた。細長いチューブじみたものが右手に絡まり、緑谷は舌打ちして左手を振り上げる!

 

「邪魔するなぁ!」

 

 誰だが知らないけど邪魔をするなと、新たなアームブレード『脳無殺し』でそのチューブを断ち切り、ワープゲートに消えたのを確認して再度死柄木の檻を押しにかかる!

 

「いけるぞ!ぶちこめぇええーー!」

「ああ!このままーー」

 

 作戦通り、上手く分断できると、上手くいっていると緑谷も、爆豪もそう思っていた。爆豪は、視界の端で緑谷を確認した、その瞬間ーー。

 

「ぐぁ!?」

「!!」

 

 緑谷の右上腕に、何かが突き刺さったのを爆豪は見た。

 

 いや……爆豪はその血濡れた切先に見覚えがあった。何故それを、緑谷出久以外が持っているのかと、緑谷本人すらも目が驚愕に染まっていた。

 

 だってそれは……緑谷出久が使う『鎖苦無』だったのだから。

 

「かっちゃーー」

「出久ぅ!!」

 

 そして、緑谷出久は、本来入る筈とは違う別のワープゲートへ『引き寄せられた』

 

 

ーー群訝山荘跡地ーー

 

 ワープゲートから出たAFOは、切り替わった景色を確認した。

 

「こ、ここはーー!」

「らっしゃい!」

 

 直後、後頭部に衝撃と金属音が響いた。落ち行くヒーローとヴィラン達を感じながら、この場所がどこかAFOは理解した。ここは群訝山荘跡地かと。

 

「サーセンエンデヴァーさん!やっぱ俺の力で割れるような物、かぶってこないっすよ……」

「安心しろ!期待しとらん……」

 

 ワープゲートから現れた瞬間のアンブッシュを叩き込んだホークスだったが、自身の風切り羽の太刀ではAFOのヘルムに傷一つ付かなかったと謝った。

 辛辣ながらホークスの豪翼や武装なら、それも仕方ないとエンデヴァーは理解していた。

 

「と言うか……AFOの股間が血に染まってません?」

 

 そして、内股でプル付いているAFOの股間から血のシミが広がっている事に気づいたホークスが尋ねれば、エンデヴァーは真顔で答える。

 

「ああ、緑谷が引きちぎった」

「うわー……あの子マジで有言実行したんっすね……これで二割くらい体力削られてませんかね?」

 

 まさか本当にやるとは、神野でも玉を潰したのは彼だったなと思い出し、二度同じ相手の股間を破壊するとは余程恨んでいるのかとホークスも苦笑した。

 

「AFO!お前の持つ泥のワープが、黒霧の劣化版という事は神野の戦いで割れている!!転送距離は大幅に短く、自身はワープできない!雄英バリアもそれに合わせて強化されている……全てお前の自惚と自業自得の結果だ!」

「……僕らを分断し、各個撃破……実にいいプランだよ、勝てる可能性を考慮しなければ……だがね?」

 

 人差し指を立てて指差すAFOが、いい案だと褒めたが勝つ可能性も無い無意味な事をと落ち着いた様子で語る……内股になりプルつきながら。

 

「ヒーロー人口大幅減の上、戦力を分けるとは言え、やはりキミは酷い男だエンデヴァー……OFAは弔に当てたか?危ない橋だし、それに……最も残酷な采配だと思うぜ?辛い立場の末子に尻拭いを押し付け!長男への虐待を続けるとは!!」

 

 見抜かれている、あの間際でも見ていたか、自分でもそう当てがうなと思ったのか。AFOの煽る言葉に対し、エンデヴァーは構え、ホークスは傍に立ちながら言う。

 

「聞いたらダメですよ、乗せられちゃいけない……」

「ああ……!!」

 

ーー上空、雄英高校校舎『????』ーー

 

 まず、このような事があるのかと、もしもこの光景を見ている者がいたら目を疑っただろう。

 

 雄英高校の校舎が……上空に浮き上がっているなどと。その周囲を柱が囲い、黄色の障壁が囲っていた。

 

 その障壁に囲まれ上空に浮き上がった雄英高校に、ワープゲートから死柄木弔が押し出された。

 

「雄英……なんだここは?」

 

 視界に見えた雄英高校、さらには空に浮き上がっていると言う異様な景色を確認した死柄木。それに続いて、ワープゲートからエッジショット、ミルコ……そして雄英生徒の天喰、波動、爆豪が飛び出した。

 

 即座に爆豪はあたりを見回し、現場待機していたベストジーニストを見つけ叫ぶ。

 

「ジーパンやべぇ!やられた!!イズクが!!イズクが引っ張られた!!」

 

 

ーー奥渡島ーー

 

 

「っつあぁああ!?」

 

 引き寄せられた感覚に唸り、ワープゲートから出てきた緑谷に、この島に当てられた蛙吹、麗日が驚愕した。

 

「イズクくん!?何で!!死柄木のとこの筈じゃ!!」

「待ってお茶子ちゃん!目の前!!」

 

 麗日は、本来死柄木の場所に行くゲートを担当した緑谷が離れた奥渡島のグループに来ていた事に驚いたが……蛙吹はまた別の事に驚いて目の前を見るように声を上げる。

 

 着地した緑谷も立ち上がり、右上腕を貫いた『鎖苦無』を引き抜いて離してやれば、目の前の『人物』を前にして驚く事はしなかった。

 

 目の前に居たのがたとえーー。

 

「「イズクくん(緑谷ちゃん)が二人!?」」

 

 自分自身であったとしても……糸切り歯を見せて笑う自分自身が、鎖苦無を引き寄せ右手で掴む様を見て、そして緑谷は尋ねた。

 

「トガヒミコ……さんですね?」

 

 その答えに目の前の緑谷出久の顔が、剥がれ落ちて本来の姿を見せながら、嬉しそうに言った。

 

「すごぉい、やっぱりダーリンは気づいてくれるんだね!!」

 

 トガヒミコは緑谷出久の姿で、同じ声で、見るに堪えない女の子の仕草で緑谷出久に嬉しそうに答えるのだった。

 

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