※この作品はR-18です。

【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】   作:ぶっこ抜きデク

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346話 Light Fades to Rain 前編

「あぁあぁああああああああああああーーーーー!!!」

 

 AFOの防御障壁を打ち破り、首を鷲掴みにしたエンデヴァーの怒りの咆哮が響き渡る!その怒りは両の目から炎を吹き出すほど、個性が暴走したのかとすら思わせる様相だった。

 

 その怒りをぶつけるかのよう、エンデヴァーは炎で推進力を作りAFO地面に押し付け擦り付けながら、岩壁に叩きつけ他のヒーロー達から離れるように森林へ引き離す!木々を、地面を焼き尽くし炎の線を引きながら!!

 

 AFOは、生命維持の兜の破損に個性の反乱によって身動きが取れずにいた。しかし、個性を奪い去る個性の自分相手に、手が届くほど密着するというのは愚の骨頂ではと、身動きは効かずとも完全に動けないわけではないと、首を掴むエンデヴァーの左手を掴んで、個性を奪いかかろうとしてーー。

 

「ちぃいい!!」

「ごぁあぁあ!?」

 

 火を灯したエンデヴァーの両目から放たれた熱線が、AFOの手を焼き尽くした。なんだそれは知らないぞ、いつからそんな事が出来る様になった?ちょっと見た目からドン引きだぞとAFOは唖然とした。

 

「貴様の手は!人の未来を壊す手だ!!」

「キミも壊したろう!?」

「ああ!そうだ!!」

 

 どの口がほざくとAFOの問いかけに、その通りだ自覚していると返し、エンデヴァーの軌道は上空へ切り替わった。

 

 ヒーロー達は見上げた、森の中より現れた一条の煌々と輝く、離れていても熱を感じさせる光を。太陽が二つあるのかと錯覚させる様に光る輝きを。

 

「怒りも、恨みも!罰も!!俺が受け続ける!!勝って燈矢を見続ける!!」

 

 過去は消えない、その過去が姿を模ったのが荼毘であり、この今の日本だ。そしてこの先の未来もずっと、紡がれていく。その未来で、焦凍が……次の世代の者達が、過去に苛まれて道を阻まれてはならない。

 

 その全てを受け止めて、子ども達への道を作るのが、自身の使命だ、だから……勝たねばならない。エンデヴァーは千切れた右腕と左腕、さらに両足でAFOに抱きつき決して逃がさないと万力の如く力を込め、うちなる熱を一気に上昇させた!!

 

「やめーー」

「プロミネンス!!ヴァアアアアアアアアアンーーーー!!」

 

 AFOの静止も届かぬままに、エンデヴァーは自身の最大火力で、AFOごと燃焼した。

 

 ヒーローも、ヴィランさえも、戦いをやめてその輝きを見上げた。それ程までの光が、ゆっくりと静まり……やがて、煙を上げてその結果を現す。

 

 火傷一つないエンデヴァーと、人の形の炭に成り果てたAFO……勝敗は決した。今のAFOに、この状態から再起する超再生に類した個性は無い。仮に持っていたとしても、死柄木の様な肉体でないのに、ここからの回復などできようか?

 

 ヒーロー達の誰もが、エンデヴァー自身も、勝利を確信した。

 

 ……筈だった。

 

「離せ!!エンデヴァーさん!!」

「!?」

 

 その違和感を、一早く探知したのは、密着したエンデヴァーではなくホークスであった。

 

『この総決算に、僕がなんの仕込みも無くのこのこ現れたと思ったか?』

 

 脳に直接、テレパシーの個性らしいそれで、語りかけるAFO。まだ、この悪は生きていた。

 

『この身体は僕にとってもう用済みで、捨て去るだけの物……』

 

 燃え尽き剥がれ落ちる炭化した肉片、皮膚が灰となって風にさらわれている。しかし、エンデヴァーは気付く、燃やし尽くした肉体が脆くなるどころか、まだ肉の感触を残している事に!

 

『だからこそ……試せる事がある……捨て身がヒーローの専売特許とでも?』

 

 そして……エンデヴァーは目のあたりにする。

 

 炭化した肉体が、新たな耳を作りすのを。戦う前から既に喪失していた眼球が、再構築されて……ギョロリとエンデヴァーを見たのだった。

 

 

 

「くそっ!?マンダレイ!!緑谷はまだか!?」

 

 爆豪の一撃を受けて楽々と、ヒーロー達を払いのけた死柄木を見続ける相澤は、焦燥から通信班のマンダレイに、緑谷の到着はまだかと声を荒げた。

 

「……繋がらない!」

「さっき繋がってたろ!!」

「バリア内だけじゃなくても電波の乱れに影響されるの!さっきからずっと、ノイズまみれで……」

 

 移動中の緑谷との通信が繋がらない、まだ来ないのか、早くきてくれと、無力な自身は願うしかできないと歯を食いしばり、通信を続けた。

 

「ジーニスト!ミルコ!!エッジショット!!爆豪を守ってくれ!!そ……そいつは雄英を卒業して……No.1ヒーローを目指すんだぁ!!」

 

 プロヒーロー達に助けを求める相澤……しかし、反応は無く……迫り行く死柄木をただ物間と見るしかできなかった。

 

 その足が、頭を踏みつけるのも、そのまま助けに行く事も許されず、ただ見るしかできぬまま、相澤に『無力』の二文字がのしかかった。

 

「緑谷出久は、ここに居る筈だった……そうだろ?なら、遠からずここに戻ってくる、個性が抹消されてて逆に良かった……」

 

 爆豪の頭を踏みつけながら死柄木は語る、相変わらずのクソゲーなイレイザーヘッドの抹消……だがそれが、今は逆に良かったと。

 

「ーーああ!」

 

 爆豪が悪あがきにと、砕かれてない左手のひらとストレイフパンツァーを向けた、しかし即座に足の甲で爆豪の顎を掬い上げ、左の籠手を破壊しつつ右手で死柄木は爆豪の首を鷲掴む。

 

 銃口は空を向き、最後の残弾を出し尽くした様に発砲をやめた。

 

「塵にならずに死体が残る……串刺しであの怒りようだったからなぁ?いいプレゼントになりそうじゃあないか……」

「あ……がぁ……あ……」

 

 やがて来る緑谷出久に、煽る材料にお前は丁度いいと、蛇腔での怒り様を思い出して語る死柄木。その首をへし折れば全て完了だと、ゆっくり力を込めれば、爆豪は呻き始めた。

 

「オールマイトが勝つところに憧れたんだって?現実を見よう……爆豪勝己、キミはどこまで行こうと……緑谷出久(OFA)の金魚の糞だよ」

「!!」

 

 そして、死ぬ前に心も壊しておこう、キミの誇りを砕くにはこの言葉が一番かと、震えから効いたと感じた瞬間、死柄木は気配に爆豪をその方向に掲げた。

 

「ぐ!?」

 

 雄英高校3年、波動ねじれの奇襲の波動に、爆豪が盾にされてねじれは直前に軌道を変えた!波動に指の束を叩きつけて伸ばす死柄木だったがーー。

 

「あっ?」

 

 その腕に、二本の針が伸びて突き刺さっていた!

 

「混成大夥、オクトパスミラージュ!プラス!スコルピウストキシ!!」

 

 同じく3年、天喰環が隙を突きタコの同化で景色に溶けて、蠍の毒を死柄木に叩き込む!刺された場所が毒に侵され紫色に染まり行くがーー。

 

「毒?はっ!くだらないねぇ!!」

「「!?」」

 

 その毒を、死柄木は『吐き出した』刺された場所の近くに『口』を作り出して、本当に吐いて無力化したのだった。

 

「僕の身体は適応していく!遠くからちまちまと!それじゃあ僕は、倒せないぞぉ!!」

 

 再び始まった腕の増殖に、波動と天喰を追い込みながら死柄木は、そんな攻撃で倒せるわけがないだろうと、嬉々として叫ぶ。爆豪を助けようとしたが無駄だったなと首を掴む手に力を込める最中ーー。

 

 近場の束から、自らのとは明らかに違う手が飛び出て、爆豪を掴む手を叩き落とした。

 

「!?」

「ジーニスト!!」

 

 現れたその男に抱えられた爆豪は、即座に宙へ投げられて、ベストジーニストのファイバーによって引き寄せられ救出された。

 

「よし!」

 

 現れたデフォルメ顔に、腕を叩き込む死柄木。しかし全てが透過して当たる事無く、すり抜けていった。

 

「お前、見たことあるな……蛇腔に居たな?ふざけた顔だ……」

 

 記憶の断片から、たしか蛇腔で逃げた時に追ってきたなと死柄木は思い出し、そのセリフに彼は名乗る。

 

「ルミリオン、伝達と警護担当のヒーローさ、キミ以外のヴィランが乗り込んできた時の、迎撃とか、情報を円滑に回したりとかで!素早く動ける人間が要るってんでね!」

 

 雄英高校3年……BIG3の一人、透形ミリオも、この追い込まれた現状を見て参じたのであった。

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