※この作品はR-18です。

【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】   作:ぶっこ抜きデク

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372話 いざ京都へ

 緑谷達が降り立ったのは、京都駅から西に少し離れた、京都市西京区にある『桂駐屯地』という、陸上自衛隊の駐屯地だった。

 

 この駐屯地を拠点として、現在自衛隊だけでなく警察や、京都で活動しているプロヒーロー達が連携を取って、京都府全体の復興作業、支援物資の配給、そして警備活動を行っているらしい。

 

 さて、今回の物語の前にこの世界における『プロヒーロー』という職業の立ち位置を簡単におさらいしておこう。

 

 人間に『個性』という異能の力が現れた超常社会において、ヒーローの始まりは『自警団(ヴィジランテ)』からであった。個性を用い犯罪を行うヴィランに対し、同じく個性でもって治安維持活動を行う者達である。

 

 警察は、そんな彼らに個性使用の許可を与え隷下に収め、実働部隊として用いたのが始まりである。国によって『プロヒーロー』の立場は多少違い、一例を挙げるならば日本では警察の下に所属しており、犯人確保や戦闘という実動的な仕事を行うが、アメリカは軍隊や軍人と同じ戦力として扱われている。

 

 今回の様な有事において、警察と共に自衛隊と共同作戦を行うというのは極めて稀な事態、とも言えよう。未曾有の大災害や、戦時下レベルの事態である。

 

「雄英高校ヒーロー科の皆様、ようこそいらっしゃいました、早速ですがブリーフィングが始まりますのでこちらへ」

 

 ヘリはグラウンドらしき場所へ着陸した。

ヘリから降りた緑谷達は、迎えの自衛隊員に歓迎されて早速と、ブリーフィングが行われるらしいので、早足気味について行った。

 

「自衛隊の基地っていうからてっきり戦車とかジープがずらってあるかと思ったら、違うんだな?なんていうか……」

「港の倉庫みたいな建物があるね」

 

 自衛隊の基地のイメージと、ちょっと離れてるなと切島は桂駐屯地の雰囲気を見て呟く。葉隠も、イメージとは違う倉庫みたいな建物が並んでいるなと気になった。

 

 この疑問に答えたのは、緑谷だった。

 

「ここは後方支援や輸送部隊の駐屯地だからね、だから倉庫とかが建ち並んでるんだ」

「へーよく知ってるね緑谷」

 

 桂駐屯地が輸送部隊の駐屯地なんて、よくそんな事まで知っていると驚く芦戸……だったが。ふと右手の指が何かを示していた。それを切島も、葉隠も、芦戸も追えばーー普通に駐屯地内の地図が建てられてあり、その下にどの部隊がこの駐屯地の隊舎に居るのかまで書かれていた。

 

「抜け目ねぇな!?今知ったのか!!」

「どっちだと思う?」

「緑谷くんだったら知っててもおかしくはないとは想像できちゃうよね……」

 

 実は知っていたのか?地図を即座に見つけたのか?どちらでもあり得そうだと葉隠が溢しながらも、四人は体育館へと案内された。

 

 

 

「えー、それでは人員全て揃いましたので、これより復興作業の説明に入ろうと思います」

 

 体育館には、駐屯地内の自衛隊員、京都府警が。そしてプロヒーロー及び、学生の仮免ヒーローと様々な人々が集まって自衛隊員の復興作業の説明に耳を傾けていた。

 

「死柄木弔、AFOが倒され、混乱から立ち直る復興は進んでおりますが、その戦闘の中心地静岡以外の場所では、未だにヴィランの活動も静まってはおらず、救援物資や狩住居も追いついてない状況でございます」

 

 自分たちが戦った雄英周辺だけが被害にあったわけではない、蛇腔と群訝の戦いから波及した崩壊は、全国に広まり復興の最中である今でも、まだヴィラン達の活動は止まらなず、助けを待つ人々が居る。

 

 そう、まだ終わっていない、これからなのだと緑谷も、切島も、芦戸も、葉隠も気を引き締めた。

 

「桂駐屯地に集まった我々は、救援物資の輸送及び夜間のパトロールを行うことになっています、ヴィラン襲撃を想定して輸送トラックには必ずヒーローを護衛とし、潤滑な救援物資輸送に励んでもらいたい!仮免許の学生ヒーローは、プロヒーローのサイドキックとしてチームアップしての活動をよろしくお願いします!」

 

 この派遣による緑谷達の仕事は、救援物資の輸送、その護衛と夜間のパトロール。それも、プロヒーローとのチームアップして補佐役として活動であった。

 

「まだヴィラン達、動いてんだな……」

「死柄木弔を、AFOを倒したから終わり、自動的に平和になるわけじゃないよね……」

 

 あの激戦を後に、まだヴィラン達は活動してるのかと切島が呟いた。ゲームやアニメなら、ラスボス倒したら『そして、世界に平和が訪れた』で、終わるのだろう。しかしこれは現実であるのだ、その後立ち直るにはまだまだ時間が必要なのだ。

 

「では各自振り分けられた班での出動を、解散」

 

 解散の号令を受け、ここに集められた全員が動き出した。ここからはプロヒーローの下で、救援物資の輸送と護衛の任務にあたる。

 

「なんというかさぁ……」

「なに、芦戸ちゃん」

「うん、本当ならあたしら、このくらいの仕事割り当てられるのが普通なんだよね」

 

 散開が始まる中、芦戸が呟く。思えば決戦の時は前線で戦ったが、本当はこうして裏方に後方支援でプロヒーローを補佐する程度が普通なんだよねと。

 

 決して彼女は仕事に優劣をつけるつもりはないが、学生が前線で命やり取りをしていた事、改めてそれ程……ヒーロー達は追い込まれていて、日本崩壊の一歩手前で踏ん張っていたんだなと彼女は実感したのであった。

 

 さて、話している暇は無い。救援物資を届けに、助けを求める人たちの元へ急ごうと、緑谷達は振り分けられた輸送トラックへ向かった。

 

「おおマジかよ、まさか大戦の英雄が俺の下に付くとはな」

 

 輸送トラックのエンジンが鳴り響く、緑谷達雄英組が護衛担当する車両に、若きヒーローが立っていて、緑谷達が来るや目を見開いた。

 

『大戦の英雄』とは、緑谷の事を指すのだろうが、緑谷自身この呼ばれ方はあまり好きではなかった。あの戦いは、その時戦った全てのヒーロー、協力してくれた人々あっての勝利で、せいぜい自分はラストアタックを決めただけの話だ。

 

「初めましてイズクくん、そして……烈怒頼雄斗くんに、ピンキーさん、インビジブルガールさんだな?俺は魁ヒーロー、ジュウモンジ……今日からしばらく、よろしくな」

「よろしくお願いします、ジュウモンジさん」

 

 とは言え全員のヒーロー名をしっかり呼称した赤髪の若き白外套のヒーローは、名を名乗った。

 

『魁ヒーロー ジュウモンジ』

 

 京都を拠点に活躍する若きヒーロー、大戦時は群訝山荘跡地の戦線に参加していた、大戦を生き抜いた一人である。

 

「さて、話す暇も惜しい、荷台に乗ってもらって早速出ようか」

 

 色々語りたいが待っている人々が居る、早速行こうかと促され、緑谷達は京都の街へ繰り出したのだった。

 




セキアカオリジナルヒーローファイル!!

『魁ヒーロー ジュウモンジ』
本名 月形伐(つきがたばつ)
年齢 25歳
ヒーロービルボードチャート231位

ヨロイムシャが引退した後、京都でのヒーロー活動で活躍している若きヒーロー。大戦時は群訝山荘跡地で戦っていた。名前の由来は『十文字槍』
過去、ヨロイムシャのサイドキックだったが独立。ヨロイムシャの長年の人気に苛立ちを抱えている節があり、さっさと後続のヒーローに席を渡せと思っていて、引退を機に活躍をしようと奮闘している。ヒーローコスチュームは白い外套の、大正浪漫学生のような服装。

出世欲の塊ではあるが、ヒーローとしてしっかり活動しており、ヨロイムシャへの苛立ちも『同じ京都を守るヒーローが飯を食えないから』であり、ヨロイムシャ一強の人気からそれを変えるためという心もある。

個性は『十文字』

十字を指で描くと、十字架形の衝撃波が直線に発生する。
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