※この作品はR-18です。

【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】   作:ぶっこ抜きデク

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444話 光活人育成計画 1

「よーしやろっか、光くん」

「は、はい、よろしくお願いします!」

 

 光活人は、緑谷から『No.1になれる』と、その才覚とポテンシャルを見初められて、今よりさらに強く、他のクラスメイトに追いつく為、放課後の特訓を体育館γで毎日行う事になった。

 

 雄英体操服に着替えて準備運動しながら、今からやる事を緑谷は光に説明を始めた。

 

「で、何するかなんだけど……僕たちが仮免前にやってた圧縮訓練ないし、必殺技の開発や、個性の応用を身につけようと思う」

 

 キミにこれから叩き込む事は、かつて夏休みに僕たちが行った訓練と、必殺技の開発、さらなる個性の応用方法の習得だと緑谷は語る。

 

「そう言えば先輩達は、一年で仮免許取ったんですよね……本来2年の一学期か二学期が取得時期と聞きました」

「らしいね、まぁ……6月には合格してヒーローインターンに直行できるくらい、キミはこれから強くなる、というか強くする」

「お、お手柔らかに」

「スパルタでいくよ?ビッシビシいくからね!」

 

 優しい訓練なんてあると思うなよと緑谷は笑顔で宣言し、一体何をさせられるのかと身構える光……それではまずはと、緑谷は記念すべき初日の居残り訓練内容を、何処からか、いつの間にか持ってきたホワイトボードを引きずって、反転させた。

 

「というわけで!はい、本日の課題こちら!」

 

 反対側に書かれていた課題を目視して、光は目を丸くした。そこに書かれていたのは……。

 

「個性を使って、移動力及び機動力を上げよう?」

「そー、今のヒーローはスピードも大切、現場にいち早く到着する為、移動法を個性で確立するんだ」

 

 緑谷がまず、やろうとしたのは『スピードアップ』だった。これは最初の救助訓練で、もう課題の一つとして露わになっていたが、同じ一年の斥野は何やら個性で移動していたのに、光は真っ正直に走っていた。

 

 もしも、個性を使いそれらが出来ないならばまぁ仕方ない。移動に使えない、応用できない個性のヒーローは居るのだから。

 

 だが……光活人は違う。彼の個性『光線』は、全身から放てるのだ……となれば、移動にも応用できると、緑谷は光に向かい合った。

 

「キミの光線ならば、足から放ちバーニアの様に空を飛べるし滞空もできるだろう?靴は脱ぎなよ、光線でダメになるし……あ、ヒーロースーツの被服控除使ってサポート科に、光線を足底から出せるブーツなり作ってもらいな?」

「わ、わかりました」

 

 光活人の光線ならば、足から出して飛行、対空が可能だろうと、その応用法を語り、靴を脱がせ素足にさせる。

 

 改めて互いに向かい合い、準備が完了した緑谷は頷いた。

 

「それじゃあまず、浮遊する感覚になれようか」

「は、はい?うわ、た!?」

 

 そう言って緑谷は、光と自らを個性『引き寄せ』にて引き上げて、浮遊した。

 

「僕は個性脊髄ぶっこ抜きの根幹、引き寄せを使って浮遊、飛行、滞空ができる……まぁイメージするなら、空からワイヤーを僕とキミに括り付け引き上げてるんだ……"人形操りの糸(マリオネイター)"といヴィラン技名なんだけどね」

「そ、そんな事が……」

 自身の個性による浮遊を、光にも体感させながら浮く感覚に慣れさせる。まず慣れる事が大事だ、さながらそれは赤子の手を持ち歩き方を覚えさせる様に、補助輪を外して走る自転車の背後を持つ親の様に、緑谷は光に浮き上がる感覚を実感させた。

 

「よし、じゃあ早速足から光線を出してみな?」

「は、はい!」

 

 さあこのまま足から光線を出してみろ、言葉通りに光は両方の足裏を輝かせ、光線を出せば━━。

 

「うわぁあ!?」

 

そのまま勢いよく前のめりになり、前方宙返り気味に倒れた。浮いているからそのまま逆さになりかけ、また釣り下がる形になる。

 

「まず滞空だね、何してもいいからとりあえず姿勢制御して、空中に立ってみようか」

「は、はい!」

 

 浮遊感を理解し、その場に立ってみようと言われて光は足から光線をもう一度放つが……。

 

「だぁあ!?」

 

 また転ぶ。さらにもう一度と放つも━━。

 

「あーー!」

 

 光線の向きを間違え股裂きになりかけた。難しい!やった事ないから仕方ないが、これどうしたらと考える光は……ふと思いつく。

 

 そう言えば……爆豪先輩も『爆破』で飛んでいたなと、手のひらからの爆発を勢いにしていた姿に、光は倒れかけた矢先、手のひらから光線を出して体勢をを整え直立!

 

「ほー……立てるじゃん、アイア◯マン式の姿勢制御……お見事、早い早い」

「な、何とか……ですよ、これ!」

「よし、今から僕が個性解くから、姿勢を制御してみなよ?」

「えっ!?あの、ちょっ!!」

 

 補助ありの姿勢制御を3回の転倒から感覚を掴み、手からも光線を出しバランスを取った光を掛け値無しに緑谷は賞賛。光からしたらギリギリなのだが、緑谷は早速容赦なしに引き寄せの補助を解除すれば……。

 

「ああーーー!!助けて緑谷せんぱーーーい!!」

 

 あらぬ方向に吹っ飛んでいき、緑谷はそれを無表情で目で追い……壁にぶつかりかけた手前で引き寄せでぶつからぬ様に止めた。

 

「あとはもう、繰り返して自分で飛べる様になるだけだね、いや感心感心……あまりの才能にちょっと妬ましくなってきた、僕はゲボ吐いて街中穴ボコだらけにするくらいやらかしたのに」

「ひい……ひい……」

 

 飛行の方法を掴み、あとはもう繰り返し繰り返しやって自分なりの姿勢制御を理解していくだけだと、飲み込みの速さも妬ましいなと頷く緑谷に対し、降下しながら初めての飛行による疲労から息が上がる光は、床に降り立ち這いつくばった。

 

「はい!次!いってみよーー!」

「や、休みを、休みをください」

「じゃあ5分小休止」

 

 緑谷の号令に、休みをくださいと懇願した光は、まさかくれるとは思わなかったと、スパルタの割に配慮してくれるのかと呆然としながら息を整えるのだった。

 

 

 さて、5分の小休止を終えた緑谷は、ホワイトボードの字を消して次の課題を光に提示した。

 

『個性のコントロールと常用による限界の底上げと習慣化』

 

 そう緑谷が書き記したが、これだけでは何をするのか分からないので、光は尋ねた。

 

「一体、何をするんですか?」

「まぁ見てなさい」

 

 緑谷はポケットから、何やら取り出して光に見せた。

 

 それは……ピンポン玉だった。恐らくは雄英高校の卓球部から拝借したのだろう、ヒーロー科は部活ができないが、普通科は部活が可能で、剣道だったり野球部もあったりする。

 

 緑谷は、そのピンポン玉を手から落とす。落下する筈のピンポン玉は、途中まで落ちたがぴたりと宙に止まり……やがて真上に動き、緑谷の鼻頭に触れたり、額に登り……頭頂部から右肩にゆっくりなぞるように動く。

 

 右手を伸ばしてその表面を移動して、やがて立てた人差し指に止まると、一気にスピンが掛かってから上空に打ち上がり、緑谷のジャージのポケットにスポリと綺麗に収まるのだった。

 

「今のは、先輩の個性で?」

「そ、引き寄せで玉を好きに動かして、更にスピンまでかけて打ち上げた……この繊細な個性の制御な中々に難しい……光くん、自分の個性を最小の力で使ってみなよ」

 

 あらゆるものを引き寄せる個性が、玉を自由自在に動かす、回転すらも、ピンポン玉の表面を引っ張り回転させたのだろう。では、光くんは『最小の力』で個性を使えるかと尋ねられて……光は右手指先に光線を少し出そうとするが……。

 

「あ!?」

「おっと……」

 

 ビィ!っとそれなりの威力の光線が緑谷に向かって放たれ、しまった先輩の方にと今更後悔したが、その放たれた指光線は緑谷の顔面で直角に曲がり、壁に命中した。

 

「案外できないでしょ、最小の力で使うって」

 

 最小の個性……ただ威力を上げる、限界に向かって全力を出した昨日よりも難しいと、緑谷に言われ、自ら行えば実感と共に光は理解させられた。

 

「ですね……何か、変に力が入るというか……」

「じゃあ光くん……光線を、違う形に固定化はできるかい?」

「こ、固定化ですか?」

「うん、出来るはずだ……かつてうちのクラスに在籍した彼も、レーザーを剣にしていたから、キミも同じ個性に類するなら出来る」

 

 次は、光線を固定化してみようと無茶振りを言われた光。しかしキミなら出来ると、緑谷はスマホを開いて彼に一枚の写真を見せた。

 

「この方は?」

 

 光は、写真に映る中世の騎士じみたヒーロースーツで、腹のベルトからビームを出してキメ顔な少年の写真に、誰なのかと尋ねた。

 

「青山優雅、かつてA組に在籍し、ネビルレーザーという個性を持ったクラスメイト……今は一身上の都合で雄英を去ったが、彼も腹部から光線を固定化してネビルセーバーなる技を編み出していた」

 

 かつての盟友にして、雄英高校名誉2年A組生徒、青山優雅の写真を見せて紹介した緑谷は、彼がネビルレーザーを棒状に固定化して剣にしている写真を見せて、イメージを掴ませに掛かったのだが……。

 

「えっと……」

「何、どうした光くん?」

「いや、すいません、失礼ですけど……」

「……うん」

 

 緑谷は、彼が改まって青山くんの写真をまじまじ見ながら、失礼ながら言いたくなったある気付きを……我々A組男子が"指摘しなかった事"にしていた事実を、光くんは言いかねない気配を感じた。

 

「これ……光る御立派なち◯ち◯ですよね?」

「ぶふぉあ」

 

 言いやがった、この後輩。

 

 言ってしまったか光くんよ。

 

 緑谷出久も、出来るだけ忘れようとして、さらに指摘もしなかった、青山くんこと"輝きヒーロー"『Can't stop twinkling』

 

 さの必殺技『ネビルセーバー』は、彼のレーザーが放つ位置がまぁへそ当たりとは言え……男子陣は彼がこの技を披露した一年三学期の登校日、インターン成果発表の時に……皆同じ事を思っていたのだ。

 

『『『『あれ……光るものっそいおっきいちんち◯じゃね?』』』』

 

 それを遠慮なしに光が言い放って、緑谷は吹き出してから光の頭を引っ叩いた。

 

「あいたぁ!?何で!?」

「キミなぁ、言ったらダメな事あるでしょうよ?思ってもさぁ!!」

「いやでも先輩!どー見ても……ち◯ちんじゃないですか!光ってでかい!」

「言ーうーなーってば!あーもう!考えないようにしてたのに!彼と再開したら思い出し笑いするようになったぁ!もう!!」

 

 お前が言うから、青山くんとの再会絶対笑う事になってしまったと、後輩の発言を緑谷が笑いながら責めた。

 

『緑谷くん……これ、ヘソから出してるレーザーだからね?決してぺ◯スからレーザーだしてないからね?』

 

 夕方の空に、何故か青山くんの幻影が泣き笑いながら決してちん◯からレーザーは出していないと弁明しているように浮かんでいた事を緑谷は知らない。

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