【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】 作:ぶっこ抜きデク
「あぁああ!?おお!んぐぉおおおお!!」
内股になり、股間を押さえ、脇目も降らずのたうち回る轟に緑谷は立ち上がり、傍に唾を吐いて見下ろした。
『オーマイガーッ!?緑谷くん!!幾らガチっつったって、それはヒーローとしてアウトだぁああ!!』
そりゃあダメだぞ緑谷くん!これには主審ミッドナイトも流石にホイッスルを吹いた!
「緑谷出久!ヒーローらしく無い攻撃はルール違反よ!指導とさせてもらうわ!次に同じ行為を行ったら反則負けとします!」
それを聞いた緑谷は、気をつけをしてミッドナイトに一礼した。それから向き直り、轟くんに口を開く。
「ごめん、こればっかりは謝らせていただくよ……たださ、そのままでいいから聞いて欲しいんだけどさ……」
「ふっざっけんなよ……みどりやぁああ……あぁあはぁああ……」
こんな酷い事しておいて、何を吐かすのかと、父親エンデヴァーに向ける恨み辛みと同じ目で緑谷を見るが、吐き出す台詞はなんとも弱々しかった。
「ふざけてんのはキミだよ……ヴィランは……これ以上の事してくるよ、多分……大災害起こしたりテロとかさ……それでキミ……半分の力で助けようとか思ってるの?」
呻きも、震えも止まった。
「キミが父を憎むのは理解できる、さっき会って本当にクソだったからさ……それはそれとして……キミは父が憎いからって、その半分の力を使わずに、こう言い訳するわけ?父の力が憎いから、使えなかったから、助けられませんでしたって……さ?」
「何が……言いたい……」
ここまで言って、分からないのかと、緑谷はーーキレた。
「今後キミがヒーローになれたとして!その半端な力で助けられなかった人々に言い訳するのかって言ってるんだ!!憎いよな!恨めしいよな!いいよそれは!いくらでも憎んで絶縁でも何でもしたらいいさ!だけど……」
拳に力が入る、さっき話をしてお互いに分かち合ったと思えた事、それを緑谷は叫んだ!
「それは、君の力じゃないか!!生まれ持って受け継いだ個性はどうしようもないんだ!!それを抱えて生きていくしかない!!容姿が醜いと石を投げられる奴!!体質と合わなくて苦労するやつ!!持って生まれただけで後ろ指を刺される奴!!……それどころか!この世界には2割も!個性が無いからお前に役割は無い、無能だと切り捨てられる奴も居るんだぞ!!」
その叫びを聞いて、会場はざわつき出した。何より……A組の中にも、この叫びを決して聞き逃してはならないと、怒り散らす緑谷を見逃すまいとする者が居た。障子目蔵と、青山優雅の2人、そして……普通科で緑谷と対峙した、心操人使……。
「ヒーローは……言い訳をしたらいけないんだ!!失敗したら石を投げられて後ろ指を刺され、なぜこの子を救えなかったのと、あの人を返してと恨みと罵倒を投げかけられる!!それでも、それでも助けを求める声あらば駆けつけて!強大な敵の前に膝を折っても立ち上がる!!お前は言い訳するのかよ!ええ!?パパの力が憎くて使わなかったから助けられませんでしたって済ませるわけ!?なぁ!?」
それが憧れたヒーロー、雄英の門を叩いてなりたいと思ったヒーローだと、理想のヒーロー像を語り尽くした緑谷は……轟焦凍の個性よりも凍えるような冷たい眼差しで、彼を見つめさらに言う。
「ほんっと……どこまでも似通ってるよ……万年2位の中途半端な、燃え滓ヒーローの、エンデヴァーさんにさぁ!そっくりだよ轟くんは!そんな半端な気持ちでヒーローやるなら辞めちまえよ雄英!キミの代わりなんていくらでも居るからさぁ?中途半端は、パパの遺伝か?とーどーろーきーくーん?」
それを言ったら……おしまいだろう。怒りの焔が、パチリパチリと音を立てて、その左半身から豪ッッ!と音を立てて熱風を発生させた。
「よくもまぁ、好き勝手に……言ってくれたなぁ、緑谷ぁあああああ!!」
股座の痛みが吹き飛ぶ怒りの炎が!決戦のステージに散った氷をみるみる溶かしていく、その炎を見て、緑谷は笑って言った。
「面白いこと教えてあげよっか、轟くん?エンデヴァー完全否定の方法」
「………」
「過去にしちゃいなよ、活躍してさ?エンデヴァー誰それ?1番のヒーローは轟焦凍だろってなるくらいさ」
「ああ……そうだな、俺だって……ヒーローに……なりたいから……ここに来た!!」
温度がさらに上がる、そして復活しつつある氷の個性の冷たさも緑谷の体を叩く。
これが轟焦凍!!個性『半冷半燃』真の姿!!
「玉の痛みは引いたか!轟焦凍!!さぁ……始めようか!!ここからが!!」
「ああ始めよう緑谷出久!!ここからが!!」
「「モータル・コンバット(命をぶつけ合う比べ合い)だ!!」」
紫色の殺気の奔流と、蒼紅炎氷の闘気が、激しくぶつかり合った!!