【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】 作:ぶっこ抜きデク
バーベキューパーティを終えた翌日……合同勉強訓練合宿は幕を開けた。
全国の『青少年交流の家』の決まりなのだが、まず朝と夕方に『つどい』という恒例行事がある。
風邪などで体調不良以外は必ず全員参加するこの行事は、毎日施設の指定された広場にて行われ、国旗と所旗を掲揚と降納、その後朝はラジオ体操をして体を目覚めさせ、職員からの連絡があるのが『つどい』という行事だった。
生徒たちは起床後に簡易な清掃から1日が始まり、朝のつどいを終えてから食堂にて朝食となる。食事は所謂ビュッフェ形式で、料理の内容こそ決まっているが、ヒーロー科の身体を動かす者達には嬉しく量は好きなだけ食べれる。
そうして朝食を終え、男女それぞれの宿泊する施設に戻り、用意を整えてから敷地内の研修館『富士』にて、通常の学校授業同様、勉強会が始まる。
各学校のヒーローであり、教師陣によるカリキュラムが行われる。遅れを取り戻すだけあり、スピードが早い。退屈な授業なんて言わせない、50分間をあっという間に思わせる物量が詰められ、押し寄せてくる。
姫鷹校長が『勉強地獄』と揶揄するのも頷ける程のスピードで、一学期約四ヶ月間でやるはずだった範囲を、1ヶ月少しでやり切る為に叩き込まれにかかる。
それを午前四時間したら、さぁもう昼食だ。一時間の間にまた食堂で昼食を、済ませて昼休み……とはなるが、休まる気配はない。昼食食べてしばらくすれば、午後の授業が開始される。
それを今度は3時間分、計1日7時間の授業を月曜日から金曜日まで、そして土曜日午前授業4時間が加わる。つまり週39時間という授業構成で行われるわけだ、この勉強合宿は。
四校の生徒は、7時間授業は週二回程度だったのが、まさか毎日になるとはと驚いた。ヒーロー科では無く進学校では9時間やる学校があるらしく、この勉強地獄はそれらに比べたらまだマシだと知った。
7時間目終えて、少し休憩が挟まれるがここでもしも『ヒーロー実習』が行われる連絡があれば、それぞれ宿泊施設へ戻りヒーロースーツに着替えなければならない。
そこから、夕べのつどいで国旗と所旗降納が行われ……それから夕食となる。夕食時間を割いて、着替えに回すならば着替えを後回しにできるが、そちらを選ぶ生徒は少ない。
そうして短い2時間のヒーロー訓練実習か自習時間が設けられ、気づけば夜となり……ようやく入浴時間を兼ねた自由時間が22:00まで設けられ、そして消灯……これが勉強訓練合宿の1日であった。
そんな初日を超えた雄英2年男子は……。
「お、終わったぁ……範囲も授業スピードも全く違う……雄英の時より早くね?」
「勉強地獄はマジみたいだなぁ、1日目は自習時間で助かった……」
「着いていくのがやっとだったよ……」
自身に割り当てられたベッドに、バフリと上鳴がダイブし、切島もベッドに座して、口田も大きく息を吐いた。初日はヒーロー訓練実習ではなく、自習が最期にあてがわれた事に安堵した。
「別の学校からも唸り声が上がっていましたな、余程の授業スピードと思われますぞ」
「涼しい顔して受けていたのがさ、聖愛の女子くらいなんだよねぇ」
「これを週5は中々キツイね……」
「まさか雄英のが楽と思う日が来るとは……」
同室の割り振りにて当てられた、宍田と凡戸も、他校生も同じくらい勉強地獄に唸っていた様子が見えたと語る。唯一対応していたのが聖愛の女子達では無いかとも。鱗、そして回原も初日で体感した中々ハードな時間割に、雄英の授業がまだ何とかなったかもと愚痴をこぼした。
雄英2年団が宿泊施設としてあてがわれたのは、敷地内に7つある宿舎の一つ『からまつ』という宿舎だった。
各校の男子女子がそれぞれ宿舎に割り振られ、この1ヶ月を寝泊まりする。
この『からまつ』宿舎には、雄英のA組B組の男子総勢27名を、9名1組に割り振って3組のチームを作り、3部屋の洋室を使う形になっていた。
緑谷と同じグループに割り当てられたのは、A組からは上鳴、切島、口田、そして峰田の4人が。B組からは宍田、凡戸、鱗、回原の4人。この9名で1ヶ月を共にする班が作られた。
宿舎と言えば……確か女子だけは何やら違う形になっているとは話をしていたなと、緑谷はどうだったか思い返すが忘れてしまった。
かつての夏の訓練合宿は、座敷に布団敷いてクラス男女分かれて雑魚寝から、全員にベッドが割り当てられているあたり寧ろありがたいものであり、尚且つ普段交流があまり無いB組男子とも合同となるのは新鮮であった。
「とりあえず今日の授業内容復習しようか、和室を自習室で使えるらしいから、そこに行くけど……」
「俺はちょっと休む……」
「では私も行きますかな、緑谷殿」
「おいらも行くよ、ノートまとめときたい」
緑谷は復習をする為に、自習室として開放された和室へ行くと、筆記用具やノートを抱える。上鳴はダウンして休むと言い、なら私はと宍田が追従すれば、峰田も賛同した。
峰田実、変態ではあるが勉強は出来る方である、普段からしっかり予習復習は欠かさないタイプであった。
「俺も少し休んだら行くよ……」
「僕もそうする」
切島と凡戸も休んでから合流すると言い、他の面々も疲れたらしい反応が無い。とりあえず3人で、宿舎からまつ内の和室に向かった。
「おお緑谷、お前も自習か?」
和室に3人で向かう、その途中別の班に割り振られた轟と緑谷達ははちあった。
「うん、これは中々にハードな合宿になりそうだからさ、やれるだけやらないと」
「だな、それだけ勉強が遅れてるわけだし……しっかり着いていけるよう頑張━━」
その時だった。
突如、振動と爆音が響き渡ったのである。
「うわぁあ!?なんだ今の!!」
「何!?かっちゃん喧嘩でも始めた!?」
「いや、爆豪は物間と部屋で自習するとさっき別れたから中に居る……」
爆破ときたら爆豪のイメージはついてしまう。まさか他校生徒トラブル起こしたかとなったが、轟が爆豪は部屋から出てないと否定した。
まさか、1日目にしてヴィラン襲撃が!?
「行こう!音は女子達の宿舎だったはず!!」
「マジかよ1日目から女子部屋お邪魔イベントか!?」
「言っている場合ですか!さっさと行きましょう!!」
音がした方角は、女子が泊まる宿舎。爆音なんて穏やかじゃない、さっさと行きましょうと宍田が個性で獣化して駆ければ、緑谷に轟、峰田も玄関まで即座に向かい靴を履いて、各々の一番早い移動速度で現場へ向かう!
そして緑谷は思い出す、男子達はそれぞれの学校の宿舎を案内されたが、女子達は一番巨大な宿舎『かえで』にて、四校纏めて宿泊していると。
「見えましたぞ!煙が上がっております!」
地面を駆ける宍田、氷の道を作り炎で推進力を得る轟、峰田を抱え引き寄せで空舞う緑谷。宍田が爆心地を見つけたと煙を見て、4人はそこにたどり着いた。
「これは……!?」
4人は、その爆心地を見て目を見開いた。まず、爆心地は女子宿舎『かえで』より離れた場所であった。木々により阻まれ、その先に女子宿舎が見える場所で、まるで爆破されたらしい生徒3名が白目を剥き、煤だらけになって気絶していた。
「え?な、なんだこりゃ?どういう事だ?おい、大丈夫か?」
なぜこの3人は爆破を受けたように煤だらけで気絶しているのか?そもそも何があった?理解できぬまま峰田は気絶した生徒に近寄ろうとした瞬間━━。
緑谷は見た、峰田の足元に煌めく、細い『線』を━━。
「峰田くん近寄るな!?」
「へ?」
そんな緑谷の警告も遅く、峰田の足は線を踏み『ピンっ』という何かが抜けた音が聞こえ、緑谷は峰田を個性により即座に引き寄せ、轟は3人の前に立ち即座に氷壁を展開!
爆炎が4人の前で喧しい音と共に巻き上がり、4人はそのまま地面に投げ出された。
「ぶ、ブービートラップですと!?まさか女子宿舎侵入防止の罠ですか!?」
まさかまさか、女子宿舎を守る為に、その周囲を囲む木々や植え込みに、トラップが仕掛けられていたのだ!
「なら、あの3人は侵入を試みた奴らって事か……」
受け身を取った轟は立ち上がり、まだ植え込みの中で伸びてる3人が、所謂羽目外しに女子宿舎に侵入しようとしてトラップに引っかかったから、先程の爆音を響かせたのかと理解した。
「生徒に使う罠じゃねえよ!?伸びてんじゃん!!死んで無いよなあの3人大丈夫か!!」
峰田もここまでされたら、女子宿舎侵入なんて考え吹き飛んだ。寧ろここまでやるかと、未だ目の前で伸びている3人は大丈夫なのかと叫ぶ中━━。
「大丈夫よ、そんなやわな子じゃないし、死なないように加減はしてあるさ」
背後から、全く気配も無く突如声をかけられ、4人は振り返った。
「最初の爆発で、ヴィラン襲撃と見て来たみたいだね?流石雄英反応がいい……」
そこに居たのは、アーミーブーツに迷彩ズボン、モスグリーンのシャツを着た女性軍人だった。確か近くに海兵隊キャンプと自衛隊駐屯地があり、その関係者に見えたが彼女は違った。
「貴女様は……聖愛学院の教師の……」
「聖愛学院、現代文教師、戦闘訓練教官のアーミー・マチルダだ、どうやら早速不埒者が罠に掛かったみたいだな」
聖愛学院教師、黒薬麻知子(くろやくまちこ)!
ヒーロー名は『ミリタリーヒーロー』アーミー・マチルダ!!
聖愛学院における現代文担当教師であり、尚且つヒーロー訓練実習では、同校の戦闘訓練教官として聖愛学院生徒を鍛えている!元々は自衛隊、そしてフランス外人傭兵部隊を経て、日本のヒーローになったという異色の経歴を持った女性ヒーロー!
個性は『ガンパウダー』!自身の脂質を媒介に、火薬を生成する事ができる!この火薬は現代科学の無煙火薬とは違い、威力や光量、爆破範囲もある程度は思いのまま!その気になれば、大爆発の見た目でそこまで熱さや痛みが伴わない火薬まで生成できるぞ!ブービートラップは全て自前だ!!
黒薬麻知子(くろやくまちこ)cv皆川純子
ヒーロー名『ミリタリーヒーロー』アーミー・マチルダ
聖愛学院における現代文担当教師であり、尚且つヒーロー訓練実習では、同校の戦闘訓練教官として聖愛学院生徒を鍛えている。聖愛学院の引率兼、合宿は現代文担当。
元々は自衛隊で活動していたが、その後は辞めてフランス外人傭兵部隊に入隊。その傍らでヒーロー免許を取得し、日本のヒーローになったという異色の経歴を持った女性ヒーローである。
個性は『ガンパウダー』
自身の脂質を媒介に、火薬を生成する事ができ、この火薬は現代科学の無煙火薬とは違い、独自の性質を持つ未知の火薬。威力や光量、爆破範囲もある程度は思いのままに調整可能で、その気になれば『大爆発の見た目でそこまで熱さや痛みが伴わない火薬』まで生成できる。
元自衛隊、軍人だけあってかそのあたりの知識や縁があるらしい。
目元がキツイアーミーレディだが、学生達の青春への理解や欲にも、男女ともに理解しており『ヒーローを目指すが、まだ青い少年少女』とミッドナイト同様若さや青さに目を瞑る傾向がある。
一児の母であり、その子は小学3年生らしい。
必殺技は生成したガンパウダーを散布し着火、周辺を爆破する『インフェルノクラスター』