【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】 作:ぶっこ抜きデク
ドゴォオ!!!
聴こえるはずが無い、ステージから離れてる筈なのに。そんな音……しかして、観客たちの目が、映像が、あり得ない音を幻聴させた。
「みぃどぉりいやぁああああああ!!」
「とぉどろきぃしょうとぉおおおお!!」
氷の拳が、殺意の拳が互いの頬を殴り抜きタタラを踏ませる!先に体勢を立て直したのはーー轟!唸る炎熱が放たれ、それを緑谷は目覚めし、ただ引くという力で逸らして回避して接近しーー!
「「おおらぁあぁあああああ!!」」
互いに足一本で立ちながら、あげた足で地面を踏み抜く程強く踏み鳴らして頭蓋同士を叩き込んだ!!またも背中を逸らし反発する中ーー緑谷の左手が伸びて。
「せりゃああ!」
掴んだのは体操着の襟首!さらに頭突きを叩き込む!
「だぁああっしゃあ!!」
仕返しとばかりに叩き込まれた勢いを引き戻し、轟も頭突きを返した!止まる時間……互いに意識を手放したか、即座に引き戻すや拳が交差する!
風を切るーーいや!空気を押し出すような力強い音の打撃の応酬!と共に放たれては、それを紙一重にかわして返す!
「おいおい……何だよあれ……」
「俺と切島ん時より激しく、やり合ってねぇか?」
切島も、鉄哲も、互いに足を止めての打撃の応酬で会場を沸かせたが、それを過去にするーーそんな、研ぎ澄ました実力同志の真剣勝負!!
炎と氷の挟撃を、殺意と鍛え上げた肉体、そして新たな個性の力だけで突破して互角に立ち向かうその様に会場はーーこの日1番のボルテージを迎えた!
「負けるなよ焦凍!!貴様がオールマイトを超えるなら、その男をたたき伏せて勝ち名乗りをあげろ!!」
「あの子、凄いーーエンデヴァーの息子さんと対等に……本当にオールマイトみたい!!頑張れーー!!」
「おいおい……がくせーのやる戦いじゃあ無いぞこれは!?」
「止めなきゃ……やばくないか!?」
熱狂、困惑、狂奔渦巻くスタジアム……実況席のプレゼント・マイクがプルプル震えて叫んだ!
『全放送局!!カメラ動かせ!!俺が許す!!教員免許捨ててやらぁ!!こんなんアーカイブとか有り得ねーーだろ!!全国に流すんだ!!』
狂奔が連鎖する、隣にいる同期の暴走……本来止めるべきが教師だろう、これ以上は……されど。
『骨は拾ってやる……存分に比べ合え!!2人とも!!』
『ウェエマジぃい!?どしたの相澤くん!!』
「こ、これさ、どっち応援したらいいの?」
「ええと……どちらにすれば……」
A組の葉隠透が、最早ガチバトルを超えた死闘に踏み切った様に、同じクラスメイトのどちらを応援したらいいのかと皆に聞き、八百万は流石に困った。しかしーー。
「さっさと……ぶっ倒しちまえクソヴィラン!!テメェは俺がぶっ倒すんだからよぉ!!」
「轟くん!!キミなら勝てるぞ緑谷くんに!!キミなら!!」
「緑谷ぁああーー負けんなーー!!」
「と、轟ーー!!一泡吹かせたれーー!!」
男性陣はそれぞれの応援相手を決めたようだ。そんな中……麗日お茶子は、ふたりの戦いを見て……呟いた。
「オールマイトと……エンデヴァーが……戦ってる……」
「ふー!ふー!ふー!ふー!」
「ぅううううう………!!」
互いに両手の指を絡めあい、力比べとなり一歩も動かない。息を荒げ、唸り、指を離した瞬間ーー!
「ごーーあぁあ!?」
緑谷の左の爪先が、轟の鳩尾に突き刺さった!
「三日月蹴り!俺が教えた!!」
尾白直伝、空手の三日月蹴りが轟の動きを止めた瞬間!緑谷が構えた!!
「あ、あれは!?」
「使うのか……!」
右腕に力を、弓引くように……その技をA組全員が知っている!緑谷の必殺技!!
「全力!全開!!全っ…殺!!!バアアアアイオレントォォオオ!!!!」
轟焦凍、キミならあるいは、今まで出せなかった全力を!!受け止めてくれるか否か!!
「くぅうう!!」
横隔膜のセリ上がりを気合いで押しのけ、轟も右手に炎を灯す!!クソ親父の技なんざ知った事か!!目の前の好敵手に全力で応えないなんて許されない!!
「赫……灼……!!」
「ラァアアアアアアアアアッシュ!!」
「熱拳!!」
殺意の連撃……それを振り払うは炎熱を込めた一撃!!その炎熱を拳風で押し返し!!熱波が衝撃波の如く広がる!
互いに、立っている……しかして、個性の差と言うのは……残酷すぎる。両方の腕が酷い火傷に爛れた緑谷と、振り抜いてなおも、無傷の轟……。
目を逸らすな……最後まで……まだ、力は残っている!拳を握れ!砕け散っても!
「来るか……緑谷!!」
お互いにこれが望んだ死闘!ならば!!親友として!!トドメをーー。
「そこまで!!」
その2人を止めたのは……正義の象徴、オールマイトだった。