【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】 作:ぶっこ抜きデク
他にも遡って神絵師様によるイラストも貼られていますので、ぜひご覧ください。
あにまんch 最新本スレ
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エンデヴァーの下で修練の果て、手にした新境地によって辿り着いた新たな必殺技……まさしく乾坤一擲の一撃は、死柄木を倒す天空の棺に凄まじい衝撃を与えた。
地下で地面を再装填する八百万、サポート科も、離れた電力供給チームである上鳴も、この揺れは爆豪が起こしたと理解させる一撃……。
「爆破を凝縮し、周囲の被害を抑えつつ、威力は段違いに上げる……素晴らしい……」
その、爆豪の一撃をもってしても……。
「から……折った」
「ぐぁあ!?」
マスターピースとなった、死柄木弔の右頭部の皮膚を焼くしかできず。爆豪は、掴まれた右腕前腕を握り潰された。
「悪いが……キミの歩みや成長には、依然、興味が無い」
蛇腔でも言った、お前には全くもって興味が無い、OFA以外に、緑谷出久以外には興味も湧かない羽虫でしか無いんだと、煽り、嘲り、死柄木は突きつけると、爆豪は歯を食いしばり溢れ出す感情を吐くのをプライドで抑え込んだ。
「ダイナマイト!!」
「しぃがぁらぁきぃいいいい!!」
死柄木に捕まってしまった爆豪を助ける為、追撃に続いたベストジーニストが叫び、ミルコ、エッジショットと共に向かう!
「なぁ!本体に接近できれば、なんて……一体誰が言い出したんだ?」
そうして向かって来たヒーロー達に、お前ら忘れてる事は無いかと死柄木は尋ねながら、腕の束を切り離して爆豪を無造作に投げ捨てる。
「僕に接近すると言う事はーー」
「!!」
「オールマイト並のパワーを!その身で味わうと言う事なんだが!?」
ミルコは、その気配に死を感じ、ベストジーニストもエッジショットもそうだったと今更になって理解する。束ねた腕の塊に力が込められ、そして振り抜かれた。
それだけ、命中すらしていない、腕を振るったその風圧だけでミルコも、ベストジーニストも、エッジショットも!軽々吹き飛ばされた!
死柄木の膂力は、AFOが渡した『個性で強化した力』では無い。その肉体を。殻木球大によって改造された果てに辿り着いた、個性ではない純粋な『力』である。成長により無限に増え続ける腕同様、肉体が個性に対応する為に進化した力である。
蛇腔の時点で、死柄木は既に個性無しで、オールマイトの超パワーに辿り着いていたのだ。
投げ出された爆豪は、うつ伏せに倒れながら、それでも左腕で起きあがろうとして、佇む死柄木を睨みつけた。その目に反抗心は……あれど、揺らいでいた。自身の最高打点の必殺技が、手ごたえもあった一撃が、こんなに軽々と掴まれ、投げ捨てられた。
こんなに、遠いのか……俺と死柄木の実力差は!!緑谷が居なくても、勝ってやろうというベストジーニストの台詞も遠のく現実に、血を吐き流しながら爆豪は、死柄木をただ見るしかできなかった。
「何を思い、何を目指す?爆豪勝己……」
見上げる爆豪に、死柄木は見下ろして尋ねる。興味が無いと先程吐かしながら……。
「ただ一点、興味があるとすれば……キミは……緑谷出久と最も仲がいい、ならば、必ずここに戻ってくる……緑谷出久は、ワン・フォー・オールは……!」
目的と、濃いつながりをキミは持っていたなと、死柄木の顔が狂笑に歪んだ。歩み寄った死柄木は、爆豪の頭を踏みつけた。
ーー同刻、群訝山荘跡地上空ーー
「エンデヴァー!!」
「ホークス!!」
耳郎と常闇の目の前で、エンデヴァーとホークスはAFOの繰り出した黒鋲に晒された。致命傷は避けた、しかし……エンデヴァーの右前腕が数本貫かれ、動く事を許さない!
「うぁあああああああ!!」
「ぬぅあああああああ!!」
しかし、手負のホークスも!エンデヴァーも!勢いを落とさなかった!ホークスは大羽の剣を振るい、エンデヴァーは叫びを上げて自ら右腕を引きちぎり!黒鋲を砕いて中心のAFOへと向かい!その斬撃と、引きちぎれた断面から生まれた炎の拳が!AFOの生命維持装置である兜を打ち砕いたのだった!!
「か、あ……」
「ホォオオクス!!」
「言われなくともをぉ!!」
AFOの弱点!生命維持装置を搭載した兜が砕け散る!好機とみたエンデヴァーとホークスのコンビネーションが、この土壇場でさらに洗練される!背中に剛翼を託し、間合いを詰めさせる!そのまま炎の拳を振りかぶるエンデヴァーに、AFOは防御障壁を張ろうとして。
「ーー!?」
瞬間、唐突に個性が反発した!!たった数瞬、防御障壁が思うように出せなかったのだ。
何があった、何が起こっている!?僕の身体に!!それを考える間もなくエンデヴァーの炎熱の拳が迫る!!
「バニシングゥウ!!ジェット・バァアアアアアン!!」
「ぬおおぁああああああ!?」
上空から、地面に叩きつけられた巨大な炎の拳が霧散し、熱波は真下で戦っていたヒーロー、ヴィラン達にも晒された!
「あちぃいいい!?」
「エンデヴァー!?上空で仕留める筈じゃあ!?」
プランと違うぞと群訝担当ヒーロー達が言う中、ホークスもこの攻撃は話しと違うとエンデヴァーに言い放つ。
「今のはプロミネンス撃つとこでしょ!?」
「奴が防御に切り替えたのが見えなかったのか!そう何度も打てる技じゃない、物理的に防御をひっぺがし、確実に当てねばならん!!」
エンデヴァーは、蒸気となった息を吐いて気晴らし程度の排熱をした。防御に切り替えていたので、プロミネンスはムダ撃ちになりかけていたから切り替えたと言うエンデヴァーに、ホークスは言う。
「……冷静じゃないすか」
「いや怒りが収まらん!!」
さっきのフェイントといい、AFOに好きに言われて冷静さを保つエンデヴァーを見たままに言うホークスだが、むしろそれだけ弄ばれたからこそ怒りの臨界点を超えて、AFOを必ず倒す最適な判断をしているのだと!地面に叩きつけたAFOへエンデヴァーが、休ませはしないと突貫した!
叩きつけられたAFOは、先程自分に起こった現象を、エンデヴァーが迫る中考えた。個性が思うように、使えなかった……阻まれたのだ。
何故だとなる中……防御障壁を展開しようとしてーー頼りない切れかけた電球の明滅の如く、障壁が展開と消失を繰り返す。
そしてーーAFOは感じた。
『これは……!?』
刹那のイメージ、精神世界の中……自身にまとわりつく亡霊の姿!それらはうろ覚えで、確かに見れば思い出す……かつて個性を奪った者達の姿だった!
つまりは……個性の意思が、反逆してきたのだ。有り得ん、そう思いたいが個性に意思がある事はOFAから裏付けされている。だが今になって何故?AFOはまとわりつく亡霊達を振り払う。
その答えはーーあてられたかと、AFOは導き出した。
死柄木弔と自身の精神はリンクしている。
太平洋でのスターとの戦い、死柄木弔が奪った『新秩序』が反発して、集めて与えた個性を破壊した。それが、ここに来て、戦いの最中エンデヴァーに、ホークスに、そして雄英の学徒によって、反逆をはじめたのかと、目の前の女の幻影を鷲掴みにして噛みちぎり、反逆を押さえ込みながらそう断じた。
いや違う……それだけじゃない!AFOはふとある事に気づく!!
『個性の定着が……緩んでいる!?』
長年、奪ったにせよ支配下に置き、手足のように使って来た個性達が、離れようとしている!だからこうして争う幻影を見せているのかと、AFOは刹那の景色の中で理解した。
故に、エンデヴァーの上空からの突貫によって、防御障壁が因子ごと砕け散り、AFOはエンデヴァーに掴まれたまま地面を高速で引き摺られたのだった。