【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】 作:ぶっこ抜きデク
さて、気を取り直そう。爆豪の脊髄をぶっこ抜き、戻して席に戻り思案する。
「なーなー緑谷ー……」
「なに、峰田くん?」
また峰田が話しかけて来た、考えているのにと一応返事をした。聞き流して名前を考えねばと、様々なヒーローやその異名を引っ張り出す。
「緑谷のってさ……本当にでかーー」
「よーし、初めて捕まえたぞ?峰田くん」
貴様、授業に関係ない事を、気にしている事を今聞くのかと、ついに今日緑谷は峰田捕獲に成功した、気になっていた『もぎもぎ』がまだ頭にある感触は独特だな、今から首ごともいでやると峰田を片腕で釣り上げるように持ち上げた。
「あ!?待ってごめん!!気になっちゃって許して本当に!!」
「こっちはさぁ!全国に自分の陰部晒しちまったんだぞええ!?分かるか峰田ぁ!朝登校する道に、青いツナギのそっち系公言してるヒーローに!うちでサイドキックやらないかって誘われたり!!白パン一丁の歪みねぇレスラー系ヒーローにカマンレッツゴーと誘われたり!野獣系ヒーローに、まずうちさぁ、ヒーロー事務所やってんだけど、サイドキックやってかない?って誘われたんだぞ!?怖かったよ本当に!!死の恐怖を久々に感じたんだぞ!!」
緑谷の、死を感じた本日の登校に皆がああと理解した。先程、授業前に皆が街中で注目されただなんだの話をしていて、全く話に入って来ず黙っていた理由がそれだったのかと。
「ご、ごめん……悪かったから、許して……」
「許す……」
あ、許すんだ、一同峰田を手から下ろした緑谷は、そのまま着席したのだが……。
「まぁ確かに、あれはでかかったよな、オールマイトサイズだったし」
心にヒビが入った、この声は……轟だった。
「え、話には聞いたけどさ……マジでかいの?緑谷のって」
その瞬間のモニターを見れなかった上鳴が、轟の言葉に反応しーー。
「大体このくらい」
大体のサイズを手で轟が再現して、男子陣はーー。
「「「「うおっ……でっか……」」」」
一同そう呟き、女子陣が赤面する最中……緑谷は立ち上がり、外側の窓へ早足で歩いていき、窓を開けてーー。
「来世は普通サイズを願って、ワンチャンダーー」
「いやぁあああ!!緑谷くん!?」
「わーー!!待て待て待て待て!!」
「ナイス瀬呂!!ごめんって緑谷!!」
真っ逆さまに投身自殺をしかけた緑谷を瀬呂が個性のテープで救助し、男子一同(今回は流石に爆豪も含む)で引き上げた。
「時間の無駄だ馬鹿ども、あと人様の身体的特徴を揶揄うな、お前ら仮にも轟に緑谷が叫んだ話を聞いただろうが、抱えて生きていかなきゃならないと」
「「「「「すいません」」」」」」
すんすんと、ミッドナイトに抱きしめられて泣く緑谷、そしていい加減に起きた相澤先生は、男子を武器の捕縛布でふんじばり謝らせた。
「大丈夫よ緑谷くん?辛かったわね、よしよし……じゃあ落ち着くまで保健室でーー」
「教師が条例違反起こそうとすんな」
「Oh……」
ミッドナイトがそのまま緑谷を保健室まで連れて行こうとして、待てと彼女もふんじばった。
「さっさとやれ、全く……」
これ以上の脱線は許さん、そうだけ伝えてまた相澤は寝袋に包まり寝始めたのであった。
そうしてようやく脱線を方向修正して……皆がヒーロー名を考え始めた。
「梅雨入りヒーロー、フロッピー」
「可愛い!親しみやすくていいわ!」
ヒーローは子どもからの親しみやすさが重要だとか。
「剛健ヒーロー!烈怒頼雄斗」
「これはあれね!男気ヒーロー、クリムゾンライオットのリスペクトね」
憧れ、目指す者の名をオマージュ、リスペクトする者。
「テーピンヒーロー、セロファン」
「分かりやすい!大切!」
分かりやすくした者。
「武闘ヒーロー、テイルマン!」
名は体を表すを地で行く者。
「スタンガンヒーロー、チャージと稲妻で、チャージズマ!」
「かぁー!痺れるぅーー!」
単語を組み合わせた者。
「爆 殺 王」
「そーいうのは……やめといた方がいいわね……」
「なんでだよ!?」
論外な者。
様々な名前を皆んなが考えて、発表する。緑谷も考えた。憧れたヒーローなら、オールマイトだ……そうなりたいと思った。
けど、こんな僕にはなれやしない、彼のように。けど、手を差し伸べてくれた、力は使い方だと。
相澤先生は、相変わらず寝ている。包帯が取れたのに今更気づいた、あの時……無我夢中で暴れて蛙吹さんや、峰田くんを必死に……。
そして思い出した……あの時、名前を名乗ったと、ヒーローの様に。
そのヒーローは、ただの1人の青年ながら、暴虐の王より証の剣を奪い、自らを邪悪の王と名乗って、世界を支配しようとした優しい王様のヒーローだった。
決めた、緑谷出久は、フリップにペンを走らせ、手を挙げた。
「お!じゃあ緑谷くん、前に来て?」
ゆっくりと、教壇に上がる……皆が注目する中、緑谷はフリップを皆に見せ名乗った。
「イーヴルヒーロー……イズク」
その名前を名乗り、皆が騒ついた。
「イーヴルって……悪とか、邪悪、不吉を意味する言葉よね?どうして、そんな言葉を選んだの?」
かっこいいから選んだ、そんな風には見えないし、意味を知らない程彼は無知じゃ無いと分かるから、ミッドナイトは尋ねた。
「僕の個性は……ヴィランの個性だって昔から言われていじめられて……やけっぱちになってたんです……あと一歩間違えたら僕は、皆の敵になってたかもしれない……そんな時オールマイトが言ってくれたんです、力は使い方しだいだって……こんな人を傷つけるしかできない、悪の力を抱いてもヒーローになる……なってみせると、決意を込めた名前です」
決意表明、それをヒーローの名前に込めたと聞いて、最初に拍手したのは蛙吹と、峰田の2人だった。
「似合ってるわ出久ちゃん、私は貴方の、あの時のヴィラン達への名乗りを忘れないもの」
「悪を抱いて正義をなす!俺も覚えてるよ!!1ヶ月前!!すっげーかっこよかったんだよ!!」
あ、やばい、聞いてたのこの2人と相澤先生だけだ、秘密にしといてくれ峰田くんに蛙吹さんと頼もうとしたが……。
「ええ!?何!?あの時のヴィラン達に何か言ったの出久っち!?」
上鳴よ、また貴様か、点火するにしても限度があるぞと緑谷は焦る。
「ええと最初が確か、泣き叫べ、だったかしら?」
「悪を抱いて?とか、闇を宿しただっけ……」
蛙吹に峰田が、ああだったか、こうじゃなかったかと、僕の台詞を思い浮かべようとするが、思い出せないみたいだ、よしならばさっさと終わらせて席に戻ろうと緑谷が皆に声をかけ有耶無耶にしようとしたのだが……。
「恐怖しろ、そして泣き叫べ、お前の目の前にいるのは悪の個性を宿しながら、正義を成す男、雄英高校1年A組緑谷出久、個性は……脊髄ぶっこ抜きだ……だったな」
「え……」
全て……起きた相澤先生がスラスラと言ってみせた。
「守るはずの生徒に守られてしまったが、お前が戦わなければ、峰田と蛙吹はどうなってた事やら……あんな事させて、すまなかったな、緑谷……イーヴルヒーロー・イズク……いい名前だ」
先生は、全て見ていて覚えていたのかと、緑谷は顔を紅潮させその場にしゃがみ込んだ。
「あの時にそんな啖呵をヴィランに切って……勇ましいですわね本当に」
「俺ら、何とか戦って勝ったのにそこまでやってたんだな!」
「思い出すわぁ……敵のヴィランの最後の1人に、バイオレント・ラッシュを当てて、決め台詞まで言い切ったのよ出久ちゃんは」
「フェイタリティ!!だった!覚えてる!!」
「やっべー……めちゃくちゃかっけー名乗りじゃん!!マジにヒーローだよ緑谷!!」
「あ、あうあうあう……」
皆から、やいのやいのと当時の名乗りを武勇伝として祭り上げられ赤くなる緑谷。あれはもう皆と最後になるから、最終回のつもりで戦ったからはっちゃけただけなのにと。
その赤くなる様に、ミッドナイトは……いつもの恍惚顔でなく、慈愛の顔で緑谷を見ていた。